はじめの一歩のリカルド・マルチネスは主人公の幕之内一歩と同じ階級であるフェザー級の世界チャンピオンであり、リカルドがプロになってから無敗で、さらに一度もダウンすらしたことのないという、この作品において最強の選手です。
そのリカルドがついに千堂とのスパーリングの際にダウンを取られてしまいました。
なぜそのようなことが起きたのか一つ一つ考察していきたいと思います。
千堂とリカルドのスパーリングで何が起きたのか?
千堂とリカルドとのスパーリングでリカルドがキャリア初のダウンをとられてしまいました。
しかし、どのような形でダウンを取られたのかは作中では描かれておらず、リカルドが千堂の前で膝をついているシーンのみが描かれています。
千堂とリカルドがスパーリングすることになった経緯
千堂はライバルである一歩を撃破したアルフレッド・ゴンザレスとの試合を申し込むために直接メキシコに行っている最中に、たまたま出稽古で他のジムに来ていたリカルドと遭遇し、そこでスパーリングをする事になりました。
リカルド・マルチネスとは
リカルド・マルチネスは作中でもかなり謎が多い人物なので全てのことが明らかになっているわけではないのですが、今現在明らかになっている内容をまとめていきたいと思います。
リカルド・マルチネスの経歴
まず、リカルドは現在WBA世界フェザー級チャンピオンで68戦68勝64KOという戦績で、21歳で世界王者になってから七年間の間、世界王者として21度の防衛戦に勝利しているのです。
リカルドが強すぎて誰もWBAの世界王者を目指さなくなってしまったという逸話もあるほどの強さをもっています。
リカルド・マルチネスのファイトスタイル
リカルドは作中で本気を出したことがなく、彼がどのようなファイトスタイルなのかは未だに謎が多いままです。
基本的には相手の攻撃を慎重にみて、その攻撃に合わせて強力なジャブを合わせてゆくというのが基本のファイトスタイルと言えるでしょう。
ほとんどの試合がジャブだけで決着がついてしまう為リカルドの本来のファイトスタイルがそういったスタイルだと思われていたのですが、実際のファイトスタイルは自分から左右のラッシュを絶え間なく仕掛け続けて相手の攻撃の隙を与えず倒すという超攻撃的なファイトスタイルであると考えられます。
リカルド・マルチネスの性格
リカルドはかなり慎重な性格で試合中は特に相手のことを分析して、今有効な攻撃が何かを考えながら戦うことが多く、ほんの些細な負ける可能性や万にひとつ起きる奇跡をひとつひとつ潰していくのがチャンピオンとしての仕事だとリカルド自身も語っています。
一方で、常に圧倒的な力で勝ち続けているリカルド自身と同等の力で戦える人を求めているという気持ちも心の中に持っていて、自分を追い詰め、自分の限界を引き出してくれるボクサーが現れてくれることを待ち望んでいる描写もありました。
作中におけるリカルド・マルチネスの強さ
リカルドの強さは作中でも圧倒的で、神と呼ばれるほどのの強さを誇っています。
幕之内一歩とリカルド・マルチネスのスパーリング
主人公一歩とリカルドが日本でスパーリングする機会がありました。
当時の一歩は、フェザー級日本チャンピオンであり数々の強敵を倒してきて打たれ強さとパワーとスピードに定評があり、その上デンプシーロールを身につけてパワーにはさらに磨きがかかっていて日本一のパワーと打たれ強さを持っていたと言えるでしょう。
その一歩の攻撃を、リカルドは左手のジャブだけでいなして、一歩の得意技のデンプシーロールさえもジャブで止めてしまい、結局一歩はジャブだけで気絶させてしまったのです。
伊達英二とリカルド・マルチネスの試合
日本のフェザー級最強との呼び声が高い伊達英二がリカルドに対して万全の対策をして勝負を挑むこととなります。
以前、リカルドに負けた際のパンチなどを記憶し、技術力も一流で、さらに一歩との対戦で多くの攻撃を受けた経験により、一段と打たれ強くなった伊達は当時、十分世界王者になれるくらいの実力があったといってもいいでしょう。
伊達はリカルドの攻撃を受けつつも、うまく攻撃を受け流したりすることでなんとか9ラウンドまで持ち堪えるのですが、伊達の攻撃は本気を出したリカルドにはほとんど当たらず、伊達が初めて見せる得意技のハートブレイクショットもリカルドに見切られてしまい、リカルドにほとんどダメージを与えることができずに、伊達は大きな怪我を負って敗北してしました。
WBC王者とのビリー・マッカラムとリカルド・マルチネスの試合
WBCフェザー級王者でWBAの世界ランキングも一位のビリー・アラッカムというリカルドを除けば世界で誰も勝ったことのない選手が、リカルドと対戦することになります。
ビリーはかなりの防御力を誇る選手でさらに隙を見せた途端に強力なジャブが飛んでくる危険な選手です。
リカルドは相手の実力を認めてビリーに対して本気でパンチを打ちに行ったところ、リカルドのパンチ力にガードがだんだん耐えられなくなってきてしまい、結局ジャブだけで無理やりガードをこじ開けて勝利してしまいました。
千堂とリカルドのスパーリングの内容
このように今までの戦いから分かるようにリカルドの強さは攻守ともに圧倒的で、リカルドがダウンするどころか攻撃が当たることも珍しいほどの強さです。
千堂とのスパーリングも終始そういった様子で、一度も千堂の攻撃が当たらないまま左手で3ラウンド目までいなされていました。
なぜリカルドはダウンしたのか
リカルドがダウンした明確な理由や、有効打に関しては作中では明確には記載されていないため推測の域を出ないのですがいくつかの証拠をもとに考察していきたいと思います。
リカルドは弱くなった?
