毎度毎度豪華な対戦カードやその試合内容に脳汁全開な終末のワルキューレですが、今回は第三試合に登場したポセイドンについて実に神らしいその実態をご紹介していきます。
海の神ポセイドン
- 登場話:3巻第14話「大海の暴君」~5巻第19話「燕が見た深淵」
- 対戦相手:佐々木小次郎
ポセイドンとは
終末のワルキューレにおいてポセイドンは最恐神と言われるほどに他の神々から恐れられています。その性格は非常に冷酷で無慈悲、弱者を見下しており感情をあまり表に出さず、ロキには冗談が通じないやつと言われる程です。そして全知全能の神ゼウスの兄それがポセイドン。
これは余談ですが、ポセイドンはアダムに変えず劣らずイケメンが過ぎますね。
最恐神の理由
他の神々からも恐れられるということは、もちろんそれだけの理由があり、それは試合途中にブリュンヒルデより語られています。
今でこそオリンポスの神々は12神と言われていますが、元々は13神でありそのうち1神はポセイドンの手によって殺害されています。殺害された神はアダマスと言われ、全宇宙を統べたクロノスの息子、つまりゼウスやポセイドンの兄に当たる存在で、兄ですら敵であればあっさり倒すあたりでポセイドンは誰からも恐れられる最恐神となっているようです。
ではなぜ殺害されてしまったのかということですが、末弟ゼウスがクロノスを継ぎ全知全能神になることに不満を抱き叛逆に至ったことがその原因に。アダマスがポセイドンを訪ね、弟の下に立つ兄はいないから味方になれと持ち掛けますが、ポセイドンは「これが我が兄とは情けない」と容赦なく一蹴し、襲ってきたアダマスを殺害し、元々の存在すらなかったことにしてしまいます。
最恐神であるが故に、はじめから存在していないといえば本当にそうなってしまうところが真に恐ろしいとヘルメスが語るように誰も逆らえないような存在なのです。
ポセイドンは誰よりも神らしい
上記のように恐れられているポセイドンですが、その根幹には神はこうあるべきというしっかりした考えを持っているのもまた魅力。
ポセイドンは味方になれと提案してきたアダマスに対し「神は群れぬ。神は謀らぬ。神は頼らぬ。それこそが神・・・はじめから完璧な存在なのだ」と言い放ちます。
これが完璧であるべきだというポセイドンの持つ神の定義であり、これを全て侵しているアダマスをおまえ呼ばわりし殺害します。非常に冷酷に感じますが、自分の中にしっかりと芯があると考えるとまた見え方が変わってくるようにも思えますね。
ちなみにアダマスは死ぬ間際までポセイドンと一度も目が合うことはなかったのですが、それはポセイドンが愚兄を見下していたからに他ならないようで、これは試合冒頭の佐々木小次郎も同様に目を合わせられませんでした。しかし小次郎が一手目を放って以降は目を合わせ戦いに突入していった為、ポセイドンを動かした佐々木小次郎の強烈さも見える演出になっています。
最恐神の技
先ほど神は完璧であるべきというポセイドンの考えを紹介しましたが、私個人としてはその考えが技にも出ていると思っています。
佐々木小次郎との戦いにおいていくつか技を繰り出しますが、その全てが小細工無しの高速の刺突。完璧であるが故に、刺突のみでも十分に戦うことができるというように読み取れることでしょう。
ポセイドンVS佐々木小次郎戦の試合結果
ここまでポセイドンについての解説をしてきましたが、試合はどうなったかも触れていきます。
対ポセイドン試合結果
では、第三試合自体はどういった結果になったのか。これはまさかのポセイドン敗北という結果に終わりました。これだけ武もあり、最恐神と言われる程のポセイドンがなぜ負けてしまったのかは、佐々木小次郎の強さの源にあったのではないかと思われます。
ではそれは何だったのかという点ですが、アダマスを殺害した際の先ほど記載した発言に対し、小次郎は哀しいものと返して、小次郎は生前今までに戦ってきた者たちを指し「バカな漢たちが重ねし歴史だ」と剣の道のことを言っており、過去の経験から小次郎が力を得ていることは間違いないことが終末のワルキューレを読むとわかります。
この試合結果の要因は、神は群れないという完璧思考での戦闘も強かったのですが、それ以上に人間の関わりから生まれた剣術のほうが上回ってしまったということ。人間に負けた神だからと言っても決して弱いというわけではないでしょう。
まとめ
以上が終末のワルキューレにおけるポセイドンについて現状公開されている情報を元にしたネタバレ全開の記事でした。ポセイドンは強さを追い求めたわけではなく始めから完璧な存在と、泥臭くても地道な修練で強さを得た存在という相反する者の激突が非常に素晴らしい試合を生んでいるので是非読んでみてはいかがでしょうか。
人類側の勝利で幕を閉じた第三試合が、今後にどのような影響を残すのか続きがまだまだ楽しみな終末のワルキューレでした。