漫画進撃の巨人の人気キャラクター・リヴァイは、人間でありながら巨人も敵わない強さを誇ります。
そんな人類最強の兵士と称されるリヴァイのかっこいい戦闘シーンは原作の何巻何話に収録されているのでしょうか?
今回は、
- 特別編
- 女型の巨人戦
- ケニー、対人立体起動戦
- 獣の巨人戦①
- 獣の巨人戦②
をピックアップしました。
戦闘シーンを通してリヴァイの強さ・性格を解説し、彼が戦う理由まで掘り下げていきます。
リヴァイのプロフィール
- 名前:リヴァイ (後に本名がリヴァイ・アッカーマンだと判明)
- 誕生日:12月25日
- 身長:160cm
- 体重:65kg
- 人類最強の兵士と讃えられ、その戦力はひとりで一個旅団(約4000人程度)並みと言われる。
- アッカーマン家の血を引くため、人間の姿のまま一部巨人の力を引き出し戦うことができる。
- 性格は潔癖症で、掃除にこだわりを見せる
巨人のうなじを削げばその血は蒸発していずれ消えていくのですが、リヴァイはわざわざハンカチを取り出して巨人の血をぬぐいます。
彼が潔癖症であり、戦闘中でもこれ位の余裕を見せられる程の強さを持っていることが分かります。
リヴァイのかっこいい戦闘シーン
ここからはリヴァイのかっこいい戦闘シーンが見られる話をご紹介。
特別編リヴァイ兵士長
リヴァイの強さが印象的に描かれたエピソードとして、原作3巻に収録されている「特別編リヴァイ兵士長」があります。
調査兵団が巨人と戦っているシーンで、巨人が「右に1体 左に2体」いることを素早く確認し、あえて左にいる2体の巨人をひとりで始末することを選びます。
他の全員で右の1体と戦うことを指示しているように、通常は複数の兵士で巨人にかかるものです。
しかし、迷うことなくひとりで2体の巨人を仕留めに行っていることから、リヴァイの戦闘力は普通の兵士と並外れていることが分かります。
リヴァイの戦い方にも注目してみましょう。
立体起動装置のアンカーを巨人の後方の建物へ向かって打ち、ワイヤーをその首に引っ掛けて回り込んでうなじを削いでいます。
このページだけ読んでも、リヴァイの立体起動の上手さが際立ちますね。
1体目を倒したらそのまま自身の脚力でジャンプ。ブレードを投げ飛ばし、巨人の両目を刺します。
リヴァイの身体能力の高さ、武器の使い方の上手さが分かりますね。
戦闘終了後リヴァイが駆け寄ると、負傷した兵士は「オレは…このまま何の役にも立てずに死ぬのでしょうか」と血にぬれた手をリヴァイの前に差し出します。
もう助からないことは分かっていて、自分の命に意味があったのか不安になっているのです。
リヴァイは躊躇うことなく兵士の手を取り、こう言います。
- お前は十分に活躍した そして……これからもだ
- お前の残した意志が俺に”力”を与える
- 約束しよう、俺は必ず‼巨人を絶滅させる‼
潔癖症であるリヴァイが血みどろの手を握り、死にゆく兵士の気持ちを慰めて安心して逝けるように言葉をかけてあげたこのシーン。
名言とともに彼の仲間を想う優しさが読者にもよく伝わってきますね。
このように、原作3巻収録の「特別編リヴァイ兵士長」では、彼が
- 立体起動・武器の使い方の上手さ
- 身体能力の高さ
- 潔癖症だが、それ以上に仲間を想う優しさ
を持っていることが分かります。
女型の巨人戦
原作7巻30話「敗者達」では、女型の巨人戦が描かれます。
リヴァイ班を失った直後のこの戦いはどういったものだったのでしょうか?