リカルドが弱くなったということは考えられません。
その時のリカルドは28歳でまだまだ衰えるには早い年齢です。
さらに千堂との試合の後でビリー・アラッカムとの世界戦で圧倒的な技術を見せていたので弱くなったということはまず考えられません。
千堂の言動から推測
千堂の言動から読み取れることは
- 髪の毛の先を引っ掛けただけ
- リカルドに千堂のパンチは触っていない
の2点です。
これらの内容から、リカルドに対してパンチが当たったことによるダウンではないということが分かります。
リカルドの言動から推測
リカルドはゴンザレスと千堂の試合の際に、千堂のパンチの破壊力を認めている発言があります。
実際にスパーリングをした際にリカルドは千堂の破壊力をパンチが当たっていないながらも感じたと考えられるでしょう。
さらに、千堂のその破壊力は『精神を際な蝕み、胸が竦みを覚え筋肉の硬直を生む。一瞬一瞬立ち遅れが後手に回らされてしまう』というようにリカルドが説明していました。
その感覚をリカルドが千堂とのスパーリングで味わったと考えても間違い無いと言えます。
さらに、スパーリング後に『記者たちの目にははっきりと映ったはずだ。私に突き刺さる虎の牙(千堂のパンチ)がね。』というように発言していました。
なので、千堂のパンチが有効的であったということは確かと言えるでしょう。
送られた写真からの推測
メキシコの記者からダウンをとった瞬間の写真が送られてきています。
その送られてきた写真では2人ともダウンしていて、リカルドが膝をついている一方で千堂は尻もちをつくような形でお尻をついて倒れていました。
この写真から、かなりお互いに極限状態までスパーリングをやっていて千堂も何らかの攻撃を受けたということが推測できます。
コーチの発言からの推測
コーチは、記者団に対して千堂がリカルドにバランスを崩してしがみついてリカルドが倒れてしまったと説明していましたが、リカルドはそれを否定しています。
さらに、コーチもこのダウンに対してかなりの焦っていて、重大なことと受け止めていました。
ここまでの内容をまとめた上での推測
スパーリングの時の状況をまとめると、
- スパーリングの時はお互い極限状態だった
- 千堂のパンチは当たっていない
- 千堂がしがみついてリカルドがバランスを崩して倒れたわけではない
- 常に冷静なリカルドのコーチが焦るほどの出来事であった
- リカルドは千堂のパンチの破壊力を認めている
- リカルドは千堂のパンチをさばくのに精神力を使うとスパーリングで感じた
- リカルドは千堂のパンチを避けるたびに筋肉が萎縮して反応が一つ一つ遅れてしまうことを感じた。
- 結果的に、千堂は尻餅をつく感じで倒れてリカルドは膝をつく形でダウンを取られた。
という内容が状況証拠でわかりました。
なので、その内容が全て当てはまる内容を推測すると、
「千堂がとてつもない威力のパンチを繰り出してきて、それに対してリカルドがカウンターを入れようとしたところ、千堂の勢いに恐れて反応が遅れてしまい、カウンターは取れたもののそのままバランスを崩してしまい膝をついてしまった」という内容が推測することができます。
もちろんこの内容は推測の域を出ないのですがこの状況証拠から見るとこのような内容が考えられるでしょう。
千堂がリカルドからダウンをとった経緯のまとめ
千堂の恐ろしいパンチ力が神とも言われるリカルドをダウンさせたという内容ははじめの一歩作中ではとんでもない事件です。
しかし、どのようにしてダウンを取ったかは作中では定かでないので状況証拠から推測するという形にさせていたできました。
なので実際はどうやってダウンを取ったのかというのは分からないのですが、推測の結果千堂のパンチをうまく避けれず、リカルドがバランスを崩したというのが自分なりの推測になります。
もし、他にもこんな可能性があるよという方がいたら是非コメントしてください。
この真実が本当はどのような形なのかいつか明らかになるのがとても楽しみですね。