鬼滅の刃の主人公・竈門炭治郎は、鬼との苛烈な戦いの中で何本も日輪刀を失っています。
それでは、炭治郎は鬼舞辻無惨討伐までに日輪刀を何度作り直してきたのでしょうか。
そこで今回は、
- 竈門家炭治郎の歴代の日輪刀一覧
- 炭治郎の日輪刀の詳細
- 炭治郎の最後の日輪刀の詳細
など、竈門炭治郎が使用した歴代の日輪刀の経緯を紹介したいと思います。
竈門炭治郎の歴代の日輪刀とは?
主人公・竈門炭治郎は鬼殺隊に入隊以降、5本の日輪刀を使用しています。
その過程は「破損・刃毀れ・紛失」など様々な理由で失った為に炭治郎の専属刀鍛冶・鋼鐵塚蛍が用意したものですが、炭治郎はどういった経緯で日輪刀を変えてきたのでしょうか。
先ずは日輪刀を始めて握った場面から順番に見ていきましょう。
炭治郎の日輪刀:レンタル
入手場所 | 狭霧山 | 入手巻数 | 単行本1巻4話 |
担当鍛冶 | 不明 | 色 | 通常 |
変更理由 | 借物のため鱗滝左近次に返却 |
まず炭治郎が初めて手にした日輪刀は狭霧山での修業中になります。
入手経緯は、鬼殺隊に入るため藤襲山で行われる最終選別に向けて鍛錬を積む修業中、山下りの段階で刀を持つようになると、素振りやどんな体勢になっても受け身を取れるように受け身の訓練をする事になったのです。
その為、正式な貸与ではなく1本目の日輪刀は育手の鱗滝左近次から貸し出されたものであり、最終選別通過後には鱗滝の家に帰還するまでは炭治郎が帯刀している場面が確認できますが、以降は正式な日輪刀を支給されたので返却したものと思われます。
炭治郎の日輪刀:1本目
入手場所 | 狭霧山 | 入手巻数 | 単行本2巻9話 |
担当鍛冶 | 鋼鐵塚蛍 | 色 | 黒 |
変更理由 | 下弦の伍「累(るい)」に刀身を折られた為 |
炭治郎の1本目の刀は、最終選別通過後に正式に支給された初めての自分の刀となります。
最終選別通過直後、生き残った5名の新人鬼殺隊員はその日の内に玉鋼を選び、10~15日以内に担当の刀鍛冶から自分の日輪刀を受け取るという手筈になりました。
そして15日後、炭治郎は狭霧山を来訪した刀鍛冶・鋼鐵塚蛍が作り上げた日輪刀を鱗滝左近次の家で直々に受け取っています。
日輪刀は別名「色変わりの刀」として持ち主によって色が変わるものであり、当初「赫灼の子(火仕事の家系に多い頭の毛と瞳が赤みがかっている子のこと)」として縁起が良いとされた炭治郎は鋼鐵塚に期待されていましたが、炭治郎が握った日輪刀は「漆黒」に染まりました。
後に煉獄杏寿郎から黒刀の剣士が柱になったのを見た事が無いと聞かされますが、その理由は「どの系統を極めればいいのか分からない」という意味になります。
変更理由は単行本5巻37話「折れた刀身」にて、水の呼吸壱ノ型「水面斬り」を使用した所、累の何気ない糸により刀身を折られてしまった為です。
炭治郎の日輪刀:2本目
入手場所 | 蝶屋敷 | 入手巻数 | 単行本6巻51話 |
担当鍛冶 | 鋼鐵塚蛍 | 色 | 黒 |
変更理由 | 逃亡する猗窩座に投擲した為に紛失 |
炭治郎の2本目の日輪刀は、那田蜘蛛山での戦い後に蝶屋敷で療養している最中に来訪した鋼鐵塚蛍から受け取ったものです。
蝶屋敷で新しく打ち直してもらった日輪刀を受け取る炭治郎でしたが、鋼鐵塚は来訪一番に自作の包丁を構えて殺す気で突進したのを炭治郎は紙一重で回避します。
「よくも折ったな俺の刀を、よくもよくもォオ」
鋼鐵塚の怨嗟の声を聞きながら炭治郎は必死に弁明しますが、結果的に一時間追い掛け回される事でようやく鋼鐵塚の情緒が落ち着くと刀を受け取る事が出来ました。
変更理由は単行本8巻65話「誰の勝ちか」にて、煉獄杏寿郎と上弦の参「猗窩座(あかざ)」の死闘の末に猗窩座が陽光から逃亡を開始した際に炭治郎が日輪刀を槍投げのようにして投擲した為です。
これにより炭治郎の日輪刀は猗窩座に突き刺さるもののそのまま逃亡を許した為に紛失する事となりました。
なお、3本目の日輪刀はその後、猗窩座が腹いせでバラバラに破壊しています。
炭治郎の日輪刀:3本目