漫画進撃の巨人にて人気がありながらも非業の死を遂げたリヴァイ班。 今回は、 リヴァイ班が死亡したのは何話なのか リヴァイ班が死亡するまでの経緯 リヴァイ班の生存ルートはあったのか リヴァイ班死亡によるエレン[…]
エレンが女型の巨人に敗れて連れ去られた場面を目撃したミカサは、すぐさま後を追います。
しかし、女型の巨人の硬質化の能力に阻まれてブレードが上手く通りません。
エレンを奪われた怒りと焦りで冷静さを失うミカサ。
その後駆け付けたリヴァイは、一旦女型との距離を取るようミカサに告げます。
- 目的を一つに絞るぞ
- 女型を仕留めることは諦める
- あの硬化させる能力がある以上は無理だ
- ヤツが森を抜ける前にエレンを救い出す
人類を救うカギであるエレンを奪われた大ピンチであるにも関わらず、冷静に状況を分析するリヴァイ。
女型を殺そうと気持ちがはやるミカサに役割を指示しました。
その言葉通り、ミカサが女型の注意を引いた隙にリヴァイは女型の巨人の背後に迫ります。
女型の巨人は近接格闘術に非常に長けていて、複数人の連係プレーで挑んだ精鋭リヴァイ班も、エレンの進撃の巨人も倒されてしまいました。
誘導役のミカサはこの戦闘には参加しないものとして、リヴァイはたったひとりで女型の巨人にどう挑むつもりなのでしょうか。
女型は忍び寄るリヴァイに気づき殴りかかります。リヴァイは「カチャ」と右のブレードを逆手に持ち替え戦闘モードに入りました。
高速回転しながら女型の巨人の拳をかわし、凄まじい速度でその腕を切り裂きます。
先ほど右ブレードを逆手に持ち替えたのはこの回転斬りのために必要だったようです。
そのまま女型の眼前に迫るリヴァイ。
右のブレードをいつの間にか順手に持ち直し、女型の巨人の目を狙います。
「ボチュ」と両手が埋まる程深く女型の両目に突き刺し、ブレードを残して一旦上昇します。
さすがの女型もふらついている様子です。
再度刃を逆手に持ち替え上から急降下し、回転斬りで女型の背中や脚を削ぎ落していくリヴァイ1人でやっているとは思えない程の見事な連続攻撃です。
このままリヴァイが女型を削いでいくのかと思ったのですが……
ダメージを負った女型の巨人を見たミカサは、誘導役の役割を捨ててそのうなじを攻撃しようと動きます。
リヴァイは「よせ!」と叫びますが、彼女は止まりません。
その動きに気付いていた女型は、ミカサを裏拳で叩こうとします。
ミカサを突き飛ばし、女型の拳を受けてリヴァイは足を傷めてしまいました。
ダメージも相当ありそうですが、歯を食いしばって耐え抜き、ケガをした足でそのまま蹴り抜き、女型のあごを切り落とします。
彼の痛みへの耐久力が見て取れますね。
こうして、リヴァイの活躍によりエレンは救出されます。
ミカサの命令無視や自身のケガという想定外の事態に陥っても、「エレン救出」という目的を貫き通した戦いでした。
7巻30話「敗者達」女型の巨人戦では、リヴァイの
- 冷静な判断力
- 痛みへの耐久力
- トラブルがあっても目的をブラさない精神力
が描かれました。
リヴァイの強さは身体面・精神面での頑健さが特徴的ですね。
ケニーと対人立体起動戦
今まで巨人との戦いでは敵無しだったリヴァイが人間を相手に戦う様が描かれるのは、原作14巻57話「切り裂きケニー」~58話「銃声」です。
ケニー・アッカーマンとその一味との対決。
ケニーはリヴァイと同様アッカーマン家の血を引くため、超人的身体能力を持っており、また、ケニー達が装備している対人立体起動装置は人間を殺傷する目的で作られ、ブレードではなく遠距離攻撃ができる銃が備わっています。
対巨人では圧倒的な強さを誇るリヴァイですが、銃を持つ複数人の部隊・自分と同等の強さを持つケニーに対してどう戦っていくのでしょうか。
共に行動していた仲間はあっという間に撃ち殺され、リヴァイだけで襲い掛かる3人の相手をすることになりました。
敵は距離を利用して散弾銃を撃ちつけてきます。
すぐに立体起動装置で方向変換し、銃撃をかわすリヴァイ。
破壊された樽の破片で額に傷を負いながらも、たまたま目に入った酒場に逃げ込み、カウンターの下に身を隠します。
酒場の外が包囲され袋のネズミ状態のリヴァイにケニーが追いついてきましたが、まだケニーにはリヴァイがどこに隠れているか分かりません。
カウンター下に隠れているリヴァイもケニーの姿を視認することができない状態です。
昔語りをするケニーが徐々にカウンターに近づく中、リヴァイはワインボトルを回転させます。
