BLEACHの女性キャラの中でも特に人気の高い砕蜂ですが、満を持して披露した卍解「雀蜂雷公鞭」は思いの外読者からの受けが悪く、どのくらいの強さなのかも分からず終わってしまいました。
そこで、
- 砕蜂の卍解「雀蜂雷公鞭」と雀蜂の紹介
- 砕蜂は作中何処で誰に卍解を使ったのか?
- 砕蜂は最後の戦いで死亡したのか?
全編を通した戦いから砕蜂の卍解の性能や生存安否をまとめたので順に見ていきましょう。
砕蜂の卍解と斬魄刀「雀蜂」は弱いのかを検証
先ず始めに砕蜂の卍解「雀蜂雷公鞭」の性能と何処で誰に使用したのかをまとめたので、戦績を基にどれくらいの威力なのかも含めて見ていきます。
砕蜂の卍解「雀蜂雷公鞭(じゃくほうらいこうべん)」の特徴
- 初出:原作42巻360話
- 使用回数:3回
利き腕に絡まるようなアーマーリング状の始解から一変し、等身大の金色の弾頭と照準器付の盾を右手に展開した暗殺というには派手すぎる卍解で、使用法としては弾道ミサイルのように射出して対象を爆撃するといった現代兵器に近い性質を持っていました。
また、上記三項目の欠点が列挙される事から隠密機動としての矜持に反すると、砕蜂もあまり使用を好ましく思っていない節がある一方で、一撃の威力は現代兵器宛ら強大なもので、爆発の衝撃波だけで建物を吹き飛ばすレベルです。
砕蜂の卍解は弱いのか?
砕蜂の卍解「雀蜂雷公鞭」は爆発の描写から見ても途轍もない威力を有している事は明白です。
しかし、読者からは「ハズレ卍解」「弱い」などの感想が散見している為、斬魄刀ランキングでは概ね下位に位置づけされる不遇な斬魄刀の一つでしょう。
そこで、作中で砕蜂が卍解を使用した戦いを顧みて実際の問題として雀蜂雷公鞭が強いのか弱いのか見ていきましょう。
バラガン戦で卍解し直撃させるも致命傷には至らず
- 原作41巻~43巻
人間が死に至る10の要因の一つ「老い」を司るバガランとの戦いでは、蹴りを入れれば接触する寸前に動作が遅くなり、バラガンが意志を持って触れたら骨だけを老いに沈めて骨折させる等、砕蜂は「老い」というチート性能を有したバラガンに開幕から手も足も出ませんでした。
加えて、バラガンは帰刃「髑髏大帝」を解放し、触れたモノ全てを朽ちさせる「死の息吹」を展開させると、死の息吹に触れた砕蜂の左腕が瞬く間に朽ち果てて骨と化すのです。
老いの影響が全身に回る直前に副隊長の大前田に左腕の切断を命令した砕蜂は、まさに万事休すといった面持ちで冷や汗を浮かべますが、一発逆転の大技、卍解に全てを賭けるのですが、下準備に入る為大前田を囮にしました。
そして、卍解「雀蜂雷公鞭」の砲弾を射出する砕蜂ですが、何とバラガンは直撃する遥か手前で爆発させて爆風を余所へ飛ばして回避していたのです。
その後、仮面の軍勢有昭田鉢玄の加勢を受けて、二度目の雀蜂雷公鞭を鉢玄が展開させた結界に封じ込まれたバラガンへと撃ち込むのものの、爆風の力を全く逃がせない「老い」の力が間に合わない空間にも関わらず、密閉空間で雀蜂雷公鞭に直撃したバラガンは全身の至る所を破損する程度で済んでいました。
最終的には鉢玄がバラガンを倒したものの、砕蜂の卍解は鉢玄が展開した四獣塞門にヒビを入れるほど強力であり、その事から鉢玄が途轍もない威力だと評価しています。
BG9戦で一度は卍解を奪われるもその後奪取し逆転勝利
- 原作61巻~62巻
次に「雀蜂雷公鞭」が使用されたのは千年血戦編の滅却師戦でした。
原作56巻にて、未知の勢力「見えざる帝国」の襲撃を受けた瀞霊廷での戦いで、砕蜂はBG9と対戦し、あろうことか卍解を奪掠される失態を冒してしまいます。
見えざる帝国が退却した後、卍解無しでも戦えるよう鍛錬を積み、瞬鬨の強化版「無窮瞬鬨」を会得するに至るのですが、原作61巻でのBG9戦では全く通用しませんでした。
再び返り討ちにされた砕蜂は、卍解を奪掠され瞬鬨も看破された絶体絶命の最中、浦原喜助が開発した「侵影薬」が手元に転送される事で一時的に虚の成分を取り込み卍解を取り戻すのです。
そして、卍解した砕蜂は大前田に抱えられながら雀蜂雷公鞭をBG9に撃ち込むと爆発の重々しい響きと共に見事勝利するのでした。
しかしながら、バラガン同様に雀蜂雷公鞭の爆発はBG9の装甲をある程度破壊するに至るものの、命を奪うまでにはいかなかったようなので、爆発の見た目や鉢玄の評価ほど威力は無いのかもしれません。
