鬼滅の刃には剣士の極意である「呼吸」という戦闘に用いる呼吸術が存在し、「呼吸術」は人間を鬼のように強くする基本の技です。
今回は「霞の呼吸」をテーマに、
- 霞の呼吸の全部の型一覧
- 霞の呼吸と月の呼吸の関係
- 時透無一郎が月の呼吸・日の呼吸を使わない理由を考察
以上、霞の呼吸と使用者である時透無一郎が月と日の呼吸を使わない理由などを紹介したいと思います。
霞の呼吸の全部の型一覧
型 | 技名 |
壱ノ型 | 垂天遠霞(すいてんとおがすみ) |
弐ノ型 | 八重霞(やえかすみ) |
参ノ型 | 霞散の飛沫(かさんのしぶき) |
肆ノ型 | 移流斬り(いりゅうぎり) |
伍ノ型 | 霞雲の海(かうんのうみ) |
陸ノ型 | 月の霞消(つきのかしょう) |
漆ノ型(オリジナル) | 朧(おぼろ) |
霞の呼吸の使い手は400年の間にも存在しており、呼吸派生順は「日の呼吸→風の呼吸→霞の呼吸」になります。
型は壱から陸まで存在し、漆ノ型「朧(おぼろ)」に関しては時透無一郎が編み出した独自の型と技です。
それでは、霞の呼吸の型と技の詳細を見ていきましょう。
霞の呼吸 壱ノ型「垂天遠霞(すいてんとおがすみ)」
- 使用相手:玉壺
- 使用巻:14巻117話
天に向かって自身と垂直になるように刃を一突きする技です。
玉壺の血鬼術「水獄鉢」に閉じ込められた際に放った一突きですが、衝撃を吸収する伸縮性と強度を突き破れずに終わりました。
少ない呼吸で放つ事が可能らしいので、霞の呼吸の型の中では負担が少ないのかもしれません。
霞の呼吸 弐ノ型「八重霞(やえかすみ)」
- 使用相手:玉壺、黒死牟
- 使用巻:14巻117話、19巻165話
幾度にも重なる斬撃を入れる連撃技です。
劇中では玉壺の血鬼術「水獄鉢」に閉じ込められた無一郎が脱出の際に使用した技であり、「垂天遠霞」でも貫けなかった水の牢獄を容易に斬り咲いています。
霞の呼吸 参ノ型「霞散の飛沫(かさんのしぶき)」
- 使用相手:玉壺
- 使用巻:14巻120話
霞を晴らすような素早い回転斬りを繰り出す技で、主に相手の攻撃を弾く際に使用します。
玉壺戦では経皮毒を含む水生動物を「月の霞消」で細切れにした後にその毒を吹き飛ばすのに使用しました。
霞の呼吸 肆ノ型「移流斬り(いりゅうぎり)」
- 使用相手:半天狗、黒死牟
- 使用巻:12巻106話、19巻165話
流れるような太刀筋で刃を振るう抜刀術のようなもので、上弦の肆・半天狗と邂逅した瞬間に咄嗟に放った事から型の中では神速で繰り出せる技かもしれません。
黒死牟では技を繰り出すより早く見切られて封じられました。
霞の呼吸 伍ノ型「霞雲の海(かうんのうみ)」
- 使用相手:玉壺、黒死牟
- 使用巻:14巻119話、19巻165話
高速で繰り出す細かい連撃で迫りくる攻撃を裂断する攻撃技で、その動作は大量の霞が辺り一面を覆う光景を彷彿とさせます。
なお、黒死牟にはいとも簡単に回避されました。
霞の呼吸 陸ノ型「月の霞消(つきのかしょう)」
- 使用相手:玉壺
- 使用巻:14巻120話
広範囲にわたり霞で包み込むように斬り込む攻撃技です。
劇中では玉壺が生み出した一万の粘魚をこの技で全て斬り倒している事から、範囲・速度・連撃と全ての要素が高水準となっている事が分かります。
霞の呼吸 漆ノ型「朧(おぼろ)」
- 使用相手:玉壺、黒死牟
- 使用巻:14巻121話、19巻165話
独特の緩急により動きを読みづらくさせる攪乱も兼ねた移動術で流麗で美しい高速移動が特徴の技です。
その効果は相手に幻を見せ翻弄するもので、上弦の伍・玉壺が「霞に巻かれているような…」と表現しています。
400年以上生き続ける黒死牟が見た事が無い技であるため、無一郎が編み出したオリジナルの型です。
霞の呼吸の強さは?
