漫画家・荒川弘の代表作の1つに数えられる作品が、2001年から2010年まで「月刊少年ガンガン」で連載された、鋼の錬金術師です。
本作の中で長い間、主人公のエドワード・エルリックと、アルフォンス・エルリックの前に立ち塞がっていたのが、ホムンクルスと呼ばれる存在でした。
今回は、そんな個性的なキャラクター性で敵ながら人気を博した存在であるホムンクルスたちそれぞれの名前と目的を一覧していきます。
尚、今回の記事内容は主に原作漫画版とFA版アニメでの内容について言及していきますので、旧アニメ版や実写映画版、舞台版の内容には触れません。
また記事内容は作品のネタバレを伴いますので、原作及びアニメの視聴を予定している人は閲覧に注意してください。
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの一覧と目的
鋼の錬金術師に登場する敵勢力の一団・ホムンクルスは、お父様の中にあった感情を基に作り出された、7人の男女によって構成された存在です。
それでは、ホムンクルスとして登場した7人のプロフィールと目的について一覧していきます。
ラスト
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの中で、最も初めに登場したのがラストです。
- 名前:ラスト
- 対応する大罪:色欲
- ウロボロスの刺青の位置:胸元
- 身長:170cm(ハイヒール込み)
- 固有能力:指先を鋭利な刃物に変化させる「最強の矛」
- 初登場:コミックス第1巻2話「命の代価」
- 声優:井上喜久子
初登場はコミックス第1巻2話「命の代価」ですが、主人公のエドワード・エルリックと対峙したのはコミックス第3巻12話「人間の定義」です。
ホムンクルスの創造主であるお父様の命令に忠実に動く存在であり、お父様の命を受けて暗躍するのが作中での主な活躍でした。
そのために、お父様の定めた人柱候補であるロイ・マスタングの監視を行ったり、軍人であるジャン・ハボックと交際して情報を探ったりしていたのです。
最終的にはロイとハボックと対峙し、ハボックに下半身不随の重傷を負わせることに成功するも、ロイの攻撃で核となっていた賢者の石の命のストックを使い尽くして死亡しました。
退場はコミックス第10巻39話「錯綜のセントラル」です。
グラトニー
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの中で、ラスト同様に最初期に登場したのがグラトニーです。
- 名前:グラトニー
- 対応する大罪:暴食
- ウロボロスの刺青の位置:舌
- 身長:140cmくらい
- 固有能力:材料や質量を問わず、何でも食すことが可能/相手を呑み込むことで脱出不可能な空間に送り込むことができる
- 初登場:コミックス第1巻2話「命の代価」
- 声優:白鳥哲
初登場・エルリック兄弟との初邂逅共にラストと同様の次期となっており、ほぼ常にラストと共に行動をしていたホムンクルスです。
知能は低く、ラストやエンヴィーなどの命令を聞いて行動をすることが多く、基本的な行動原理はお父様の目的達成のためではあるものの、ロイに対する復讐心以外で自発的な行動はほぼありません。
最終的にはエドワード一行に奇襲を仕掛けたプライドによって、命のストックの補充兼能力の奪取のために、彼の能力で影に食われて消滅します。
退場はコミックス第21巻87話「地下道の誓い」でした。
エンヴィー
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの中で、ラストやグラトニーの次に登場したのがエンヴィーです。
- 名前:エンヴィー
- 対応する大罪:嫉妬
- ウロボロスの刺青の位置:左足の太腿
- 身長:154cmくらい
- 固有能力:自らの肉体を自在に変形することができる
- 初登場:コミックス第2巻6話「破壊の右手」
- 声優:高山みなみ
初登場はラストやグラトニーに比べて遅れましたが、エドワードと対峙したのは2人と同じくコミックス第3巻12話「人間の定義」でした。
仲間の中で最もえげつない性格と称されるホムンクルスですが、お父様の命令には忠実に動き、作中に混乱をばらまいています。
その一環として自身の変形能力を利用し、イシュヴァール内戦の原因を作ったり、マース・ヒューズの暗殺に臨んだのです。
ホムンクルスの中でも狡猾で相手の神経を逆撫ですることに特化し、えげつない手段に辛酸をなめさせられてきた厄介な相手のエンヴィーですが、最後はどうなったのか、変身を解いた正体はどんな姿なのか、 エンヴィーのプロフィール エンヴィ[…]
最終的にはロイ・マスタングとエドワードらと対峙し、追い詰められた末にエドワードに自らの根底に流れる心を理解され、屈辱を覚えつつも密かな喜びを抱き、己の賢者の石を抜いて自害しました。
退場はコミックス第23巻95話「烈火の先に」です。
グリード
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの中で、非常に異質な存在と言えるのがグリードです。
- 名前:グリード
- 対応する大罪:強欲
- ウロボロスの刺青の位置:左手の甲
- 身長:181cmくらい(初代グリード)/170cmくらい(2台目グリード)
- 固有能力:体内の炭素を表皮で硬貨させる「最強の盾」
- 初登場:コミックス第6巻25話「師弟のけじめ」
- 声優:中村悠一
コミックス第6巻25話「師弟のけじめ」で登場した際は、退屈なお父様の元より離反して、欲望のまま自由に生きる存在として描かれています。
