アニメ版BLEACHに登場したオリジナルキャラクター「アシド」は、その性格や顔立ち、悲しい過去や死神としての姿勢など、全てにおいて好印象な人物でした。
しかし、単行本派やアニメ未視聴者からすれば「誰それ?」と感じると思いますので、今回は、
- アシドのプロフィールと登場回
- アシドの正体と強さ
- アシドのその後
など、アシドについて紹介したいと思います。
アシドのプロフィールと登場回
【名前】 | 狩能雅忘人 |
【性別】 | 男性 |
【武器】 | 斬魄刀 |
【所属】 | 不明 |
【登場】 | アニメBLEACH第147話~149話(※オリジナルエピソード『メノスの森』) |
【声優】 | 加瀬康之 |
アシドとは、アニメBLEACHで虚圏に突入した序盤で放送されたアニメオリジナルエピソードのキャラクターであり、本名を『狩能雅忘人(かのうあしど)』と言います。
原作では虚圏に突入した黒崎一護一行は、幼女の破面ネルとその一行と出会い、更に朽木ルキアと阿散井恋次と合流していますが、アニメ版では虚夜宮の門番ルヌガンガと遭遇した際に蟻地獄に呑み込まれてしまい、ルキアのみが一護達と別れてしまいました。
そして、虚圏の砂漠には『メノスの森』と呼ばれるメノスの大群が蠢く地下があり、ルキアは一護達とはぐれた先で複数の虚に襲撃されると大虚の群れに遭遇し、危ない所を虚の仮面を被った謎の男に助けられます。
男はアシドと名乗り、牛の様な虚の仮面、仮面から腰元まで伸びた獣皮に幾つかの仮面を付け、死覇装に素足といった奇妙な出で立ちをしていますが、その素顔は赤茶色の頭髪をしたイケメンです。
アシドが登場したエピソードは僅か3話になりますが、その人気はオリジナルキャラクターの域を超えて視聴者に愛されているのです。
※アシドが登場したオリジナルエピソード。
アニメBLEACH 第147話 | 「メノスの森!消えたルキアを探せ」 |
アニメBLEACH 第148話 | 「アシド、過去から来た死神」 |
アニメBLEACH 第149話 | 「崩れ行く森、百万のメノス」 |
アシドの正体
アシドは何百年も前に尸魂界から虚圏に消える虚を追い掛けてメノスの森にやってきた死神であり、以来気の遠くなるほどの長い時間、メノスの森(虚圏の地下)で虚達と戦い続けています。
アシドがメノスの森から脱出しない理由は、現世へ現れる虚の全てはこのメノスの森から向かっていると考えている事から、アシドはメノスの森で少しでもメノスを減らして現世への被害を抑えるのが死神としての務めだと述べ、脱出せずに一人で虚を倒し続けているのでした。
しかし、ルキアに現世の状況を訊ねると言葉に詰まる様子から自分の行動がそこまで現世に影響していない事を悟ります。
ここ最近、中級大虚が最下級大虚を操るようになった違和感を察知し、劇中ではルキアに尸魂界での異変を聞き出していた事から頭の回転は早そうです。(※尚、メノスの森の異変も藍染が虚圏に来たせいです)
尚、ルキアは自分と同じ死神(藍染惣右介)が虚圏の異変の原因だとはどうしても言えなかったとして、真実は告げませんでした。
因みに所属の隊は明かされていません。
アシドの仲間
アシドと仲間の隊士達は尸魂界の瀞霊廷と思しき建物が並ぶ町中で複数の虚と交戦しており、虚が黒腔を開いて逃げ帰る際に全員で黒腔に飛び込みメノスの森へ到着しています。
アシド達は飛び込んだ場所がどういった所なのかを知り、同じ信念の下共に戦い続けていましたが、最下級大虚を含め膨大な虚達は昼夜問わず徘徊し、終わりの無い戦いの中で一緒にやってきた仲間は一人、また一人と戦死していきました。
アシドが愛用している牛の様な仮面は仲間の最後の一人と相打ちになった虚の仮面であり、残されたアシドは仮面を拾い上げ、人間の魂を守る為、死神としてここで戦うと誓いあった仲間との約束を守る為に闘い続ける事を決めたのです。
その為、ルキアに現世の虚の数が減ったかどうか訪ねたのも、仕事の成果ではなく、先に逝った仲間に報告できるかどうかという思いからくる質問でした。
そして、アシドは虚が減っていないのならばここに加勢は必要ないと断言し、ルキアには仲間と合流し次第に戻る様に言っています。
アシドの強さ
斬魄刀は所持しているようですが、解号・始解・卍解は不明であり、斬術と瞬歩で戦闘を行うスタイルです。
しかし、その実力は中級大虚(アジューカス)を軽く凌駕する腕前であり、複数の最下級大虚(ギリアン)の虚を一度に受けても防ぎきり且つ複数を瞬殺できる他、瞬歩の実力は朽木ルキアでも見切れない為、実力は護廷十三隊の副隊長以上か隊長格に匹敵します。
また、アシドが身に付けている虚の仮面は最下級大虚の虚閃を防ぐ効果を持っていました。
アシドは死亡した?
