幽☆遊☆白書の中でも女性に絶大な人気を誇るキャラ蔵馬、そのかつての姿である妖狐も同じくらい人気を誇っています。
妖狐とは何者で、妖狐の強さはどのくらいなの?
謎に包まれた妖狐蔵馬は暗黒武術会後半で姿が明らかになりました。
今回はそんな妖狐の魅力について知っていきたいと思います。
- 妖狐蔵馬の初登場シーン
- 妖狐蔵馬のプロフィールと声優
- 妖狐蔵馬の強さと技一覧
- 妖狐のかつての仲間と関係
- 蔵馬の強さと使える技
順番に考察していきましょう。
妖狐蔵馬の初登場シーンと正体
妖狐という単語は蔵馬登場時から出ていましたが姿がはっきりと容姿が現れたのは単行本九巻、『玉手箱が開く時!!』での事になります。
裏浦島の戦略に嵌まり罠に掛かった蔵馬が、結界の張られた闘技場で闇アイテム逆玉手箱の煙が充満した時、時間を遡って妖狐の姿に戻る事ができました。
蔵馬自身も妖狐に戻った事は予想外で「まさかまた、この姿に戻れる日がくるとは」と驚愕したくらいです。
- アニメでの妖狐初登場
アニメでは46話『戦慄!黒桃太郎の変身』のラストでちょろっと姿を見せただけでしたが、次の47話『伝説の盗賊!妖狐・蔵馬』では戦いのシーンが盛りだくさんで制作されています。
話し方の抑揚の付け方が絶妙で、妖狐としての強さ、格の違いがありありと感じる事ができました。
妖狐蔵馬とは
妖狐とは、何百年も生きた狐が霊力を持ち妖獣となったものをいい、最も有名なものになると九尾の狐がいて、いろいろな生き物に化けたり幻影を見せたりする能力があります。
本作に登場する妖狐は蔵馬しかいませんが、少なくとも尾はひとつなので九尾の狐とは別物なのだと分かりました。
なお、妖狐蔵馬はもともと、何百年も生きた狐が進化した妖狐であり、魔界でも有名な宝具専門の盗賊という役どころです。
魔界では名を挙げるために盗賊をしていたとの事で、その性格は極悪非道でありながら冷静沈着であるとされていました。
最初に妖狐蔵馬が表に出てきたのは一瞬だった
裏浦島は蔵馬の正体が妖狐だと知って「伝説の極悪盗賊、妖狐蔵馬!!?」と腰が抜けるほど怖がっており、見るからに敵ではない格下の裏浦島相手に「オレを怒らせた罪は重い」と言い、脅してから尋問に入る辺りは冷血な顔が確かに見えました。
じわじわと嬲るように裏浦島に近寄り妖狐へと戻した煙の秘密を聞こうとするものの、死々若丸が外から結界を破った事で煙が散漫してしまい効果が切れ、南野秀一の姿に戻ってしまい妖狐の姿でいられたのは僅かな間で終わってしまったのです。
妖狐のプロフィールと声優
まず、妖狐蔵馬について知っていきましょう。
妖狐蔵馬のプロフィール
- 名前:妖狐蔵馬
- 性別:男
- 誕生日:不明
- 年齢:一千歳以上
- 身長:200cm以上
- 容姿:銀色の長髪ストレート、狐の耳と尻尾が付いている。アニメでは秀一よりも肌の色が薄く、目は薄茶色。
- 肩書き:封印や暗号を解いて、古代の宝具や武器を専門に狙う盗賊。
- 能力:植物に妖力を通わせて武器に変え戦う。
- 声の出演:中原 茂(なかはら しげる)
- 初登場したのは:単行本9巻
妖狐が纏っている白い衣装
妖狐が纏っている白い衣装は白魔装束といい、己の気を練り上げて作ったものとされています。
仙水が纏っている気鋼闘衣(きこうとうい)と似たようなものと言われましたが、蔵馬は「明らかのレベルが違う」と分かっていました。
盗賊としての妖狐
妖狐の性格は、極悪非道で冷静沈着、魔界では名を挙げるために盗賊をしていました。
チームを組んで盗賊をしていましたが約一千年前に副総長だった黄泉を見限り、刺客を差し向けて黄泉をあっさり殺害しようとしたくらいに非情な性格で、基本的に狙う獲物は、封印された古代の宝具や武器で「隠そうとするものを見つける」のは、現在でも特技の一つです。
その所業は「伝説の極悪盗賊」と言われ、皆に恐れられるほどでした。
妖狐の声を担当している声優
妖狐の声を担当している声優は中原 茂さんです。
端正な声で真面目な青年役で知られる声優で妖狐以外にも様々なキャラを演じてきました。
妖狐の声を担当している中原 茂さんが担当している他アニメキャラ
- ドラゴンボールZ(1992年~1995年 人造人間17号)
- 新機動戦士ガンダムW(1995年 トロワ・バートン)
