2000年代の青春ラブコメとして一世風靡した「スクールランブル」は、一途だがすれ違い続ける主人公たちや、登場人物それぞれの背景を十分に扱った群像劇、アニメが夕方にやっていたこともあり大ヒットしました。
2008年の本編の連載終了後、作者の小林尽先生は「いつか青年誌で大人になる彼らを描いてみたい」と発言されており、実際に番外編がいくつも描かれています。
本編完結後、登場人物たちはどのような道を辿ったのでしょうか。
最終回のその後が描かれた「School Rumble Z」
2008年の夏頃に完結したスクールランブルですが、その後「マガジンSPECIAL」で一話完結のストーリーが10話描かれました。
「16Pのパラレルコメディ」というキャッチコピーで、江戸時代の義賊編や近未来のifストーリーなどが展開されるので、全てが続編というわけではありません。
とはいえ矢神市狂詩曲や今鳥と一条の恋など見どころもたくさんあり、単行本の帯には「その後の播磨拳児!!三角関係、ついに決着‼」とあるので、公式の後日談としてとても楽しめます。
本編の最終回はパイ投げ
第22巻に掲載されている本編の最終回は、高校卒業後数年後、烏丸が記憶を断片的に取り戻したことをきっかけに旧2-Cみんなでアメリカまで会いに行くお話です。
旧2-Cだけでなく旧2-Dや下級生なども、卒業しているにもかかわらず制服で集まり盛り上がります。
最後はなぜかパイ投げが始まりカオスな状態になりますが、ノリのいいメンバーが大人になっても馬鹿をやる最終回はとても素敵でした。
高校時代の沢近家
高校三年生になったものの売れない漫画家である播磨は、愛理に借金を繰り返しながら何とか生活している状況で、金の無心をする播磨に愛理もあきれ果てていました。
愛理のヒモでありながら八雲と生活するといういつまでも煮え切らない播磨に、愛理は一世一代の勝負として将棋を持ち掛けます。
勝った方が負けた方に何でも命令できるという勝負にホイホイ乗ってしまう播磨でしたが、プロ棋士に指導を受けている愛理に手も足も出ず勝ち目はありません。
自分が負けた場合はどうなるのかと恐る恐る播磨が尋ねると「籍入れちゃえば夫婦間の借金ってチャラになるのよね」と言われます。
まだ天満に未練もあり、なんとか勝とうとする播磨でしたが、盤上は風前の灯火、トイレから逃げ出そうとするも万全のセキュリティで逃げ出す隙もなく、一歩も引く気のない愛理の覚悟に人生が詰んだことを悟りました。
ところが播磨が泣きの一手で八雲を呼び出し助けを乞うと、愛理が二歩をしていることが発覚し、何とか入籍は免れることができました。
アメリカでの天満と烏丸の様子
八雲が高校を卒業して暫くたった頃の話で、天満が烏丸の病気を治すためにアメリカに行って頑張っている姿を見ることのできる、ほっこりした回です。
あの天満が英語を話しとても生き生きと生活していることに驚きますが、八雲が高校卒業した後も播磨が居候していることにも驚きます。
八雲はいまだに播磨に対して恋心を抱いていますが、同時に沢近には勝てないことも悟っており、複雑な心境です。
そして烏丸ですが、天満の甲斐甲斐しいお世話のおかげか、学生時代のことを少しずつ思いだす事ができるようになっています。
そんな天満と烏丸の関係が、八雲にとっては懐かしく羨ましく写っていたのかもしれません。
旧2-Cメンバーの卒業式
時系列がバラバラで一話ごとに前後しますが、スクランZの最終話は旧2-Cが進級して一年後の卒業式のお話です。
旧2-Dの東郷と旧2-Cの花井がイベントのMCのように卒業式を回していく謎のスタイルや、卒業後に同棲するカップルが発覚するシーン、時々出てくるチャイナ帽かぶったおじいちゃんが実は理事長だったことなどカオスで楽しませてくれます。