アシドはルキアと出会ってからも虚と戦っており、その最中、中級大虚の攻撃からルキアを庇い仮面を割られましたが、生き延びています。
ルキアは、仲間の形見とも言える仮面を失ったアシドにこれまでの虚圏とは状況が違いすぎる為に一度尸魂界に戻る事を提案し、戦死した仲間も一人で戦い続けたアシドを許してくれると説得しました。
しかし、アシドは「己の道は己で決める」と返事をすれば、ルキアを一護達の所へ送り届ける道中で中級大虚をルキアと共に撃破し無事に一護達と合流しますが、地上へ脱出する際に中級大虚の生き残りと最下級大虚の群れに襲われ、一人大虚達の足止めをして一護達を逃がします。
そして、地上への脱出口が閉じる最中、アシドはルキアの呼び掛けに対し「仲間を助けろ(※本来の目的である井上織姫の救出)」と一言残し、結局一人メノスの森に戻り戦い続ける道を選ぶのでした。
エピソードの最後にルキアは「アシド、私は必ずお前を迎えに戻る。それまで……」と独白していますが、残念ながらアニメオリジナルエピソードである為、破面篇終了後も原作やアニメでもアシドのその後について語られる事は無く、第149話のエンドカードにアシドの後ろ姿と「さらば!」の字幕が提供された事から見ても特に回収する予定はないのでしょう。
アシドのその後
アニメではアシドのその後は語られませんでしたが、破面篇後を描く小説「BLEACH Spirits Are Forever With You」のラストほんの一頁にアシドの名前が載っています。
小説のキーキャラクター「シエン・グランツ」は消滅の間際に転生し子供型破面となってメノスの森で戦いに明け暮れていますが、その相手はアシドと名乗る赤毛の強者と明記されていました。
破面後のアシドの生死がはっきりされたのは嬉しいのですが、大虚の大群と遊ぶピカロ(破面No.102の子供破面の集合体)を遠くから見守り続ける破面の姿が目撃されていると書かれてる通り、恐らくピカロを見守っているのはロカ・パラミアである為、アシドはロカ達破面側に認識されている事になります。
藍染が去った後は代理としてハリベルが統括している為、比較的穏健派の残党ばかりですが、アシドはグリムジョー等の好戦的な破面に狙われたりしなかったのでしょうか。
その辺りの背景は流石にオリキャラなので深堀りされていませんでしたが、それでも名前だけでも確認できて嬉しく思った読者も居る事でしょう。
アシドの声優「加瀬康之」さん
【名前】 | 加瀬康之(かせやすゆき) |
【所属】 | 大沢事務所 |
【誕生日】 | 1971年3月14日 |
【代表作】 |
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【来歴】 | 東京都大田区出身の声優で江崎プロダクション付属養成所に入所し、マウスプロモーション所属を経て大沢事務所に所属しています。 |
アシドの正体や強さとその後についてのまとめ
- アシドとは、アニメオリジナルエピソードに登場した死神で本名は「狩能雅忘人」
- アシドは、最下級大虚と中級大虚を始解もせずに一人で複数を倒せる強さ
- アシドは、ルキア達をメノスの森から無事に脱出させる為に一人大虚の大群に飛び込み敵を引き付けた
- アシドのその後は、小説「BLEACH Spirits Are Forever With You」で生存が確認できる
たった3話構成のアニメオリジナルエピソードで登場したオリジナルキャラクターのアシドは、仲間を大切にして、現世の平和を願い、死神の責務を全うする死神らしい死神でした。
実力は隊長格、性格は仲間思いで少し生真面目、仲間を失いメノスの森で戦い続ける孤独感、仮面を外すとイケメンという何から何でも印象に残るキャラだった事から、当時のアニメを視聴していた人には今でも記憶に焼き付いている事でしょう。
そんなアニオリのキャラだったアシドも小説で安否が判明したので気になっていた人は安心したのではないでしょうか。
アシドの事をほんの少しでいいので思い出して下さい、ルキアさん…。