無一郎が扱う霞の呼吸は上弦の肆・玉壺を翻弄し一騎打ちで打ち取るまでに洗練されており、113年間欠ける事の無かった上弦の鬼に通用する領域に届いています。
そして、使用者である無一郎が痣を発現させているので歴代の霞の呼吸の使い手よりも強い可能性はあるでしょう。
また、400年間様々な呼吸の使い手と戦ってきた黒死牟が「なかなかに良き技」「霞か…成る程…悪くない…」と好感触を示している事から、数ある呼吸の中でも霞の呼吸自体強い剣士が扱っていた可能性はあります。
黒死牟の評価通りなら霞の呼吸の強さは数ある呼吸の中でも強い部類であると思われますが、実際のところ強い呼吸や外れの呼吸があるのかは不明です。
霞の呼吸と月の呼吸は関係があるの?
霞の呼吸は日の呼吸から派生した風の呼吸から更に派生した呼吸に当たるため、黒死牟の月の呼吸とは関係ありません。
しかし、霞の呼吸を使う無一郎は月の呼吸を編み出した黒死牟=継国巌勝の遠い子孫であるためネットで関連性を突かれているというわけです。
事実、400年の間に日の呼吸から派生した霞の呼吸の使い手が存在していた事を黒死牟が語っている他、無一郎自身月の呼吸を使うことが出来ないので霞の呼吸との接点は無いでしょう。
無一郎が月の呼吸を使わない理由は?
無一郎が月の呼吸を使わない理由としては、月の呼吸を編み出した継国巌勝が鬼となったため子孫に呼吸法を教えていないから知らないと考えるのが自然です。
無一郎と言う子孫が残っている事実から黒死牟が鬼になってから子孫を手にかけた可能性は低く、かつ鬼殺隊の柱でも月の呼吸は初見であるため誰にも伝授しておらず月の呼吸自体が大正の世に記録して残っていないと予想出来ます。
そのため、無一郎が月の呼吸を知る術が無く、使わないというよりはそもそも月の呼吸を知らないから使えないのではないでしょうか。
しかし、無一郎は修行を始めて僅か二ヵ月で霞の呼吸を会得し柱に昇格した才能の持ち主なので、炭治郎のようにように何かしらの片鱗があれば、月の呼吸を扱えた資質は十二分にあると思われます。
ただ、継国兄弟や胡蝶姉妹のように血が繋がっていても異なる呼吸に行き着く事例が多いため、子孫だからといって月の呼吸に適性があるかは分かりません。
無一郎が日の呼吸を使わない理由は?
上述通り、無一郎は黒死牟=継国巌勝の系譜の子孫です。
黒死牟は人間時代に双子の弟・継国縁壱のような強さを渇望して家と妻子を捨て鬼狩りに入り日の呼吸を学びましたが、縁壱以外に日の呼吸を会得出来た者は皆無であり、黒死牟は痣を発現することが出来たものの使えたのは日の呼吸の派生の月の呼吸でした。
そして、鬼となってからは無惨と共に日の呼吸の型を知る剣士を徹底して殺し尽くしたので大正時代には竈門炭十郎しか型を知る者がいなくなっています。
つまり、無一郎が日の呼吸を知る術が無く、また知っていても継国縁壱の双子の兄の黒死牟ですら道を究めた者が行き着く呼吸に辿り着けなかったという点から、無一郎に日の呼吸の適性があるかさえも怪しいのです。
しかし、無一郎は黒死牟との戦いで「赫刀」を発現させています。
これまでに日輪刀を赤く染める赫刀は日の呼吸の使い手である継国縁壱以外に発現させた者は居ませんでしたが、黒死牟戦では悲鳴嶼行冥と不死川実弥が刀を強くぶつけ合う事で赫刀を発現させており、無一郎に至っては強く握りしめるだけで赫刀へ変えていました。
柱で一番強い悲鳴嶼クラスでも刀をぶつけ合うという動作を必要としている中、無一郎は自身の力だけで赫刀に変えているため時間があれば日の呼吸を使えていた資質はありそうな印象です。
まだ修行を始めて二ヵ月ですからね。
したがって、無一郎が日の呼吸を使わない理由は、そもそも日の呼吸を知らないし修行を始めて二ヵ月しか経過していないからという事になります。
こちらも月の呼吸同様に日の呼吸の適性が無一郎にあるかは分かりません。
霞の呼吸の型についてのまとめ
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霞の呼吸は時透無一郎より以前にも使い手が存在していた日の呼吸(の派生の風の呼吸)の派生ですが、無一郎が独自の型「朧(おぼろ)」を編み出しています。
他の呼吸と違い型が全部で七つしかないので意外と使い手が少なかったり歴史が浅いのかもしれませんね。
水の呼吸から日の呼吸へ転身した竈門炭治郎のように、継国巌勝の子孫で資質も充分にある無一郎が月と日の呼吸を知っていれば、月の呼吸もしくは日の呼吸が使えるようになるか、または霞の呼吸から更に独自の型を編み出していたのではと妄想が止まりません。