そのワインボトルのガラス面にはケニーの姿が。
それ見て一瞬で狙いを定めたリヴァイは、酒場に護身目的で備えてある銃を持ち……
逆手かつ背を向けた体勢からケニーを狙撃。とんでもなく撃ちにくいはずの姿勢ですが、立体起動装置も逆手で扱えるリヴァイにはできるのでしょう。
しかし、ケニーも対策は取っていて、イスで銃撃を防いでいます。
このシーンからリヴァイには、その場にある物を最大限利用して戦う応用力(今回はワインボトルや銃)があることが分かりますね。
そして、イスを囮に酒場の外へ出たリヴァイは、ワイヤーの先端で敵の喉を貫きます。
本来移動目的の部位であるワイヤーですが、このように対人への攻撃で使われた描写はここが初めてです。
そのまま死体を引き寄せ、片手で持って屋根の上を走り向かってくるリヴァイに、敵も「は??」と混乱します。
自分より体格の良い成人男性を片手で持って走るとは、アッカーマンの身体能力があってこそできることですね。
そして今度は敵の死体を壁にして銃撃をガード。
即座に投げ捨てたら、ブレードを抜き……
一太刀で首と後頭部にそれぞれ致命傷を負わせて包囲網を突破します。
このように、原作14巻57話「切り裂きケニー」~58話「銃声」の対人戦闘では、
- 銃を持つ複数人相手に、ひとりでブレードと立体起動装置だけで戦い抜く力
- その場にある物や人を用いて、敵が想像できない使い方をする応用力
というリヴァイの緻密な攻防力が見ることができました。
獣の巨人戦①
原作20巻81話「約束」では、宿敵となる獣の巨人(ジーク)との戦いが描かれます。
獣の巨人特有の能力は、砕いた岩を野球のボールのように投げることです。
その威力はどれほどのものかというと……
1回の投石で岩は巨大な散弾銃のようにまき散らされ、巨人・家・人間が見境なく破壊されていきます。
この攻撃の恐ろしい所は、立体起動装置では届かない遠距離攻撃だという点です。
ベテラン兵士は先ほどの攻撃で全滅。残ったのは、新米調査兵士・片腕を失ったエルヴィン団長・そしてリヴァイ兵士長です。
何者も近づくことができない広範囲の破壊力を持つ獣の巨人。
もう誰も生きて帰れないとリヴァイですら思っている絶体絶命のピンチですが、エルヴィンにはまだ策があるようです。
リヴァイとエルヴィンの約束
起死回生の策があるにも関わらず、エルヴィンはそれを告げようとしません。
その様子を不審に思ったリヴァイは問いかけます。「なぜそれをすぐに言わない?」
力なくため息をついて座るエルヴィン。
ここでエルヴィンは「俺はこのまま地下室に行きたい」と自らの真の願いを告白します。
- いつか「答え合わせ」ができるはずだと
- 何度も死んだ方が楽だと思った それでも父との夢が頭にチラつくんだ
- そして今 手を伸ばせば届く所に答えがある
エルヴィンの夢は「幼い頃に父と語った世界の真相を証明すること」だったのです。
そのためにどうしてもエレンの家の地下室に行きたい、それは純粋で切実な願い。
しかし、彼の個人的な夢とは別に、エルヴィンには調査兵団団長として背負うものがあります。
それは、今まで死んでいった仲間達の命です。
ここでエルヴィンが夢を追って調査兵団が全滅すれば、彼らの命は単なる無駄死にと化すでしょう。
仲間の死を調査兵団の勝利に繋げるためには、自分はここで死ななければならない。本当はそうするべきだと理解している。
それでも、自分の夢を追いたい気持ちと仲間達の死に報いなければならない責任感で板挟みになって動けずにいるのです。
「すべては俺の頭の中の子供じみた妄想に過ぎないのか?」
どちらの道も選ぶことができないままエルヴィンは、リヴァイを見上げます。
その表情はリヴァイに何かを言ってほしそうです。
エルヴィンの想いを汲み取ったリヴァイは力強く告げます。
「俺は選ぶぞ」
- 夢を諦めて死んでくれ
- 新兵達を地獄に導け
- 「獣の巨人」は俺が仕留める
その言葉を聞いたエルヴィンは迷いを吹っ切り微笑みます。
エルヴィンの葛藤を理解した上で、自分が言ってほしい、背中を押してくれる言葉をかけてくれたリヴァイの優しさを分かっているのでしょう。
このリヴァイとエルヴィンの約束は、リヴァイの名言であるとともに、今後のリヴァイの生き方・戦う理由にも大きく関わるものとなりました。
エルヴィン達の命を懸けた誘導作戦
さて、獣の巨人の遠距離投石攻撃に対し、エルヴィンはどのような策を講じたのでしょうか?