- 戦国BASARA(2009年~2014年 毛利元就)
など、キャラ名を見れば声が脳裏に蘇るような、有名なキャラが多いですね。
妖狐蔵馬の強さと技一覧
妖狐の原作終了時点の強さは、霊界が定めた強さランクでS級ランクに位置していて、人間界に逃げ延びて融合する前はA級妖怪とされていますが、人間と融合した事でランク落ちしていました。
ですが、仙水との戦いにおいて霊界の結界に阻まれた事から分かるように、A級以上の妖気を取り戻す事になります。
仙水との戦いの後、黄泉に誘われ魔界に戻った蔵馬が鯱を倒した時の妖力は152,000PのS級妖怪に成長しました。
妖狐が本作で披露した技一覧
基本、蔵馬が使う技(下記参照)は全部使えると思いますが、妖狐状態で使用した技をここで上げたいと思います。
- 食妖植物(しょくようしょくぶつ)
単行本10巻、『目ざめた妖狐!!』の裏浦島戦で始めて技を見せてくれました。
髪の中から種を取り出して一気に成長させた食妖植物は妖狐の腕に絡み付いて裏浦島を食べようと伸びていき、脅す形で証言を得ようとします。
食妖植物の説明は単行本では特にされませんでしたがアニメ47話、『伝説の盗賊!妖狐・蔵馬』では「コイツの唾液は酸性でな、お前の骨など一分としない内に溶かしてしまうだろう」と説明した後、「どうやら空腹で機嫌が悪いみたいだ、お前の身体はこの食妖植物に喰わせる事にするか」と脅しまでしました。
- 魔界のオジギソウ
単行本11巻、『秘技応酬!!』で妖狐に戻る事ができた蔵馬は鴉との戦いに挑みます。
魔界のオジギソウを呼び出して追跡爆弾(トレースアイ)を一気に破壊、動き火気を孕むものを敵と認めるほど気の荒いオジギソウから逃げる事はできず爆弾を投げ付けるもはんぱな攻撃は逆効果で鴉を捕らえ喰らおうとしました。
- 浮葉科の魔界植物(ふようかのまかいしょくぶつ)
単行本16巻、『絶望の続き…!!』で上空から落下していたところを回避するために使用されました。
背中に蝶のような形の羽が生え桑原、飛影も一緒の状態で浮かぶ事ができます。
- 樹霊妖斬拳(じゅりょうようざんけん)
単行本16巻、『絶望の続き…!!』で仙水相手に使いました。
アニメ90話、『友の意志を継げ!』では右腕から生えた蔓が剣の形になって仙水に斬り掛かっています。
単行本では右腕からトゲの付いた蔓が出ているものの、剣のようになっていたかどうかは不明のままとなりました。
妖狐のかつての仲間とその関係
人間界に逃れる前、妖狐にも信頼していた仲間がいました。
中でも妖狐が信頼していた仲間とその関係を知っていきましょう。
黄泉
黄泉は単行本17巻で初登場した『魔界三大妖怪の一人』で、今でこそ黄泉の方が力を付けていますが、一千年前は立場が逆でした。
二人の関係は盗賊をしていた仲間で、妖狐が大将、黄泉が副将という力関係だったのです。
- 黄泉から見た妖狐
黄泉曰く、
「逆にお前は冷静沈着。オレとは質の違う残酷さはあったが、まずは計画を重視し人より三つくらい先の事を常に考えていた」
との事でした。
アニメで描かれた描写ですが、妖狐の制止を振り切って欲望に従った挙げ句、罠に嵌まった黄泉を妖狐が助けにいった事もありこの時、妖狐の言葉に従っていれば決別する事もなく今のような関係になる事もなかったと考察できます。
- 決別の時
あまりに勝手な行動をする黄泉を妖狐が見限り、刺客を放ちました。
不意を突かれた事、力量が足らなかった事が災いして黄泉は両目を潰され光を失います。
そのまま救援を待ちますが妖狐が助けに行く事はなく、黄泉もこの時になって見限られたのだと知りました。
黒鵺(くろぬえ)~cv:大塚 芳忠
黒鵺は映画『冥界死闘篇 炎の絆』で登場したキャラになり、妖狐時代の親友にして相棒という立ち位置にいます。
漆黒の服に、頭の天辺のない帽子が印象的な男で、使用する武器は基本、鎌。
赤い珠のついたペンダントを大事にしていて常に身に付けていました。
盗賊でありながら、誇り高く曲がった事を嫌い、蔵馬曰く、敵を背中から襲う真似はしないとの事です。
逃げている最中、大切にしているペンダントを切られ、取りに戻ったところを罠にかかり死亡してしまいました。
蔵馬のプロフィールと強さ・使える技一覧