入手場所 | 蝶屋敷 | 入手巻数 | 単行本8巻69話 |
担当鍛冶 | 鋼鐵塚蛍 | 色 | 黒 |
変更理由 | 上弦の陸「堕姫・妓夫太郎」の戦いで刃毀れした為 |
炭治郎の3本目の日輪刀は、無限列車編後の煉獄家の帰り、蝶屋敷前で鋼鐵塚蛍と出会い支給されています。
蝶屋敷に戻る炭治郎でしたが、蝶屋敷前には頭に包丁二本を布で巻いて両手にも二本の包丁を携えて待ち構える憤怒中の鋼鐵塚と遭遇し、刀の紛失は万死に値するとして夜明け近くまで追い掛け回される事となりました。
この4本目は遊郭編(単行本9~11巻)で上弦の陸「堕姫と妓夫太郎」との戦いで刃毀れする事になったものの今回は破損も紛失もせずに持ち帰る事が出来ていますが、刃毀れが酷いので恐らく廃棄か修繕に充てる為、炭治郎の療養中に鋼鐵塚の元へ届いたようです。
遊郭の戦いから二ヶ月後、意識を取り戻した炭治郎の元には未だ日輪刀が届いておらず、そればかりか鋼鐵塚蛍から「お前にやる刀は無い、ゆるせない、呪う」という怪文書並びに怨みが綴られた文が届く事となり、炭治郎は直接話を付ける為に刀鍛冶の里へと出立する事となりました。
炭治郎の日輪刀:4本目
入手場所 | 刀鍛冶の里 | 入手巻数 | 単行本12巻106話 |
担当鍛冶 | 鋼鐵塚蛍 | 色 | 黒 |
変更理由 | 上弦の肆「半天狗」戦で紛失、もしくは新しい日輪刀に変更した為 |
炭治郎の4本目の日輪刀は、刀鍛冶の里に訪れた際に鋼鐵塚蛍から手渡されています。
刀鍛冶の里へ到着した炭治郎は里長・鉄地河原鉄珍から折れるような鈍を作ったあの子(鋼鐵塚蛍)が悪いと一蹴されたり、里の少年・小鉄との出会いで縁壱零式の中から三百年以上前の日輪刀が出てくる等、イベントが盛りだくさんでした。
鋼鐵塚蛍と再会した際、鋼鐵塚は縁壱零式から出てきた日輪刀を研磨すると主張した為、研磨が終わるまでの代わりとして鋼鐵塚作の日輪刀を炭治郎に渡しています。(※恐らく3本目は刃毀れが酷い為に廃棄したと予想)
この4本目の刀は上弦の肆「半天狗」との戦いで禰豆子の血鬼術「爆血」を伴い「爆血刀」となり、疑似赫刀の役割を担うなど大きな活躍をしていますが、単行本15巻125話にて半天狗の頸を斬ろうと突き立てた所、半天狗が刀を頸に刺した状態で逃亡して炭治郎の手元から離れました。
変更理由は縁壱零式から出てきた300年前の日輪刀を使用するようになったからである為、4本目の日輪刀が半天狗後にどうなったのかは不明です。
半天狗の頸を斬った場所に落ちている筈なので、恐らく鋼鐵塚の手元に戻ったのではないでしょうか。
炭治郎の日輪刀:5本目
入手場所 | 刀鍛冶の里 | 入手巻数 | 単行本15巻129話 |
担当鍛冶 | 鋼鐵塚蛍 | 色 | 黒 |
変更理由 | なし |
炭治郎の5本目の日輪刀は縁壱零式の中から出てきた300年以上前の日輪刀であり、鋼鐵塚蛍が鋼鐵塚家に伝わる日輪刀研磨術で研いだものです。
単行本15巻125話「迫り夜明け」にて、鋼鐵塚蛍が第一段階まで研いだものを時透無一郎から受け取る事で半天狗の頸を斬り落としていますが、半天狗討伐後に再び鋼鐵塚の手元に戻し残りの研磨を続けました。
正式に炭治郎に手渡されたのが単行本15巻129話「痣の者になるためには」であり、無一頭と炭治郎が第一段階までしか研ぎ終えていないものを持ち出した為に、刀鍛冶の里編で負傷した鋼鐵塚蛍が再び最初から研ぎ直す事になった執念の一作です。
鉄の質が良く漆黒の深みが違う刀身であり、鋼鐵塚曰く前の持ち主が相当強い剣士との事で、この刀を打った刀鍛冶が全ての鬼を滅する為に作者名も何も刻まずただ「滅」の文字だけを刻み込んだものでした。
この刀の後から階級制度が始まり柱だけが悪鬼滅殺の文字を刻むようになったのです。
そして、この5本目の刀の鍔には戦死した煉獄杏寿郎の日輪刀の鍔が使用されています。
なお、鋼鐵塚の決死の研磨を台無しにしたという理由で、炭治郎は死ぬまでみたらし団子を届ける罰を受ける事になりました。
炭治郎の日輪刀:5本目で鬼舞辻無惨を討伐