それは、エルヴィンと新兵達が獣の巨人の正面から特攻していくという一見無謀な作戦です。
獣の巨人はその愚直な行動に呆れながらも容赦なく岩を投げて兵士達を殺していきます。
もちろん、これには裏の目的がありました。
エルヴィン達が命を投げうって獣の注意を引いている間に、リヴァイが立体起動の届く近距離まで移動し奇襲するというものです。
リヴァイは無垢の巨人を倒しながら獣の巨人の元へと向かいます。
あらかた殺し終えた獣の巨人が、無垢の巨人達が倒れている異変に気付いた時には、リヴァイがその眼前まで迫っていました。
目の前で死んでいった全ての兵士達を思っているのか、このリヴァイの表情はいつも以上に鬼気迫るものがあります。
獣の巨人もリヴァイを攻撃しようと腕を振り上げますが、それより速く立体起動のアンカーは射出されます。
あっという間に獣の巨人の攻撃をかわすリヴァイ。
背面まで移動しています。
しかも攻撃をかわすだけではなく、既に獣の巨人の腕を斬っていたのです。
「こいつがリヴァイか‼」と獣が考えている間に、リヴァイはさらにワイヤーを伸ばし、そのうなじを狙いに行きます。
獣の巨人がうなじを防御したところ、即座に攻撃対象を両目に変更。
獣は両目を斬られ、何も見えなくなります。
そして、獣の巨人が目をやられたと思った時には、もうリヴァイは獣の巨人の両足を斬っていました。
獣の巨人は倒れ、うなじを硬質化して守ろうとしますが、時すでに遅し。いや、リヴァイが速すぎるのです。
全ての動作で一拍分リヴァイが速いので、獣が「攻撃された」と思った時にはリヴァイは次の一撃を当てている状態。
獣に対する怒りや憎しみがあっても、それに振り回されることのない、むしろ怒りをパワーに換えているかのような速さです。
リヴァイの勢いは止まらず、獣の巨人をズタズタに切り裂きます。
獣は為す術もなく悲鳴を上げるしかありません。
こうして、遠距離攻撃では無敵と思われた獣の巨人ですが、近距離戦闘ではリヴァイに完敗してしまいます。
原作20巻81話「約束」の獣の巨人との戦いは、
- リヴァイの圧倒的な速さと近距離戦闘能力
- リヴァイが獣に近づくことを成功させたエルヴィンの誘導作戦
の勝利でした。
また、
- リヴァイが仲間を想う心の強さ・優しさ
も印象的に描かれていますg、この戦いの最後は車力の巨人がジークを救出したため、決着はつきませんでした。
エルヴィンとの約束は果たされないまま、戦いは4年後に持ち越されます。
獣の巨人戦②
リヴァイvs獣の巨人(ジーク)の再戦が読めるのは、原作28巻112話「無知」~113話「暴悪」です。
ジークは捕虜となり、リヴァイ達調査兵団に監視されていましたが、リヴァイとの会話で唐突に「ワインはもう残っていないのか?」と謎の質問を投げかけます。
リヴァイの「もう一滴も残ってねぇよ」という返答を聞いた後、急に走り出すジーク。
タッタッタッと駆け足のジークをリヴァイ達が不審に思った瞬間、ジークが「うおおおおお」と叫びます。
途端に巨人化する調査兵団兵士達。
先ほどジークが言っていたワインは、彼らの知らぬ間にジークの脊髄液が混入されていたためです。
リヴァイはワインに興味がなかったからそれを飲まなかったのかもしれませんし、アッカーマンの血を引いているため脊髄液の効果がなかった可能性もあります。
いずれにせよリヴァイだけが残されて、巨人化した仲間達に命を狙われることになり、ジークはその隙に逃走。