妖狐との差を見るために蔵馬(南野秀一)についても知っていきたいと思います。
蔵馬のプロフィール
- 名前:蔵馬(人間名は南野秀一)
- 性別:男
- 誕生日:不明
- 年齢:妖狐は推定一千歳以上だが南野秀一は幽助たちより二つ上になるので十五~十六歳と思われる。
- 身長:178cm前後(アニメでは桑原の姉・静流と同じくらいとされている)
- 容姿:跳ねている長髪に黒い瞳、ただしアニメでは赤い長髪に緑の瞳になっている。
- 肩書き:元盗賊の高校生
- 能力:植物に妖力を通わせて武器に変えて戦う。
- 名前の由来:妖狐から南野陽子を連想し、苗字を南野とした。
- 声の出演:緒方 恵美
- 初登場したのは:単行本3巻
蔵馬の初登場は幽助の敵として
蔵馬の初登場は単行本3巻、『三匹の妖怪!!』で幽助の敵として登場しました。
剛鬼(ごうき)、飛影(ひえい)と組んで霊界三大秘宝を盗み、三人で歩いているところが初登場になります。
その後、蔵馬は仲間を抜けると言い幽助に事情を話して秘宝を使わせてもらったのですが、霊界に捕まった後、幽助たちの手助けをする事で免罪を約束されました。
- 蔵馬が南野秀一になったわけ
十五年前、霊界の追跡者(ハンター)に瀕死の重症を負わされたために霊体の状態になって人間界に逃亡しました。
当時、妊娠していた南野志保利の腹にいた胎児に憑依してそのまま南野秀一として生まれたのが蔵馬となります。
そのまま十年ほど我慢すれば妖力が戻り肉体も完全に妖化するから、すぐに姿を消すつもりだったのですが九歳の時、自分を庇って志保利が一生消えない傷を負ってしまった事から家を出る事ができなくなり、更にその志保利が病気で長くないと分かった時、蔵馬は志保利を母として慕っている事を自覚させられ、南野秀一として生きる事を決めました。
丁寧な言葉遣いと物腰の柔らかさで接するところが蔵馬の魅力ですが、妖狐に戻るとその言葉遣いは崩れてしまうので全くの別人のように感じてしまうという声も多く聞こえています。
蔵馬の声を担当している声優は
蔵馬の声を担当しているのは緒方 恵美さんです。
本放送の開始当初、女性声優の緒方 恵美さんを蔵馬の声に起用したことに対する視聴者からの拒否反応が凄まじく、投書が週刊少年ジャンプ編集部に大量に届くなど、かなりもめていました。
しかし、当時の担当は「この配役は間違っていない」とアニメスタッフを励まし続け、結果、当たり役となります。
また、緒方さんは他の声優では有り得ないところまで蔵馬のキャラクター性をつかんでいたと後に語りました。
蔵馬の声を担当している緒方 恵美さんが担当している他アニメキャラ
- 美少女戦士セーラームーン(1993年~1997年 天王はるか/セーラーウラヌス)
- 魔法騎士レイアース(1994年~1995年 エメロード姫/イーグル・ビジョン)
- 新世紀エヴァンゲリオン(1995年~1996年 碇シンジ・主人公)
- 劇場版・呪術廻戦 0(2021年 乙骨憂太)
など、女性キャラの声は勿論、男性キャラの声を担当する事も多いです。
蔵馬が扱う技
基本、蔵馬は植物に自らの妖気を通わせていろいろな武器に変化させ戦います。
- 薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)
言わずと知れた蔵馬の代表的な技で、初登場は単行本4巻、『人岩一体・玄武!!』で四聖獣の玄武相手に披露しました。
一本の薔薇に妖気を通す事で蔵馬の身長を越える長さの棘がある鞭となり、それを振り操る事で敵を切り刻む事ができるようになります。
- 華厳裂斬肢(かごんれつざんし)
薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)を使った技で、単行本4巻、『人岩一体・玄武!!』で初披露しました。
飛影曰く、「あのムチについているトゲは鉄をも切り裂くとぎすまされた刃だ」との事で、蔵馬は薔薇棘鞭刃を高速で振るい、玄武の四肢を細かく切り裂きました。
- 風華円舞陣(ふうかえんぶじん)
無数の花びらが高速で蔵馬の周囲を舞い、領域を侵す全てのものを切り刻みます。
初登場は単行本6巻、『最初の敵!!』に掲載されている暗黒武術会の会場である首縊島に向かう船の上で、ルールを無視して飛び掛かってきた敵相手に技を使いました。
