レルネンは魔法都市オイサーストで開催された一級魔法使い選抜試験に登場した老人の魔法使いです。
今回は、
- レルネンのプロフィール
- レルネンの魔法
- レルネンとデンケンの関係
- レルネンの強さ
などレルネンについて紹介していきたいと思います。
レルネンのプロフィール
レルネンは単行本4巻第37話「一級試験」で初登場した大陸魔法協会創始者ゼーリエの弟子の一級魔法使いの老人です。
年齢・家族構成は不明ながら、孫娘に三級魔法使いのエーレがいることから既婚者である事、またエーレが故郷の村を魔族に襲われた際に北部魔法隊隊長ヴィアベルに救われたと発言している為、レルネンは子供家族とは別居し魔法都市オイサーストで生活していると予想出来ます。
フリーレンが持つ聖杖の証の存在を知る数少ない人間です。
なお、従来であれば一級試験第三次試験官の役目を担う筈でしたが、異例の変更でゼーリエが直々に第三次試験官を担当した為、本編での活躍が削られた不運なキャラクターでした。
性格は謙虚で堅実、臆病な所があるものの、ゼーリエの功績を後世に残す為にフリーレンに挑む不器用かつ戦闘狂な部分もあります。
レルネンは不器用な性格
レルネンを半世紀以上も近くで見てきた師匠のゼーリエを以ってして、レルネンの性格は謙虚で堅実、内面は臆病な子供のままと言われています。
しかし、そんなレルネンがフリーレンに戦いを申し込んだのは、自分が老いて死ねばゼーリエが生きた証が一つ消える事になるという焦りであり、例え伝説の魔法使いフリーレンを打ち取ったという悪名であろうとも自分の名前が歴史に名を刻めば未来でゼーリエは一人孤独にならずに済むという考えからでした。
なお、フリーレンにやる気を出させる為に問答無用の先制攻撃を仕掛けた後に手合わせを願い出ていますが、フリーレンから「たとえ歴史にその名を残せずとも弟子を取って後悔したことは一度も無い」というゼーリエの本心を聞かされると決闘を思いとどめて自分と師匠の不器用さを痛感しています。
レルネンの魔法は謎
レルネン固有の魔法や魔法名は分かっていません。
ただ作中では黒いゾルトラークを使用する事と、第二次試験でレルネンが脱出用ゴーレムを開発しているとゼンゼが説明している他、ゼーリエの回想で若い頃のレルネンと思わしき青年がゴーレムを召喚している姿、そして城塞都市ヴァイセにて黄金卿のマハト相手にゴーレムを召喚している描写から得意とする固有の魔法は「ゴーレムを操る魔法」だと予想されています。
いつか正式な魔法名が出るかもしれませんね。
黒いゾルトラークの謎
レルネンの一般攻撃魔法が黒い色という点から「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」が「魔族を殺す魔法(一般攻撃魔法)」に改良され進化する以前の魔法ではないかと予想されています。
ただ、ゾルトラークが解析・改良されたのはクヴァールが封印されてからの80年の間になりますので、若い頃に宮廷魔法使いを務めていたレルネンであったとしても年齢的に魔法を教わる頃には「魔族を殺す魔法(一般攻撃魔法)」に改良された時期だと思われますので、順当に学んでいれば通常のゾルトラークの筈です。
また、未踏破の迷宮・零落の王墓の複製体フリーレンも黒いゾルトラークを使っていますが、なぜ完璧に本人を複製しているのにゾルトラークだけが異なるのかは分かりません。
魔族が使う古いゾルトラークであれば現代の改良された防御結解を破れないのはクヴァールで実証済みですが、レルネンと複製体フリーレンの黒いゾルトラークはフリーレンの防御結解を貫通しています。
考えられるのは「人を殺す魔法(ゾルトラーク)」を更に現代の人を殺す魔法に改良したか、或いはゼーリエに教えてもらった特殊なゾルトラークなのかですが、それだとなぜ複製体のフリーレンが黒いゾルトラークを使えるのかが不明です。
結局黒いゾルトラークが最新の魔法なのか古代の魔法なのかは分からずじまいですが、この魔法についても今後明かされるのかもしれませんね。
レルネンとデンケンの関係と強さ
50年前、七崩賢黄金卿のマハトによって一瞬にして黄金に変えられた城塞都市ヴァイセは、大陸魔法協会が黄金卿を覆う程の大結解でマハト事封印し現在まで管理下に置いていました。
大陸魔法協会は黄金卿が少しづつ広がり続けている事から毎年結解の範囲を調整する管理者を立てており、管理者は結解の通行権を与えられます。
そして、レルネンは現在の結解の管理者でしたが、デンケンが一級魔法使いになり故郷の街の墓参りをしたいという願いをゼーリエに直談判した所、デンケンの要望が通りデンケンはレルネンから結解の管理を引き継いだのです。
レルネンがデンケンに協力的なのは、実は若い頃に宮廷魔法使いの同期で友人関係だったのが関係しています。
