漫画進撃の巨人で、調査兵団の特別作戦班、通称「リヴァイ班」に所属していた、人類最強の兵士長であるリヴァイとその部下のペトラ・ラル。
調査兵団の中でも実力者ぞろいの部隊にいる二人の関係性は、どういったものだったのでしょうか?
今回は、
- ペトラからリヴァイへの思いが描かれるシーン
- リヴァイがペトラの評価を語るシーン
- ペトラの死後のエピソード
についてまとめました。
リヴァイとペトラのプロフィール
リヴァイとペトラの関係性を見る前に、まずは2人プロフィールからご紹介します。
リヴァイのプロフィール
- 名前:リヴァイ
- 誕生日:12月25日
- 身長:160cm
- 体重:65kg
- 年齢:30代
- 小柄だが人類最強の兵士と称されるほどの強さを持つ。リヴァイ班の班長。
- 性格は潔癖症で、掃除にこだわりを見せる。リヴァイ班が荒れた古城に宿泊することになった際は、早急に掃除するよう班員に指示した。
ペトラ・ラルのプロフィール
- 名前:ペトラ・ラル
- 身長:158cm
- 体重:55kg
- 年齢:不明(同期のような関係性のオルオが19歳のため同年代だと思われる)
- 誕生日:12月6日
- 討伐数:10体
- 討伐補佐数:48体
- リヴァイ班の紅一点。新人のエレンがチームに馴染めるよう優しく話しかけるなど面倒見の良い性格。
ペトラからリヴァイへの思いが描かれるシーン
ペトラは精鋭リヴァイのただの一員ではありません。そこにはペトラのリヴァイに対する秘かな想いがあったのです。
リヴァイの本当の性格について語る
原作5巻、リヴァイ班全員で古城の掃除に取り掛かった時、リヴァイに関してペトラがエレンに語るシーンがあります。
- 世間の言うような完全無欠の英雄には見えないでしょ?
- 現物のリヴァイ兵長は 思いの外 小柄だし
- 神経質で粗暴で近寄りがたい
上司であるリヴァイについて、結構辛口な評価をするペトラ。
一般市民が考える人類最強の兵士リヴァイのイメージは、「強く、体格も良く、性格もおおらかで優しく、皆に親しまれる」といったところなのでしょう。
しかし直属の部下であるペトラは、神経質で潔癖なリヴァイの本当の性格をよく分かっているようです。
リヴァイの仲間への優しさを知る
原作3巻にて、大怪我をして死にかけている兵士に対し、リヴァイが「約束しよう、俺は必ず‼巨人を絶滅させる‼」と力強く言葉をかけるシーンがあります。
兵士は自分が死んでもリヴァイが人類を救ってくれると希望を持って逝くことができました。
側で介抱していたペトラにリヴァイは「最後まで聞いたのか?コイツは」と尋ねます。
ペトラは、
- ええ…きっと聞こえてましたよ
- だって 安心したように眠っている
と返答。
リヴァイは静かに「ならいい」と一言だけ告げますが、兵士の死を心底悼んでいるのがその表情と言葉の間から伝わります。
一緒に居たペトラは、リヴァイがただ神経質で潔癖症なだけではなく、仲間想いの優しい性格であることも知っていたことが分かりますね。
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ピンチでもリヴァイの指示を信じて遂行する
原作6巻で、突如現れた女型の巨人がリヴァイ班を追いかけてくるシーンがあります。
- やりましょう!あいつは危険です‼
- 俺達がやるべきです!
- ズタボロにしてやる
と班員が混乱して、女型との戦闘に入ろうとする中、リヴァイは冷静に言い放ちます。
「この班の使命は そこのクソガキ(エレン)にキズ一つ付けないよう尽くすことだ 命の限り」
リヴァイが「俺達はこのまま馬で駆ける」と指示したのに対し、真っ先に「了解です!」と返答するペトラ。
調査兵団の仲間が女型に殺されていくのを見て不安で焦るエレンですが、「兵長の指示に従いなさい」ペトラ自身も仲間が死ぬのを黙ってい見ているのは本意ではないため、一瞬顔がこわばります。
それでも、彼女がリヴァイの判断を信じると決めた、リヴァイが命じたことを守り通す、リヴァイを尊敬し信頼していることが読者にもよく伝わってくるシーンです。
オルオがするリヴァイの口調マネを嫌がる
少しコミカルなシーンでは、オルオがリヴァイの口調をマネた時が挙げられます。
同期の気安さからか、ペトラからオルオへの言葉には遠慮がなく、尊敬するリヴァイの口調を下手にマネされたのを心底嫌がっている様子です。
以上のシーンから見られるペトラからリヴァイへの想いは、
- 神経質で潔癖、そして仲間想いであるリヴァイの本当の性格を理解している
- リヴァイを心から尊敬し信頼している
- 下手にマネされたら気分が悪くなるくらい特別に思っている
ということが分かりました。
リヴァイがペトラの評価を語るシーン
