鬼舞辻無惨によって鬼化されてしまった禰豆子。妹を人間に戻すため奮闘する炭治郎ですが、その願いは叶うのでしょうか。
- 禰豆子は人間に戻ることができたのか
- 鬼を人間に戻す薬とは?
- 人間に戻ったその後
など、今回は人間に戻ることは可能なのかといった事を中心にまとめてみました。
禰豆子は人間に戻ることができた?
鬼舞辻無惨によって鬼となってしまった禰豆子。本来ならば鬼化してしまうと人間に戻ることは不可能という考え方が現実的ですが、禰豆子は人間に戻ることに成功したのです。
これまでの簡単な流れ
禰豆子が人間に戻るまでの簡単な流れをおさらいしていきます。
- 鬼舞辻無惨によって鬼となり、炭治郎以外の家族を殺される。
- 冨岡義勇の手を借りながら、義勇の恩師である鱗滝左近次の元へ向かう。鱗滝によって「人間は皆お前の家族だ。人間を守れ。鬼は敵だ。人を傷つける鬼を許すな。」と暗示をかけられる。
- 無惨の消滅を目指している鬼の珠世と愈史郎と出会い、鬼となってしまった禰豆子が人間に戻ることができる可能性がある事を知る。禰豆子を人間に戻すために、無惨からより多く血を与えられた十二鬼月の血を採取するように珠世から依頼される。
- 上弦の陸との戦闘中、太陽が昇りはじめ、炭治郎は禰豆子を陽から庇うが、自身を犠牲にして刀鍛冶の里の人を助けるように兄に促し、禰豆子は太陽に焼かれてしまう。妹を守れなかったと嘆く炭治郎の前に、太陽を克服した禰豆子が「おはよう」と言ってほほ笑む姿があった。
- 無惨は長年の悲願であった太陽を克服する者の登場に歓喜、自身の中に禰豆子を吸収し、太陽を克服しようと目論む。無惨の襲来を予見していた産屋敷耀哉は、禰豆子を屋敷にて匿う。そこで、珠世と蟲柱の胡蝶しのぶが作り出した『人間化薬』を投薬される。
- 禰豆子は投与された薬によって人間に戻りかけており、これまでの出来事を思い返していた。そして優しく禰豆子の名前を呼ぶ炭治郎の姿を思い出した瞬間、禰豆子は自我と人間の身体を取り戻したのである。禰豆子は「私は竈門禰豆子!鬼に家族を殺された!」という思いを胸に涙を流した。そして、無惨との最終局面の地へと向かう。
禰豆子はなぜ人間に戻ることができた?
本来であれば、一度鬼となってしまうと人間に戻ることは不可能であるという考え方が現実的でしたが、禰豆子の存在はその考え方を覆しました。ではなぜ、人間に戻ることができたのでしょうか?
人間化薬で禰豆子は人間に戻れた
禰豆子が人間に戻ることができたのは、『人間化薬』の存在があったからです。
通常この薬が無ければ鬼は人間に戻ることはできませんが、この薬を完成させることができたのは、禰豆子の存在があったからこそでした。
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禰豆子は他の鬼と違った存在だった
この薬を作った珠世は、何百年も昔に無惨によって人喰い鬼にされてしまい、自身を鬼にさせた無惨をとても恨んでいました。
その後、自ら”呪い”(思考の読み取り、位置の把握、鬼舞辻の名前を言うと細胞が崩壊)を解除し、食人行為をせずとも定期的な血液の摂取のみで抑えられように体を改造、そして、『鬼の治療法』の開発を視野に入れていたのですが、研究は難航、そんな時に竈門兄弟、禰豆子と出会います。
禰豆子は他の鬼と違い、
- 食人行為をせず、代わりに長い睡眠をとる
- 鬼の弱点でもある太陽の光を克服
このことから、人間に最も近い鬼という存在になりました。禰豆子が、このような特殊体質になったのは、鱗滝の元で2年間眠りに着いた時だと考えられます。
そして禰豆子の特殊な血液によって、この薬は完成し、また、鬼化してしまった炭治郎にも『人間化薬』を使用。無惨の細胞に対する抗体を持った禰豆子の血を摂取、薬の力も相まって人間に戻ることができたのです。
無惨の弱体化は禰豆子が人間に戻る事ができた要因の一つ?