しかし居場所をお父様に特定されてしまい、ラースことキング・ブラッドレイによる襲撃を受けて拘束され、コミックス第8巻31話「己の尾を噛む蛇」にて賢者の石に還元されて死亡しました。
その後賢者の石となったグリードはコミックス第14巻54話「愚者の足掻き」でリン・ヤオの肉体に賢者の石を注入される形で復活し、しばらくはお父様の命令に従って行動していましたが、再び離反するのです。
鋼の錬金術師といえばエドとアルの兄弟愛や派手な戦闘、ときには受け入れがたい現実を突きつける大ヒット漫画で、その中でも作品のキーになっている人造人間のホムンクルス。 このホムンクルスは「お父様」と呼ばれる存在の手足となって人々の敵となる[…]
離反後は自分の手に入れたいもののためにエドワードらと共闘していましたが、コミックス第27巻108話「旅路の果て」にて、魂のストック補充のために、お父様の手で賢者の石を抜かれます。
最後の足掻きとしてお父様の妨害を行っていたものの、お父様に魂を噛み砕かれ、死の寸前に本当に手に入れたかった仲間というものの存在を認識しつつ、消滅したのでした。
ラース
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの中で、衝撃の正体を携えて登場したのがラースです。
- 名前:ラース
- 対応する大罪:憤怒
- ウロボロスの刺青の位置:左眼
- 身長:175cmくらい
- 固有能力:銃弾の軌道すら見切ることが可能な動体視力「最強の眼」
- 初登場:コミックス第4巻15話「鋼のこころ」
- 声優:柴田秀勝
軍事国家アメストリスの最高権力者、キング・ブラッドレイとして人間社会で活動を行っており、お父様がアメストリスの権力を掌握するために送り込まれた者でした。
作中でもお父様の思惑通りに行動しており、アメストリス軍を指揮してお父様の都合がいいように軍を動かしていたのです。
最終決戦直前までエルリック一行と対峙し続けていたラースですが、コミックス第26巻105話「神の御座」にてスカーとの死闘を演じます。
熾烈な戦いの末に、戦いへの渇望や喜びを満たし、自らの生に満足感を得ながら敗北、死亡するのでした。
スロウス
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの1人がスロウスです。
- 名前:スロウス
- 対応する大罪:怠惰
- ウロボロスの刺青の位置:右肩の後ろ
- 身長:260cmくらい
- 固有能力:驚異的な瞬発力を駆使し、人間では目視不可能なほどのスピードを出せる
- 初登場:コミックス第8巻31話「己の尾を噛む蛇」
- 声優:立木文彦
怠惰の名を冠すだけあって、自発的な行動を起こすことがないホムンクルスですが、お父様の命を受けて動いていました。
作中では国家錬成陣を作るためのトンネルを掘り続けていたり、お父様の目的の障害となったオリヴィエ・ミラ・アームストロングの始末を試みたりしています。
最終的にはオリヴィエとその弟、アレックス・ルイ・アームストロングや、お父様の思惑を打ち砕くために現れたイズミ・カーティスとその夫、シグ・カーティスと対峙しました。
そして激しい戦いの末にコミックス第24巻96話「二人の女傑」で命のストックを使い尽くし、死の意味を考えることすら放棄して死亡します。
プライド
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスの中で、リーダー格として扱われる存在がプライドです。
- 名前:プライド
- 対応する大罪:傲慢
- ウロボロスの刺青の位置:なし
- 身長:110cmくらい
- 固有能力:己の身体の一部である影を操る力
- 初登場:コミックス第8巻31話「己の尾を噛む蛇」
- 声優:三瓶由布子
アメストリスの国家元首キング・ブラッドレイの養子、セリム・ブラッドレイとして人間社会に溶け込んでおり、登場当初は普通の少年のように振舞っていました。
正体を現したのはコミックス第18巻70話「始まりの人造人間」からで、以降はプライドとしてお父様の目的を達成するために行動を積極的に起こしていくことになります。
最終決戦直前までお父様の邪魔をするエルリック一行と対峙していたのですが、コミックス第26巻106話「傲慢の深淵」にてエドワードの肉体を新たな容器として狙うのです。
しかしその吸収を以前に喰らっていたゾルフ・J・キンブリーに妨害された末、吸収されることを逆手に取ったエドワードによって、魂を鷲掴みにされて握り潰されてしまいます。
プライドの魂は消滅しますが、その肉体は何かの奇跡か胎児にまで戻ったものの生存し、コミックス第27巻108話「旅路の果て」にて、ブラッドレイ夫人の基で新たな生を歩む様が描かれています。
リンクテキスト:セリム・ブラッドレイがプライドであると判明するコミックス18巻を読んでみる
鋼の錬金術師のホムンクルスの目的と正体、メンバー一覧とその最後のまとめ
- ホムンクルスはお父様によって創造された男女7人で構成された一団
- 一部のホムンクルスを除いてお父様の命令に忠実で、お父様の目的を達成させるために動いている
- メンバーはラスト、グラトニー、エンヴィー、グリード、ラース、スロウス、プライドの7人で、七つの大罪の名を冠す
- 初登場はコミックス第1巻2話「命の代価」で、最後の1人の退場はコミックス第27巻108話「旅路の果て」
鋼の錬金術師に登場するホムンクルスは7人の男女によって構成された人造人間の一団で、作中に姿を現すのはコミックス第1巻2話「命の代価」からでした。
強欲のグリード以外は基本的にお父様の目的を完遂するために生み出されたためか、お父様に反目することなく、お父様の命令のままに動いています。
尚、ホムンクルスで最初に死亡したのはラストで、最後に死亡したのはグリードです。


