【薬屋のひとりごと】楼蘭の正体と死亡した経緯とその後について

「薬屋のひとりごと」に登場する楼蘭(ロウラン)は、主人公・猫猫(マオマオ)が後宮で過ごす中で出会う、極めて謎の多い人物です。

阿多妃に代わって後宮に入った楼蘭妃は、正体や目的が見えにくく、作中でも特異な存在として描かれているため正体が気になる方も多いのではないでしょうか。

楼蘭は作中で死亡した扱いとなりますが、その正体と行動を知ることで見え方が大きく変わるキャラクターです。

本記事では、楼蘭の正体、二つの顔、死亡した経緯、そしてその後について詳しく解説していきます。

楼蘭の正体

楼蘭の正体は、朝廷の有力者である子の一族当主・子昌(ししょう)の娘であり身分は非常に高く、後宮に入ること自体が政治的意味を持つ立場でした。

楼蘭妃として後宮に現れた彼女は、常に感情を表に出さず、周囲からは「何を考えているのか分からない」と警戒される存在になります。

しかし、その無表情な振る舞いは生来の性格というより、自身の正体を隠すための仮面でした。

実際の楼蘭は、後宮で侍女と入れ替わり、下女・子翠(シスイ)として行動していた人物で、妃と下女という正反対の立場を使い分けることで、彼女は後宮内部の情報を集めていたというわけです。

楼蘭のプロフィール

  • 名前:楼蘭(ロウラン)
  • 別名:子翠(シスイ)
  • 年齢:17歳前後(推定)
  • 誕生日:不明
  • 血液型:不明
  • 身長:推定160cm前後
  • 体重:非公開
  • 所属:後宮 妃 / 下女
  • 家系:子の一族
  • 性格:感情を表に出さない 冷静沈着
  • 好きな物:派手な衣装 濃い化粧 虫(特に蝶)
  • 嫌いな物:不明

楼蘭は感情を抑えて生きてきた人物ですが、子翠として過ごす時間だけは自然体でいられました。

その対比が、彼女を忘れがたい存在にしています。

楼蘭の年齢と立場

楼蘭の年齢は公式には明かされていませんが、作中の描写から17歳前後と考えられています。

若くして名門一族の娘として生き、さらに後宮に入る重圧を背負っていた点を踏まえると、精神的に非常に成熟した人物だったと言えるでしょう。

また、楼蘭が後宮に入った目的は、単なる妃としての役割ではありません。

彼女はある情報を得るために後宮へ入り、そのために二つの身分を使い分けて行動していました。

楼蘭の声優

楼蘭を演じている声優は、瀬戸麻沙美さんです。

瀬戸さんは、楼蘭妃だけでなく、子翠、さらに後半に登場する重要人物・玉藻も担当しており、これまでに以下のように強さと可愛らしさを併せ持つキャラクターを数多く担当してきました。

  • 「呪術廻戦」の釘崎野薔薇
  • 「ちはやふる」の綾瀬千早
  • 「テイルズ オブ リンク」のカナ

特に、勝気な釘崎野薔薇と、落ち着いた楼蘭妃の声のギャップは印象的で、同一声優とは思えない演技が、楼蘭の二面性をより際立たせています。

楼蘭妃としての性格と特徴

楼蘭妃としての彼女は、感情をほとんど表に出さず、好き嫌いも語られない人物であり、冷静で淡々とした態度を崩さないため、周囲から距離を置かれていました。

外見的な特徴として、以下のような点が挙げられます。

外見の特徴
  • 目元の化粧が非常に濃く、元の目の形が分からない
  • 派手な衣装や化粧を好み、訪れるたび印象が変わる

あまりにも印象が異なるため、皇帝でさえ戸惑う場面が描かれており、この派手さも楼蘭が自分自身を隠すための演出だったと考えられます。

下女・子翠としてのもう一つの顔

下女・子翠として行動する時の楼蘭は、楼蘭妃とはまったく別人のような性格であり明るく人懐っこく、虫が大好きという特徴があり、特に蝶への関心が強く描かれています。

虫の話題になると表情が一変し、年相応の無邪気さを見せるため、無表情な楼蘭妃と同一人物だと気付くのは非常に困難でした。

猫猫も当初は、子翠と楼蘭妃が同一人物であるとは思っていません。

この二面性こそが、楼蘭というキャラクターを強く印象付けています。

楼蘭が死亡した経緯とその後

結論として、楼蘭は作中で死亡した扱いとなりますが、その死は事故や病によるものではなく、明確な意思を伴った選択でした。

楼蘭が死亡するに至った経緯とその後の流れについて紹介します。

蘇りの薬の秘密を暴いた猫猫と子翠を翠苓が誘拐する

蘇りの薬の秘密に迫ったのは猫猫と子翠であり、二人が薬の正体に近づいたことで事態は急転します。

蘇りの薬の核心に触れた直後、翠苓が猫猫と子翠を誘拐してしますのですが、この行動は突発的なものではなく明確な目的を持った計画でした。

猫猫は蘇りの薬について、神美の命によって若返りの薬を研究していた前任の薬師が、偶然作り出した副産物であると推察します。

当初は美容や長寿を目的とした研究でしたが、その成果は皮肉にも「死を偽装するための薬」へと変質していきました。

蘇りの薬には血流を極端に低下させ、心拍と呼吸を限界まで落とす配合が施されていて、仮死状態から回復させるための刺激物も含まれているため、猫猫はそこに強い違和感を覚えたのです。