上記でも述べたように、鬼が人間に戻ることができた一番の要因は、薬があったからこそなのですが、無惨の弱体化、つまり鬼にする力の低下が重なったからこそ人間に戻ることができた可能性もあるのです。
禰豆子は無惨の血を直接与えられた事から、無惨との関係を強く、支配関係(呪い)から脱していても、最終局面での弱体化による本体への影響は禰豆子にも届いたのではないでしょうか。
禰豆子が人間に戻ったその後
薬の効果により完全に人間に戻った禰豆子ですが、その後はどうなったのでしょうか。
鬼舞辻無惨との最終決戦の地へ
人間となった禰豆子は、急いで無惨と戦う炭治郎の元へと向かいますが、そこには無惨の残った血と力を注ぎこまれた兄の姿がありました。
鬼となった炭治郎を殺す為伊之助が斬りかかりるが、長い時間を共にした友人を斬れないと隙を見せてしまい、殺されようとする伊之助の前に禰豆子が登場。必死に兄の体にしがみつき、動きを止めます。
「お兄ちゃん独りに全てを背負わせてしまってごめん、鬼に負けず一緒に家に帰ろう」と兄に語り掛けるが、その説得も虚しく、炭治郎の爪は禰豆子の体に突き刺さります。
どうにかして鬼化してしまった炭治郎の頸を狙う方法は無いかと模索する義勇、そこである事に気づきなぜ炭治郎は血の滴る禰豆子を殺さないのかと。炭治郎も必死に抗っているのだと、しかし、炭治郎の自我を取り戻すことはほぼ不可能と言っても過言ではない状態でした。
するとふらふらな状態で戦場へ向かうカナヲが現れます。実は、人間化薬は3つあり、1つは禰豆子に、2つ目は無惨を弱体化させるために、そして3つ目の存在がある事を思い出したカナヲは、炭治郎に使うため鬼化した彼のもとに向かうのでした。
炭治郎の攻撃を避け、「彼岸朱眼」を使って目の前まで接近したカナヲ。炭治郎に人間戻りの薬を注入することに成功、カナヲの残した「禰豆子を泣かせてはダメ」という言葉は、炭治郎の心に深く響いていたのです。
精神世界で無惨は必死に炭治郎に鬼になるよう勧めるも、多くの仲間たちに背中を押され、遂に現実世界へ。
物語は終局へ
無惨との戦いから3ヶ月が経っており、季節は桜が舞う春を迎えて、ケガを負った鬼殺隊士は蝶屋敷にて治療を受けていました。
無惨の力で復活した炭治郎の左腕や右目は、形こそあるものの機能不全に陥っていたのですが、そんな状態でも他の人を心配する炭治郎に、そんなことを気にする人はいないと一喝。兄が人間に戻ってよかったと、改めて思う禰豆子でした。
そこにいた誰もが、炭治郎はもう戻ってこないと考えていましたが、炭治郎が以前珠世を慕っていた愈史郎から聞いた話によると、禰豆子の血を摂取したことが、人間に戻れた要因の1つだったようです。
禰豆子は鬼から人間に戻った時に、無惨の細胞に対する抗体を採取、抗体を持つ禰豆子の血を体内に取り入れたことで、炭治郎も抗体を確保。そして薬は人間戻りの補助的な意味を持っていて、多くの見舞客が訪れるなか、炭治郎は、病室を抜け出しカナヲの元へ向かっていました。
その頃、禰豆子は蝶屋敷の廊下にて実弥と再会、実弥は申し訳なさそうに過去に禰豆子を刺したことや炭治郎の暴走中に寝ていたことを謝罪。それを聞いた禰豆子は、私も寝るのが好きですと無邪気に笑い返し、そんな姿を見た実弥は弟の玄弥の笑う姿と重なり、禰豆子を玄弥のように想い頭を撫で、去っていきその後、炭治郎と共に鱗滝と義勇に再会、禰豆子は鱗滝に飛びつくように抱きつき、炭治郎は髪を切った義勇との再会を心から喜びました。
鬼殺隊士の墓を訪れた炭治郎、禰豆子、善逸、伊之助。無事に墓参りを終えた4人は、雲取山にある炭治郎の家へ向かいます。
道中にて三郎爺さんに再会、涙を流しながら再会を喜ぶ炭治郎と禰豆子。家に着くと、家族を埋めた場所には花が咲いており改めて死を実感し、二人は家族の眠る墓に涙を流しながら手を合わせ、その後、炭治郎の家で暮らし始めた4人。
洗濯・掃除・料理にお風呂と、共に生活し、笑いが絶えない日々が続いていきました。
まとめ
鬼にされてしまった禰豆子ですが、色々な人の協力もあって人間に戻ることに成功し、最後はみんなで仲良く過ごすことができ、とても感動しました。
禰豆子は他の鬼と比べ特殊だった事もあり、人間化薬を作ることに成功したのでしょうか。ですが、竈門兄弟の強い絆があってこそ人間に戻すことが出来たのではないかと思います。
禰豆子が人間に戻ることができたのは、第202話、単行本では23巻。鬼滅の刃は第205話で物語は完結してしまいましたが、劇場版の決定やアニメ第二期も期待されていますので、これからも鬼滅の刃を追っていきましょう。