当時、レルネンは貴族の生まれでデンケンは帝国軍出身と生い立ちは全く異なる二人でしたが、不思議と気が合い一緒に働いている時は楽しかったそうです。
一方で、レルネンには才はあったものの世渡りが苦手という欠点があり若くして地位を追われるという出来事がありましたが、デンケンは最後まで上に掛け合いレルネンを庇ってくれました。
この出来事をきっかけにレルネンはいつかデンケンに恩を返そうと心に決めたのです。
愛妻家だったデンケンは妻を亡くしてからというもの妻と過ごした幸せな時間を思い出す事を恐れて職責や立場を理由に50年以上一度も故郷に帰ろうとしませんでしたが、数年前に故郷が黄金卿に飲み込まれた事をレルネンに聞いて漸く重い腰を上げました。
その為、レルネンは黄金卿に飲み込まれた故郷にデンケンが帰る手助けをしようと決起し、硬く冷たくなった黄金卿ではない当時デンケンが過ごした色鮮やかな故郷に帰省出来るよう黄金卿の解呪ひいてはマハトの討伐に役立つ情報を探る為に精神魔法の専門家エーデル二級魔法使いに協力を頼み城塞都市ヴァイセに潜入したのです。
そして、ヴァイセでマハトと接触及び交戦しエーデルの魔法でマハトの記憶を100年分持ち帰る事に成功すると、管理者をデンケンに引き継いだ後に一級魔法使いフェルンにはフリーレンが仲間にいる事を考慮し個人的な依頼として結解の管理者を引き継いだデンケンの協力を要請しており、フリーレンが依頼を受けるよう彼女が魔導書集めを趣味にしているのを突いて報酬の魔導書を先払いで同封させる事で見事に食いつかせました。
なお、レルネンがこの歳になってデンケンに協力しマハトと対峙するという危険を冒したのは「いつでも恩返しは出来る」とデンケンへの恩返しを後回しにしてきた結果、今生の別れがいつ来てもおかしくない年齢になってしまったからであり、老いぼれの最後の悪あがきと語っています。
ただし、デンケンに対しては自分には到底出来ないような力強く、美しい最後の悪あがきを見せてくれるだろうと信頼しているようです。
レルネンの強さ
まず第一にレルネンは全知全能の女神に最も近いと言われる創始者ゼーリエの弟子であり、最初の一級魔法使いになった魔法使いです。
第二に1000年間魔力の制限を鍛錬してきたフリーレンの魔力の揺らぎをたった一目で見破ったのは魔王とレルネンのみであり、第三にゼーリエ直々に魔王軍との戦火の時代に生まれていれば名立たる英雄達と共に歴史にその名を残しただろうと言われています。
そして、第四にフリーレンにも平和な時代に似つかわしくないとんでもない手練れと言わしめる他、フリーレンの防御結解を容易に打ち抜いて肩を貫通させる等の技量から、老人の身でありながら一級魔法使いの中でも頂点に届く強さだと予想出来るのではないでしょうか。
また、本人は魔法の極みとは程遠い人の身という自負を抱きながらも、時間稼ぎという姑息な戦場で負けた事は一度も無いと独白しています。
一方で、現在の境地に立っておきながら生い先は短いとゼーリエに言わしめる程度には弟子の中でも期待値は高かったようですが、結局ゼーリエの魔力の揺らぎを見る事は出来なかった為にゼーリエは「本当に残念だ」と呟きました。
黄金に変える魔法を使わないマハト相手に時間稼ぎが手一杯な点から見ても、規格外な強さではないようです。
レルネンについてのまとめ
- レルネンは最初に一級魔法使いになった人物でゼーリエの弟子
- レルネンには三級魔法使いの孫娘エーレがいる
- レルネンの魔法は恐らく「ゴーレムを操る魔法」であるが、黒いゾルトラークについては謎が多い
- レルネンは自分が老いて死ねばゼーリエの生きた証が一つ消えるとして未来でゼーリエを一人孤独にしないようフリーレンを打ち取って悪名でも名前を歴史に刻もうとするがフリーレンに諭されて頓挫
- レルネンとデンケンは若い頃宮廷魔法使いの同期であり友人関係だったが、レルネンが地位を追われた際にデンケンだけが庇ってくれた為、いつか恩返しがしたいと思い黄金卿のマハト編では手助けを買って出た
- レルネンの強さはゼーリエに「戦火の時代に生まれていれば名立たる英雄達と共に歴史にその名を残しただろう」と言われる程で、フリーレンの魔力の揺らぎを見破り防御結解を貫通する威力の黒いゾルトラークを放つ
レルネンは謙虚で堅実と言われながらも実は好戦的だった事から、読者からは「戦闘狂」とネタにされる存在感あるキャラクターです。
一方で黒いゾルトラークに関してはあまりに謎は多い為、怖いお爺ちゃんとも入れがちでした。
強さとしてはマハト相手に生きて城塞都市ヴァイセを脱出している点やフリーレンの魔力の揺らぎを見破り、防御結解を貫通する黒いゾルトラークを放ち肩を打ち抜いているので、一級魔法使いの中でも別格だ思われます。
黄金卿のマハト編では、マハトが規格外すぎてその強さを発揮出来ませんでしたが、いつかそこそこの魔族相手に活躍が見れるといいですね。