ポイント

この違和感から猫猫は、蘇りの薬は毒ではなく、極限まで身体機能を落とす仮死薬であると読み解きます。

翠苓は、かつて宮廷を脱出する際にこの蘇りの薬を使用していました。

その後宦官として再び宮廷に潜り込み、下女として振る舞っていた楼蘭妃、つまり子翠と手を組みます。

二人の目的は、子の一族の子供たちを処刑から救うため、蘇りの薬の正確な知識を猫猫から得ることであり、こうして猫猫は異母姉妹である翠苓と子翠によって、子の一族の砦へと連れ去られていくのです。

楼蘭が正体を明かし猫猫に不老の薬を作らせるために砦に監禁する

誘拐された猫猫は途中で神美に見つかり罰を受けそうになるのですが、その場で楼蘭妃の正体である子翠が猫猫を庇います。

楼蘭はついに正体を明かし、猫猫を雪と堅牢な城壁に囲まれた、子の一族の秘密の砦へと連れて行きました。

砦へ連行された猫猫は、神美の命により自由を奪われ監禁されます。

子の一族の悲願である、不老の薬、あるいはそれに近い効果を持つ薬を完成させること」そのために、薬の知識が豊富な猫猫は必要不可欠な存在だったのです。

楼蘭は冷静に振る舞いながらも、この行為が猫猫にとって残酷なものであることを理解していましたが、それでも彼女は一族と妹、そして未来のために行動する道を選びます。

子昌が謀反を企んだとして壬氏の禁軍と激突

やがて、子の一族は謀反を企てた一族として朝廷から討伐対象になってしまい、羅漢(らかん)の作戦により壬氏率いる禁軍が討伐へと向かいました。

激しい戦闘の末一族の謀反は制圧され、その最中で桜蘭から最後の責任を取るよう告げられた子昌は、砦へ踏み込んできた壬氏の前に姿を現したのです。

子昌は最後まで当主として振る舞い、最期は部下たちによって討ち取られるのですが、その姿を見た壬氏はどこか芝居めいたものを感じ取っていました。

後に明らかになるのは、子の一族が起こした謀反の黒幕は、子昌の妻である神美だったという事実です。

皇族への強い恨みが、彼女を謀反へと駆り立てたものの、子昌は妻の動きを止めることはせず、むしろ、自らが逆賊の立場を背負うことで、一族と国の腐敗を正そうとした節すらあります。

追い詰められた子昌は、兵士たちの剣に貫かれ、最期に思い浮かべたのは、かつて愛した妻・神美の姿でした。

涙を流しながら、子昌は物語から退場します。

一族の子供たちを助けるために悪女を演じ禁軍に撃たれて砦の底に落下

楼蘭は、子の一族が関わる問題と後宮の権力争いの中心に立たされる存在となり、すべてを終わらせるため、自ら責任を引き受ける道を選びます。

楼蘭は、自身の立場と一族の問題を理解したうえで、表向きに死亡する結末を受け入れましたが、それは逃げではなく後宮に関わる人々を守るための決断だったと言えるでしょう。

若くして背負うにはあまりにも重い役割でしたが、楼蘭は最後まで自分の立場を理解し、冷静に行動していました。

楼蘭が死亡扱いにされたその後

楼蘭の死亡後、彼女の存在は後宮から完全に消された形になり、名前も記録も表に残らず、楼蘭妃としての人生は終わりましたが、猫猫の記憶の中には、確かに楼蘭の姿が残っています。

無表情な妃と、虫好きな下女という二つの顔は、物語の中で強い余韻を残した楼蘭ですが、アニメ版では48話「はじまり」のラスト2分に、楼蘭らしき少女が玉製の蝉と猫猫から貰ったかんざしを物々交換している姿が映し出され、彼女は自分を玉藻と名乗り港町から海の向こう側(国外)へ行くのでは?というシーンがありました。

視聴者に解釈をゆだねるような形でしたが、およらく遠くの地で今も生きているのかもしれません。

楼蘭の家族について

楼蘭に家族はいるのか、兄弟姉妹がいるのかどうかについて詳しく解説します。

楼蘭の弟

楼蘭妃に弟は存在しません。

楼蘭は、非常に複雑な血縁関係の中で生まれ育った人物であり、楼蘭には以下の姉妹が存在します。

  • 異母妹である子翠(シスイ)
  • 異母姉である翠苓(スイレイ)