砕蜂の斬魄刀「雀蜂(すずめばち)」の能力と解号セリフ
- 初出原作18巻157話
- 解号は「尽敵螫殺、雀蜂」
始解の形状は他の死神と比較しても一際小さくなり、蜂の毒針を彷彿とさせる刀身がついたアーマーリング状に変化します。
本編では、バラガンの従属官ジオ・ヴェガとの戦いで使用しており、心臓部を正面から一撃刺し、二撃目を背面から打ち込む事で効力を発揮し、ジオを消滅させる形で撃破しました。
この事から雀蜂で倒された者は存在が消滅するのかはたまた魂葬の要領で消えるのかといった、少し判断しづらい材料を生み出すのです。
砕蜂のその他の能力や瞬鬨
砕蜂の戦闘スタイルは白打が多く、また、隠密機動らしく素早い動作を得意としており、戦闘にも転用しています。
砕蜂の技「瞬鬨(しゅんこう)」
- 初出原作18巻157話
鬼道を手足に纏う事で敵と接触した瞬間に炸裂させて戦う鬼道と白打を練り合わせた高等戦闘術であり、本来は代々隠密機動司令官に継承されてきた技ですが、夜一が浦原の逃走幇助で失踪した為、砕蜂は自力で会得しました。
その為、砕蜂の扱う瞬鬨は未完成でしたが、後に無窮瞬鬨へと昇華します。
砕蜂死亡説が浮上した理由
砕蜂の死亡説が浮上したのは、恐らく千年血戦編終盤に霊王宮に進軍した砕蜂が何の音沙汰もなく登場しなくなったのが原因だと思われます。
砕蜂は千年血戦編にて、
- BG9を撃破
- 霊王宮を制圧したユーハバッハ達を後追いする為に死神残存勢力と協力して霊王宮へ進軍
といった動きを取っていましたが、いざ霊王宮へ到着するとその動向が描かれる事がなく原作69巻629話を最後に砕蜂の存在は消え失せるのでした。
その為、霊王宮へ進軍する際には健在だったのにも関わらず登場が一切なかった事で、「砕蜂どこいった?」「砕蜂どうなったの?」「砕蜂やられた?」等読者間で砕蜂の安否について不安の声が上がったのではないでしょうか。
砕蜂は原作74巻685話で生存が判明し最後に死亡したわけではない
結論から述べると、原作74巻685話で砕蜂の生存が判明します。
霊王護神大戦と名付けられた大戦から10年後、朽木ルキアの十三番隊隊長着任の儀が執り行われる場に遅刻した更木剣八達十一番隊に「遅い!」と相も変わらず強気な態度でイライラしている様子でしたが、読者は砕蜂の生存確認が取れた事で安堵したことでしょう。
五体満足で隠密機動の仕事を担っている事から目立った怪我もなく一安心です。
砕蜂は小説で四楓院夜一と共闘して暗殺者を迎撃する
霊王護神大戦終結直後から半年後を描いた小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」では、四大貴族綱彌代時灘が当主となり三界を巻き込む謀略を決行を未然に防ぐ為、総隊長京楽の指揮の下、砕蜂は刑軍を率いて暗殺者から時灘を守る名目で保護下つまり監視下に置こうと接触します。
その場では四楓院夜一も加勢し、砕蜂は夜一と共闘して暗殺者を迎撃するのですが、過去に砕蜂の兄の内二人が綱彌代家の使い走りとして死亡していた事が明かされていました。
その他にも、少しですが砕蜂の可愛らしい描写が描かれているので、大戦後の砕蜂の動向が気になる方は小説の購読をお勧めいたします。
砕蜂の卍解や死亡説と最後についてのまとめ
砕蜂の卍解は等身大の弾道を射出しミサイルの様に爆発させるものですが、作中対峙した相手が虚圏の王バラガンや機械人形のようなBG9といった極めて変則的な敵が主だった為に雀蜂雷公鞭の威力が正確に伝わっていないように思えます。
その為、途轍もない威力を有しているといった設定は一端無視すると、実際の所誰一人倒せなかった描写から見て「弱い」部類に入るのではないでしょうか。
また、千年血戦編終盤では多くの犠牲者が出る中生き残っていたものの、霊王宮へ踏み入った途端に行方不明になるといった不憫な扱いを受けた事で、一部読者から死亡疑惑を持たれる事になりました。
単行本で数えると4巻相当を経過して再登場し生存が明かされた砕蜂ですが、小説ではそれなりに登場する事から千年血戦編では本当に久保帯人先生が存在を忘れていたか、はたまた雛森の治療を受けたもののBG9戦での傷が完全回復しておらず気を失っていたのか何れかの可能性を考慮して目を瞑るのが優しさではないでしょうか。
人気キャラ故に活躍が中途半端なのは残念ですが、それが逆にポンコツな砕蜂らしくて評価が高いのも魅力の一つですね。