攻撃もでき、盾にもなる攻守一体となった蔵馬の凄技となっています。
アニメ27話、『死の船出!地獄の島へ』では薔薇棘鞭刃をプロペラのように頭上で回して、花びらと一緒に敵を切り刻みました。
- シマネキ草
シマネキ草という植物の種を敵の体内に埋め込む事で発動する技です。
披露したのは暗黒武術会初戦が掲載されている単行本7巻、『血染めの花!!』で、シマネキ草の根が身体中に行き渡ると手足の自由が利かなくなり、ある言葉を発すると爆発的に成長し身体を突き破ります。
また、単行本8巻、『呪氷使い・凍矢!!』では自分の体内にシマネキ草を埋め込み剣にして戦いました。
- 雑草剣(ざっそうけん)
道端に生えている雑草に妖気を通わせ剣に変える事で使用できます。
登場したのは単行本7巻に掲載されている『幽☆遊☆白書外伝TWO SHOTS』で飛影、八つ手相手に使われました。
- 夢幻花(むげんか)
この花の花粉を対象に嗅がせると、記憶の消去をする事ができます。
初登場したのは単行本7巻の『幽☆遊☆白書外伝TWO SHOTS』で、南野秀一に想いを寄せる少女の記憶消去を図りました。
- 前世の実
単行本11巻で出てきた、鈴木より渡されたものです。
準決勝の裏浦島と戦った時に妖狐に戻ったアイテムを液体のまま渡されて、蔵馬は11巻の決勝戦、鴉戦で使用しました。
前世の実はトキタダレ花の果肉で使用すると短い時間であるものの妖狐の姿に戻る事ができます。
- 吸血植物(きゅうけつしょくぶつ)
単行本11巻、『身を捨てて…!!』で登場した、全妖力を一気に燃焼しつくす事で呼び出す事ができる魔界の吸血植物の事です。
妖狐ならば容易い事でも南野秀一の姿では命を賭けなければならなかったのですが、妖狐の力が戻りつつあった蔵馬は何とか無事に勝利しました。
- アカル草
単行本15巻、『洞窟の中へ!!』で登場した暗闇などで目印とする事ができる発光植物です。
照明のない洞窟ではアカル草がなければ来た道が分からないくらいに頼りになる発光をしてくれました。
- 邪念樹(じゃねんじゅ)
単行本15巻、『正体は誰だ!?』で巻原の能力を取り込んだ戸愚呂・兄に使用されました。
「エサ」となる対象に幻覚を見せ、おびき寄せた上で寄生します。
邪念樹はエサが死ぬまで離さないので、再生し続ける戸愚呂・兄は一生囚われ続ける事になりました。
- ヒトモドキ
単行本19巻、『SPECIAL DAY』にて登場しました。
飛影が軀の呪縛を解くために蔵馬に依頼して花を用意してもらったのですが、ヒトモドキは寄生植物で宿主の肉体と完全に融合し、宿主が傷付けば本能的に直す事から拷問に適した植物と考えられます。
- オウム草
単行本19巻、『のるか そるか』に出てきたのがオウム草です。
簡単な言葉を繰り返し話す植物で、霊界の宗教テロを起こした正聖神党に侵入を気付かれないために通信の返事として使用されました。
- 桜億年樹(さくらおくねんじゅ)
アニメオリジナルストーリーの108話、『蔵馬、過去との決別』で登場したアニメオリジナルの技です。
魔界統一トーナメントの時雨との戦いで化石化した億年樹に桜を融合させて一気に成長させた技で、正式名称は出ていないので不明ですが鋭い桜の枝が一気に時雨に襲い掛かり勝利しました。
- 霊竹剣の林(れいちくけんのはやし)
映画第二弾『冥界死闘編~炎の絆』にて黒鵺(くろぬえ)に化けた傀麒(かいき)相手に披露した映画オリジナルの技です。
竹を地面に突き刺す事で地中を這い急激に育った竹が傀麒の足下で地上に向けて成長、傀麒を串刺しにして上空まで押し出して勝利しました。
妖狐蔵馬が初めて登場回と強さのまとめ
アニメでは46話『戦慄!黒桃太郎の変身』で登場し、蔵馬というキャラは登場当時から人気のあったキャラですが、妖狐の登場してから爆発的にその人気に火が付きました。
妖狐という妖怪の魅力は勿論、謎のベールに包まれたところもファンの心を鷲掴みにしているのだと考察できます。
綺麗な顔立ちの蔵馬に対して妖狐は妖艶というイメージにありますが、作品が終了に近付くにつれ明らかになった過去、映画版でのオリジナルストーリーを経てますます魅力に拍車をかけました。
そんな妖狐蔵馬はこの先も多くのファンに愛され続ける事でしょう。