特に重要なのが、姉である翠苓との因縁です。

翠苓は楼蘭の人生と選択に深く関わる人物であり、楼蘭が背負ってきた運命を象徴する存在でもあります。

ポイント

楼蘭が自らすべてを引き受ける覚悟を決めた背景には、この姉妹関係と、子の一族が抱える歪んだ血の連なりがありました。

楼蘭の母神美(シェンメイ)はどんな人物だったのか

楼蘭の母である神美(シェンメイ)は、子昌と婚約した女性であり、上級妃として先帝の後宮に入った人物ですが、当時の先帝は極端な幼女趣味を持っており、上級妃である神美にはまったく手を付けませんでした。

その一方で、先帝が連れてきていた侍女に手を出し、その事実を女官たちに嘲笑されるという屈辱的な状況に置かれてしまうのです。

上級妃である自分が無視され、侍女がお手付きになるという現実でありその積み重ねが、神美の精神を徐々に歪ませていき、神美は次第に他者を信じなくなり、支配と執着を強めていきます。

楼蘭の冷静さや覚悟の裏には、この母の狂気を幼い頃から見続けてきた影響が色濃く残っていると言えるでしょう。

楼蘭に関する疑問

楼蘭には正体や最後以外にも気になることがあったので、まとめてみました。

楼蘭と毒の関係

楼蘭と毒の関係は、主人公である猫猫との共通点として描かれていて、猫猫ほど専門的な知識はないものの、楼蘭も毒や薬に対する理解があり、危険性を正しく認識していました。

特に、後宮内で起きる事件や不穏な動きに対し、「毒は権力争いの道具になる」という考えを持っていた点が印象的です。

この価値観が、後に彼女が取る行動にも大きく影響しています。

楼蘭と歌の意味

楼蘭と歌の関係を語るうえで欠かせないのが、アニメ第47話で使用された挿入歌「いのちの灯火(ともしび)」であり、この楽曲は三宅りむさんが歌唱を担当していて、楼蘭妃が最後の役目を果たすために舞う場面で印象的に使用されました。

感情を抑え続けてきた楼蘭が、言葉ではなく舞と歌によってすべてを表現するこの場面は、彼女の人生そのものを象徴しています。

「いのちの灯火」は、 楼蘭が背負ってきた運命と覚悟を静かに照らす存在でした。

楼蘭と鬼灯の関係

鬼灯は、楼蘭を象徴する重要なモチーフであり、子翠は鬼灯の実を食べて皮を吐き出す描写がありますが、一方で、根を煎じて飲んだという言い伝えも存在します。

四夫人の一人として夜伽は避けて通れない道でだったので、通常であれば皇帝の子を産めば大きな出世につながりますが、子翠は自ら堕胎剤を作り、飲み続けていました。

材料は、隊商キャラバンを通じて後宮内に出回っていたもので、実際に妊娠していたかどうかは、作中では明言されていません。

それでも、子翠が母になることを強く拒んでいた理由は明確です。

彼女の母である神美は、このように狂っていました。

「子が生まれたら、夫を食い物にしてしまう。まるで虫だわ。
虫のほうがずっといい。子に命をつなぐためにやるのだもの」

この価値観を目の当たりにして育った子翠は、母になること自体を拒絶するようになります。

鬼灯は美しさと毒を併せ持つ植物ですあり、楼蘭と子翠が生きた後宮そのものを映していました。

まとめ:楼蘭はおそらく遠くの地で生きている

  • 楼蘭の正体は朝廷の有力者「子の一族」当主・子昌の娘である推定17歳前後の人物
  • 情報収集のため使い分けた、無表情な「楼蘭妃」と虫好きの下女「子翠」という二つの顔を持つ
  • 素顔や本心を隠すための、派手な化粧や頻繁な衣装チェンジによる演出
  • 一族の問題を終わらせるべく、自らの意思で選び取った「死亡」という結末
  • 公的記録からは抹消されるも、猫猫の記憶に強く刻まれたその生き様
  • 妃と下女、玉藻の三役を見事に演じ分けた声優・瀬戸麻沙美

楼蘭の正体は、子の一族当主・子昌の娘であり、後宮で妃と下女の二つの顔を使い分けていた人物であり、表向きには死亡という結末を迎えますが、その選択は自らの意思によるものでした。

静かに物語を動かし、深い余韻を残した楼蘭は、「薬屋のひとりごと」の中でも特に印象に残るキャラクターだと感じます。

原作に楼蘭が今後登場する可能性は低いと思うので、楼蘭について原作とアニメで違う部分が無いか、じっくり見比べてみるのも面白いかもしれません。