いつものリヴァイであれば、複数の巨人相手でも軒並み倒していけますが、いま目の前にいるのはさっきまで人間だった仲間達。戦うことを躊躇っています。
ジーク曰く「部下想いのあんたのことだ。多少大きくなったくらいで何にも悪くない部下を切り殺したりなんかしないよな?」前回の戦いで真っ向勝負ではリヴァイに勝てないと分かっていたジークは、リヴァイが仲間想いだということを利用して、リヴァイを足止め。あわよくばそのまま死んでくれたら良いと考えたようです。
大きな口を開けた巨人達がリヴァイに迫ります。
リヴァイは目を細め、何かを諦めたかのような表情です。彼はこのまま食い殺されてしまうのでしょうか?
「そう勘違いしてしまったことが…リヴァイ…お前の過ちだ」
リヴァイはもう自分を追って来られないだろうと思い、操った巨人に乗り逃走中のジークですが……
何かが後ろから迫り、一瞬でジークの目の前に現れます。
ジークも目で追い切れていない速さのこれは……
切り殺した巨人達(仲間達)の血に濡れたリヴァイです。
リヴァイの出現に驚き、従えた巨人に攻撃を命じるジーク。
その攻撃は通じるはずもなく、回転斬りで一瞬にして倒されます。
更にジークが乗る巨人にアンカーを刺すリヴァイ。
焦ったジークは「何だよもうまたかよおおお」と叫んで巨人化。リヴァイと戦うことを本心から嫌がっていますね。
巨人化の爆発に巻き込まれないよう、リヴァイは上方に回避します。
獣の巨人に変身したジークは、無垢の巨人(リヴァイの仲間だった兵士)の肉体をグチャグチャに砕き、岩の代わりに投げつけます。
樹木を盾にしてそれを避けるリヴァイ。
獣の巨人は落ちてくる物体に向かって肉塊を投げますが、それは枝でした。
リヴァイは枝を切り落としながら、自分の身を隠します。
降り注ぐ多数の枝のせいで、リヴァイがどこにいるのかジークには分かりません。
リヴァイはジークに語りかけます。
- 何で勘違いしちまったんだ 俺から逃げられるって
- 部下を巨人にしたからって 俺が仲間を殺せないと思ったのか?
「俺達がどれだけ仲間を殺してきたか 知らねぇだろうに」リヴァイが仲間想いであるのはジークも知る事実ですが、彼は仲間を殺す覚悟もできていました。ジークはそれを理解していなかったのですね。
仲間だった巨人達に囲まれた時のリヴァイの諦めた表情は、仲間を殺したくないという想いを断ち切った表情だったのです。
枝に紛れて獣の巨人に近づくリヴァイ。ジークの攻撃は当たりません。
雷槍(らいそう)を獣の巨人のうなじに的確に打ち込みます。
前回の戦いではブレードのみがリヴァイの武器だったので獣を倒すのにも時間がかかっていましたが、雷槍があれば勝負は一瞬で決まりました。
雷槍が爆発し、獣の巨人のうなじに居るジークも大怪我を負います。
前回は彼の仲間を目の前で殺したことでリヴァイの怒りを買ったジークでしたが、今回は仲間をリヴァイ自身の手で殺させたのでより一層彼の逆鱗に触れたようです。
原作28巻112話「無知」~113話「暴悪」獣の巨人戦②で描かれたのは、リヴァイの
- 仲間を巨人化されても悲しみに支配されない覚悟の力
- その場にある枝を使って敵の目をくらませ焦らせる作戦
でした。
1対1の戦いでは獣の巨人といえど、リヴァイの圧勝と言えるでしょう。
リヴァイが戦う理由
幾度も悲惨な状況にさらされながらも、リヴァイが戦い続ける理由は一体何なのでしょうか?