炭治郎の5本目の日輪刀は最後まで使われ続けました。
無限城の戦いでは上弦の参「猗窩座」との戦闘で頸を斬り、市街地戦では鬼舞辻無惨を相手に日の呼吸「円舞(壱の型)」と「炎舞(拾弐ノ型)」を繋げる壱拾参ノ型を披露し、最終的には鬼舞辻無惨を日光に留める事に尽力し討伐の立役者となっています。
最終決戦の後には煉獄槇寿郎から「杏寿郎の鍔をつけて戦ってくれたそうだな、ありがとう。あの子もきっと喜んでいると思う」と言葉を投げかけられており、炭治郎も杏寿郎の言葉に何度も励まされた事を伝えました。
なお、5本目の日輪刀は鬼舞辻無惨との戦いで刀身が折れており、竈門家に帰還した際には帯刀している描写はありません。
炭治郎の日輪刀:5本目は竈門家に継承
炭治郎の5本目の日輪刀は鬼舞辻無惨討伐後に描かれませんでしたが、最終的には子孫の竈門家に飾られています。
単行本23巻205話「幾星霜を煌めく命」では、時代は現代へと突入していますが、最後の一ページには竈門家の壁に飾られている炭治郎達の集合写真、耳飾りと共に日輪刀がしっかりと飾られている描写があるのです。
また、公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」でも竈門家には炭彦の曽祖父のものと思しき日本刀が飾られている事が明記されています。
手入れに関しては不明ですが、ヒノカミ神楽は現代にも受け継がれており、産屋敷家が管理する神社で一年に一度だけ奉納の舞いとして他の呼吸と共に存続してますので、もしかしたら奉納の舞いの際に使用されているのかもしれませんね。
なお、竈門家に飾られている日輪刀は抜刀した描写が無いので折れたままなのかは不明です。
炭治郎の日輪刀:5本目は誰の刀?
炭治郎の最後の刀、縁壱零式から出てきた刀は300年以上相当の刀と言われていますが、その詳細は最後まで不明のままでした。
ですが、
- 継国縁壱の動きを再現した縁壱零式の中から出てくる
- 小鉄「少なくとも三百年以上前の刀ですよね」
- 鋼鐵塚「前の持ち主が相当強い剣士だったんだろう」
- 継国縁壱と同じ「滅」の字が刻まれている(20巻表紙)
- 継国縁壱の刀とは波紋や鍔が違うように見える(12巻104話、20巻表紙の比較)
などの状況証拠から継国縁壱が使っていた刀ではないかというのが有力視されています。
300年以上前に漆黒の日輪刀を使う強い剣士が現状継国縁壱しか確認出来ていないので、可能性はかなり高いでしょうが、上述で挙げている通り鍔や波紋の差異が気になる所ですね。
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もしかしたら製作者の刀鍛冶が同一人物であり、二本目として作り上げたものかもしれませんし、継国縁壱に渡すつもりで作り上げたものかもしれません。
継国縁壱の回想でも真実は分かりませんでしたがもしかしたらアニメ版で捕捉されるかもしれませんね。
炭治郎の歴代日輪刀の一覧のまとめ
- 初めての日輪刀:鱗滝左近次からの借り物で返却
- 1本目:最終選別後に鋼鐵塚蛍が打った刀で下弦の伍・累に折られる
- 2本目:那田蜘蛛山後に鋼鐵塚蛍が打った刀で猗窩座に投げ刺して紛失
- 3本目:無限列車後に鋼鐵塚蛍が打った刀で上弦の陸・堕姫と妓夫太郎戦で刃毀れする
- 4本目:遊郭後に鋼鐵塚蛍が刀鍛冶の里で渡した刀で上弦の肆・半天狗戦で紛失もしくは返却
- 5本目:縁壱零式から出てきた300年以上前の刀を鋼鐵塚蛍が研磨したものに煉獄杏寿郎の鍔を付けたもの
- 5本目は鬼舞辻無惨討伐を果たし、竈門家の子孫の家に飾られている
- 5本目の刀の前の持ち主は不明だが、継国縁壱と予想されている
炭治郎の日輪刀はこれまでに5本(鱗滝左近次の借り物を足すと6本)も取り替えていますが、十二鬼月との死闘による破損や刃毀れが多くの原因でした。
しかし、炭治郎の日輪刀の1本1本にはドラマがあり、その都度戦いの歴史を刻んだ素晴らしい刀ではないでしょうか。
その思いが刀という形で現代に受け継がれていることが何より嬉しいことですね。