【シドニアの騎士】ガウナの正体とは?捕食する理由などの考察

今もなお人気があり、話題上がることも多い傑作漫画「シドニアの騎士」、作品の中でもたびたび登場し、重要なキーワードともなっているガウナというキャラクターです。

謎の多いキャラクターで、読み終わった後でさえも解釈が難しいという方も多いと思うので、今回は、ガウナの正体について深堀りし、何者なのか考察していきたいと思います。

ガウナの正体を考察

ガウナに地球を滅ぼされた人類は移住先を求めて藩種船で脱出し、シドニアは数ある脱出した藩種船のうちの一つです。

人類は地球を滅ぼされたあともガウナに追われ続けますが、対抗勢力として衛人という兵器を使用し抵抗を続けていて、作品は登場人物の谷風が衛人の操縦士に配属されるところから始まります。

ガウナの特徴と正体を考察

  • 名前:ガウナ
  • 始めて発見された時期:約1000年前
  • 特徴:ヘイグス粒子、カビ(人口カビ)に反応し追跡
  • 弱点:カビ(人口カビ)

結論から申し上げますと、漫画完結の段階でははっきりとした正体は分かっていません

ただ、はっきりと正体を明かさずに作品を完結させるというのも意図的に行っていて、その後の考察も含め作者弐瓶勉流のエンターテインメントなのだと思います。

とはいえ、分からない、では記事にならないので、原作で判明した事実をもとにガウナの正体を考察してみました。

太陽系はガウナによって1000年前に滅ぼされた

原作中、人類がヘイグス粒子を利用し始めたころにガウナを発見したとあるので、「ヘイグス粒子にガウナが反応している」というのは確実ですね。

ガウナが捕食する理由

作中にガウナが人を捕食するシーンがありましたが、なぜこれほどに人類を追い回し捕食するのでしょうか?

それも正体と同様に作中にはっきりと表現はされていませんが、話の流れから推測はできるので説明していきます。

理由その1「情報収集」

人類、シドニアに興味があり、情報収集をしているのだと思います。

捕食という手段を用いて、人類はどのような仕組みになっているのか情報を集めているのでしょう。

理由その2「再構築」

星白や、衛人など捕食されたものが胞衣(エナ)で再構築されてるシーンが多くあります。

これは、情報収集をしたものを実際に作ってみたいという幼い欲求、もしくは、人類に興味を惹かせてさらに捕食し、情報を得たいという欲求のどちらかなのでしょう。

ガウナは案外幼い子供のようなものかもしれません。

小さい子供が、手で触ってみたもの(捕食)をクレヨンで画用紙に描いたり、粘土で作ったり(エナで再構築)するようにガウナもまだ成長の途中なんだと思います。

小さな虫を見つけて友達のように遊んだり、それにかまれて怖くなって潰してしまったり、ガウナにとって人類はそのくらいのものかもしれませんね。

カビが弱点

600年前に発見されたカビがガウナに有効なことが判明しています。

作中では、このカビを利用したカビサシなる武器でガウナを殲滅しているシーンがよくありますし、もともとは貴重なものでしたが、終盤では人口カビなるものもできて乱用されるようになってきました。

ただしカビはある種の放射線を出しており、それがガウナを引き寄せていたのです。

では、カビとは一体どんなものなのだったのかというと、もともと600年前に発見された、知的生命体が作った建造物に隠されていたという話ですが、これはシドニア以外にガウナと戦ったものが残したものという考察が理に適っています。

集まって存在していることが多い

衆合船(シュガフセン)というガウナが無数に集まった集合体で存在していました。

これは私たちと同じように、町、都市のように大きいもの、小さいものがあり、それぞれ固まって暮らしていることになります。

胞衣(エナ)をまとう

胞衣はガウナが本体が生成する物質で、本体を破壊しない限り生成し続けます。

内部に蓄えているヘイグス粒子を利用し、攻撃や、物体の生成などさまざまなものに使用しており、形が違うだけで、人間の手足など感覚器と同じようなものなのでしょう。

考察から導かれたガウナの正体

この考察から導かれるガウナの正体は、「進化中の種」です。

人類が火を使えるようになり、空を飛べるようになり、電気を使えるようになったように、ガウナも進化の途中の種なのではないでしょうか?

人類も進化の途中で、悲しいことに他の生物を絶滅させてしまった歴史があるため、ガウナも様々な他の生物に触れ、利用し、情報を得て、進化している途中なのだと思います。

人は、基本的には生まれて成長して老いて死ぬように種にも同じことが言えて、人類という種は、ある程度の進化が終わると進化をやめ、絶滅に向かって老いていくのではないかという説がありました。

この作品の中の人類は、成長中のガウナにとって代わられこれから絶滅に向かって老いていく存在なのかもしれませんね。

ガウナの正体のまとめ

複雑な設定、広大な世界観に圧倒され頭がくらくらしてきそうですね。

コミックス2巻で星白が「ガウナは本当は人類の友人になりたがってるんじゃないかと思うの…あまりにお互いが異質すぎて正しい方法がわからないだけかもしれないでしょ」というセリフを述べており、このセリフがこの作品のテーマそのもの、そしてガウナを表すものなのでしょう。

最終的には、作中にガウナは登場しなくなり、人類の勝利ということでまとめられていますが、世界のどこかにガウナは存在しています。

始めにも申しあげましたが、ガウナの正体は、話の流れから大まかに匂わせるものになっていますが、はっきりと表現はされず、読者の想像に任されるといういった結末でした。

話は一度完結しましたが、人類とガウナとの戦いはまだどこかで続いており、続編があればその後の話も分かっていくのかもしれませんね。