数は少ないですが、リヴァイがペトラについて語るシーンも存在します。
それは、エレンが調査兵団に入団して間もない頃、まだリヴァイ班との信頼関係を築けておらず、エレンの巨人化実験も上手く進んでいませんでした。
エレン自身その力をコントロールできておらず、意図しないタイミングで腕を巨人化、ドオオォォという予期せぬ爆発に巻き込まれたリヴァイ班の面々は驚きを隠せません。
エレンが気付いた時にはペトラ含むメンバーは全員エレンに対しブレードを構えていました。
「落ち着けと言っているんだ お前ら」とリヴァイがたしなめ、ハンジが乱入することでこの騒動は一旦収まりましたが、リヴァイ班と一触即発の状況になったエレンは、「あそこまで自分が信用されていなかったとは…」とショックを受けます。
しかし、リヴァイは「俺はそういう奴らだから選んだ」とリヴァイ班について語り始め、
- 地獄のような状況であいつらは何度も生き延び成果を残した
- 努めるべきは迅速な行動と最悪を想定した非情な決断
- かと言ってお前に刃を向けることに何も感じないってわけにはいかんだろう
- だがな…後悔はない
彼らが人間としての情を持ちつつも、兵士として割り切った行動ができる優秀な人材であることがリヴァイの口から語られます。
しかしこれは、ペトラ個人というよりはリヴァイ班全員に対する評価と言えるでしょう。
ペトラの死後のエピソード
エレンが初参加した第57回壁外調査にてエレンとリヴァイを除くリヴァイ班メンバーは全滅してしまい、憔悴したエレン達が壁内へ戻ってきた時、リヴァイの元へ駆け寄る人物がいました。
ペトラの父親です。彼はまだペトラが死んだことを知りません。
- 腕を見込まれてリヴァイ兵士長に仕えることになったとか
- あなたにすべてを捧げるつもりだとか
- 親の気苦労も知らねぇで惚気ていやがるワケですわ ハハハ…
どうやらペトラは父親に手紙を出し、リヴァイ班に入れたことを誇りに思っていること、憧れのリヴァイに付いて使命を全うする喜びをつづっていたようです。
どうやらペトラの父は娘の気持ちを恋愛感情だと判断したようで、
- 嫁に出すにはまだ早ぇかなって思うワケです
- あいつもまだ若ぇし これから色んなことがー
と焦ったようにリヴァイに話しています。
察するに、ペトラの父は娘には「いずれは調査兵団を辞めて一般人と普通に結婚して幸せになってほしい」と考えていたようですが、その願いはもう叶うことはありません。
それを知らない父親と彼女にもう未来はないことを知っているリヴァイとの対比が、事態の悲惨さをより浮き彫りにしています。
ペトラの口から直接語られることはなかったのですが、彼女がリヴァイを心から敬愛していたのは間違いなさそうです。
それが恋愛感情だったのかどうかは原作で描かれることはありませんでした。
おまけ:リヴァイとペトラが一緒に居るシーン
ペトラが死んでしまったので、基本的にはその後リヴァイとペトラが一緒に居ることはありませんが、回想シーンや単行本のおまけページなどで二人の並ぶ姿を見ることができます。
原作23巻のおまけページ「進撃のスクールカースト」でリヴァイ班とリヴァイが集合し、このおまけページではみんなの衣装も現代風になっているなど作者の遊び心も感じられますね。
進撃のスクールカーストでは、アタッシュケースで受け渡していた白い粉(実はクレンザー)を麻薬と勘違いしたエレン達に逃げられています。
原作28巻第112話「無知」で、リヴァイが死んでいった仲間達を回想するシーン。
二人が同じコマに居るわけではありませんが、ペトラ含むリヴァイ班やエルヴィン達の姿も見られます。
原作最終34巻収録予定の第136話「心臓を捧げよ」で、かつて調査兵団の仲間達と巨人がいなくなった理想の未来を語り合った日の回想をした時。
リヴァイの後ろにはペトラ達リヴァイ班が控えています。
リヴァイとペトラの関係性のまとめ
リヴァイとペトラの関係性について、
- ペトラはリヴァイについて「潔癖症だが仲間想いの優しい性格を理解し、心から信頼し、特別に思っていた」こと
- リヴァイはペトラについて「人としての優しさを持ち、優秀な兵士であると思っていた」こと
- ペトラの手紙から、彼女は「リヴァイを敬愛し、すべてを捧げるつもりでいた」こと
彼ら二人の関係性に恋愛感情があったかどうかは結局語られることはありませんでしたが、後の回想シーンからも見られる通り、ただの上司と部下の関係というよりも、強い信頼関係で結ばれていた仲間であったことは確かです。
結果から言えばリヴァイとペトラの関係は強い絆で結ばれた仲間でそれ以上でもそれ以下でもありません。
しかしペトラの言動を見ていればリヴァイは尊敬を超えた感情があったのも事実。
彼らにどんな過去のエピソードがあったのか、想像してみるのも楽しそうですね。