2つの視点から見ていきます。
エルヴィンとの約束を果たしたい
獣の巨人戦①で交わしたエルヴィンとの約束でそれは、「エルヴィンに夢と命を捨てさせる代わりに、自分が獣の巨人を仕留める」というものです。
リヴァイは獣の巨人(ジーク)を仕留められなかったことをその後ずっと悔やんでいました。
彼にとってあの日の約束はまだ終わっていないのです。
ジークを取り逃がし自身も大怪我を負ったリヴァイですが、「俺の目的はジークを殺すことだ」とハッキリ告げます。
それも彼の本音ではあるでしょう。しかし、約束を果たす(=ジークを殺す)ことだけがリヴァイの戦う理由なのでしょうか?
死んでいった仲間達との夢を実現させたい
現在、世界を滅ぼそうとするエレンと対決の場面でも、顎(アギト)の巨人に変身し空を飛ぶファルコの上から、リヴァイはジークを探します。
漫画進撃の巨人の主人公エレン・イェーガーは、幼い頃に母親を巨人に食われた過去を持ち巨人を駆逐することを目標に生きてきました。 しかし、現在のエレンは巨人を操り世界を滅ぼそうとしています。一体なぜエレンは巨人ではなく人類を虐殺することを[…]
まだ終わっていないエルヴィンとの約束を交わした時のことを回想しているようです。
そして彼が思い返すのは、エルヴィン・ハンジ・ミケ・モブリット・ナナバ・リヴァイ班のメンバー……かつて調査兵団兵士達と語り合った夜のこと。
- なぁ…
- お前達が捧げた心臓は 他の心臓を踏み潰すためにあったのか?
負傷して包帯で隠れていますが、その目元は痛々しく歪んでいます。
無表情や怒りの表情を描かれることの多いリヴァイですが、ここまで辛そうに顔をしかめたことはなかったでしょう。
いかにリヴァイが死んでいった仲間達を大切に想っているかが読者に伝わります。
- 俺達が夢見た巨人のいない世界は 呆れるほどおめでたい理想の世界だったはずだ
- そうでなければ あいつらの心臓と見合わない
仲間を大切に想うリヴァイだからこそ、その命を無駄にはしなくない、彼らの命に報いたい。
彼らと夢見て語り合った巨人がいなくなった幸せな世界を実現したい。
これこそが彼の本当の願い・戦う理由だったのです。
137話「巨人」でついにジークの首をはねることに成功したリヴァイですが、その表情は晴れていません。
ジークが出現した経緯に戸惑いを感じているということもあるのですが、ジークを殺したからといってまだ呆れるほどおめでたい理想の世界が実現したわけではないからだと考えられます。
まとめ
人類最強の兵士リヴァイのかっこいい戦闘シーンは原作の何巻何話に収録されているか
- 3巻「特別編リヴァイ兵士長」
- 女型の巨人戦…7巻30話「敗者達」
- ケニー、対人立体起動戦…14巻57話「切り裂きケニー」~58話「銃声」
- 獣の巨人戦①…20巻81話「約束」
- 獣の巨人戦②…28巻112話「無知」~113話「暴悪」
ということが分かりました。また、
- 仲間を大切に想う性格
- 仲間と夢見た理想の世界を実現するために戦う
ことも解説しました。
リヴァイ達が夢見た呆れるほどおめでたい理想の世界は果たして実現するのでしょうか?
それとも、リヴァイもエルヴィンと同様、夢を叶えることなく死んでいく運命なのでしょうか?
最終回に向け熱い展開から目が離せない進撃の巨人が今後も楽しみですね。