最後には卒業を待たずに退学してアメリカに行っていたはずの天満と烏丸が登場し、代表として答辞するなどやりたい放題の卒業式です。
一番の見どころは、誰かの妄想シーンか、それとも未来に起きると確定したシーンなのか、播磨と愛理が赤ちゃんを抱えて天満たちに会いに来る様子が描かれているところです。
旗派大勝利と言ったところでしょう。
週刊少年マガジンで単話復活した番外編
「スクランZ」最終話で卒業式があり、また播磨、愛理、八雲の三角関係に終止符が打たれ大団円を迎えましたが、それでも彼らのストーリーは続きます。
最終回の時点で放浪の旅に出ていたはずの播磨や、アメリカで医者を目指しているはずの天満が普通に日本にいたりと時系列は不明です。
2021年10月時点で4話の番外編が出ており、高校卒業後の彼らの様子について見ることができますが、単行本化はされておらずマガポケでそのうちの2話だけ読むことができます。
コタツ戦争
番外編第1弾は2010年の2月に別冊少年マガジンに掲載された、天満がまだ日本にいる間の冬のお話です。
コタツから出てしまったら他の出たくない面々から用事をたくさん任されるので、誰が最初に我慢できずに出ていくかを争います。
愛理視点で進み、とても可愛くて癒されるストーリーです。
同窓会前に全員集合
番外編第2弾はマガポケで「Diamonds on the inside」というタイトルで読むことができます。
3回目か4回目の同窓会を前に、久々に顔を合わせる美琴や晶が愛理と播磨の関係を冷やかすお話です。
また、同窓会で昔好きだった人と会うとどう思うかと言ことも話題になります。
天満は播磨が自分のことを好きだったことも知っていますし、美琴は麻生とも会うかもしれません。
学生時代の矢印がグルグル絡み合っていた、甘酸っぱい思い出に浸るいい機会なのでしょう。
時系列としては、播磨が漫画家としてそれなりにやっていること、まだ播磨と愛理が付き合っていないこと、柱に「8年ぶり帰還!」とあることなどから20代中ごろなのではないかと予測できます。
女子の合コンと男子の合コン
番外編第3弾は第二弾からわずか3か月での帰還で、週刊少年マガジン2017年第15号に掲載されました。
今鳥が播磨と花井を呼び出して、合コンに誘うお話です。
最初播磨は「男は女にうつつを抜かしている場合じゃねえ」と、花井は「恋人の周防が大事だ」と断ります。
しかし三人が話している喫茶店に、合コン帰りの愛理と美琴と晶が「合コン行ったぐらいで怒らないでしょ」と現れました。
二人の本音を聞きショックを受けて合コンに行くことを決めますが、自分たちが合コンに行ったら彼女たちにキレられるというオチで終わります。
播磨が愛理に優しいこと、美琴と花井がラブラブなことを考えると、番外編第2弾より少し関係が進んだのかもしれません。
コスプレカラオケ大会
番外編第4弾はスマホアプリ「マガポケ」のキャンペーンで2017年11月から配信されたものです。
大人になった天満たち四人組が、久々に制服を着てカラオケで盛り上がっています。
それをどこからか聞きつけた今鳥が、自分たちもやろうと播磨、花井、東郷を呼び出して、パリピっぽく映えを目指しますが、人選が悪いのか上手くいきません。
しかしトイレに立った播磨と愛理が廊下でばったり会ってしまい、お互いの制服姿を目撃します。
恥ずかしい恰好を見られた愛理の顔は学生の頃から変わらず、とても可愛かったのでした。
スクールランブルのその後のまとめ
高校二年生の3学期から10年後くらいに飛んで最終回を迎えた本作は、その後も3年生の頃の話や高校卒業後の話など多くの後日談が出ています。
もしかしたらこれからも大人になったみんなを見ることができるかもしれませんのでこれからも「スクールランブル」に注目です。
