かぐや様は告らせたいの自称ヒロインの藤原千花。
白銀との特訓回ではストイックさと母性を発揮し何度も白銀を成功に導いている計算と努力の彼女だが、密かにシリーズ化しつつあるラーメン回においても彼女のストイックさと純粋に物事を楽しむ心がいかんなく発揮されています。
そこで今回は表現者としての側面を持つ藤原千花のラーメン愛とラーメン四天王の濃いエピソードをご紹介。
藤原千花のラーメン愛が描かれたのはアニメ何話?
藤原千花のラーメン愛が描かれたのはアニメ第1期11話の「藤原千花は超食べたい」です。
アニメ冒頭では藤原3姉妹の水着シーンから始まり、会長とかぐやの何も起きなかった夏休みとTwitter問題が描かれ、
早坂愛の入浴シーンを堪能した後にラーメン回になります。
藤原千花VSラーメン四天王
藤原千花のラーメン愛を語るには、まずかぐや様は告らせたいに存在するとされるラーメン四天王との激しいやり取りを知らなければなりません。
第一の四天王 渋谷のサンちゃん
夏休みも中盤が過ぎたころ、ドバイ、カリフォルニア、ハワイ、エジプト等など家族との旅行を堪能した藤原千花は、帰国早々一人でラーメン屋に向かいます。
そしていきなりラーメンスイッチIN。
彼女が入ったお店は博多ラーメン「天龍」いかにも通が好みそうな佇まいのお店に颯爽と入店。
彼女のオーダーや食べ方は、先にお店に入っていた四天王サンちゃんの度肝を抜きます。お店の最適解である豚骨醤油ラーメンを注文。バリカタを頼んだことはサンちゃん的にNGでしたが、その意図がミニラーメンを作るためとサンちゃんは解釈し、四天王の一人高円寺のJ鈴木並みの状況判断センスと称賛を贈るのです。
最後は、ニンニクを大量に入れて、豚骨しょうゆラーメンの味を最大限高めたうえでの完飲。
女子だけでなくある一定の年齢を重ねると絶対にできなくなる、圧倒的な若さとラーメンへの情熱をサンちゃんに見せつけました。
ちなみに、この話は2017年発行の5巻に収録されています。ちょうどそのころは、グルメ漫画熱がかなり高まっていた頃で、それに加えて、食べた時に恍惚の表情を浮かべるという表現も流行していました。
サンちゃんが淡々とラーメンを食べるときのこだわりを語るのも一種のオマージュなんですね。
これだけでも十分面白いのですが、この回の最大の見所は逐一ラーメンのおいしさを語るサンちゃんに対して、藤原千花は食事中一切しゃべっていないのにラーメンのおいしさを表現しているというところ。
藤原千花の食べる表情やしぐさが本当に美味しそうなんです。
このあたりの表現は原作よりもアニメだとさらに分かりやすいですね。
麺をすする動作も滑らかで、見ているこっちもラーメンスイッチが入ってしまいそうな藤原千花の見事な喰らいっぷりに、ラーメン四天王のサンちゃんは彼女を女としてではなく一人のラーメン喰いとして認めました。
かくして、第一の四天王サンちゃんに勝利した藤原は次なる舞台へと進みます。
第二のラーメン四天王 巣鴨の仙人
その後、しばらくラーメン回はありませんでしたが、2019年発行の原作16巻の第157話『藤原千花は超超食べたい』で、念願の第二の四天王、巣鴨の仙人こと田沼尊彦が登場します。
かつてのラーメン王は現在は第一線を退き、インスタグラマーとなっていました。ここでも流行が取り入れられています。
当然藤原千花と巣鴨の仙人が頼んだのは、映えること間違いなしの一日四食限定激辛らーめん。
さて、このラーメンいったいどれほどの辛さなのでしょうか?
身近な例から挙げていきましょう。
ピーマンのスコヴィル値は0です。つまり辛さを全く含んでいないということ。タバスコ・グリーンペッパーソースが600~1200。これでやや辛いぐらいです。辛さが苦手な人はこの時点でもうギブアップでしょう。
ハラペーニョは2500~8000。このあたりはピリ辛の域を超えるぐらい。中華の定番鷹の爪が4~5万。ここまでが90年代の激辛でした。まだ、普通の辛い料理で使われるレベルです。
ハバネロはというと、10万~35万。現在の激辛ブームの先駆け的存在。実に鷹の爪の3~7倍という辛さで、この辺りはもはや辛いというより痛いというレベル。
そして作中のキャロライナ・リーパーは約200万ということで別格の辛さを誇ります。作中でもあるように、かつての激辛と比較して、40~60倍の辛さで、本当に死んでもおかしくないような辛さ、さらに言えば本来ならば誓約書を書かないといけないレベルです。
これを平気で注文する藤原千花のラーメン愛はどれくらいか、言うまでもないですね。
藤原千花と密かに戦っていた巣鴨の仙人は新しい時代の辛さにたじろぎ、途中で諦めかけますが、藤原千花の執念を見てラーメ喰らいとしての魂を揺さぶられ何とか完食。
その裏で藤原千花はアイスを合間に挟むダーティな手段を使っていますが、こちらも見事完食。
かくして藤原は第二の四天王にも勝利を収めました。
蛇足ですが、巣鴨の仙人は5巻の時点では80歳でしたが16巻時点で93歳となっています。正式な登場は16巻なので、93歳が正しい年齢として考えると、現実世界ではテレビチャンピオンの放送時期は1992~2006年、この仙人は若くとも55歳で王者になった計算に。
もっとも、かぐや様は告らせたいはパラレルワールド的な側面を持つので(設定上この世界ではかぐや姫の物語が史実となっています)もっと早くからテレビチャンピョンが始まっていた可能性もありますが。
そして、田沼という苗字も気になるところです。もしかしたら、あの世界的名医の血縁者かもしれません。
藤原千花とまだ見ぬラーメン四天王と今後の行方
四天王のうち3人はすでに登場していますが、高円寺のJ鈴木はラーメン喰いとしての活躍はまだしていません。
残りの四天王が登場するのは王道の展開だと想定すると、知り合いが四天王最後の一人となる可能性が高いので、先に新保町のマシマシママが出てくるでしょう。
その異名から推測すると、家系ラーメンを喰らうことになりそうですが、藤原千花は現在ダイエット中なので、どのような過程で家系ラーメンにたどり着くのか、これからの展開が気になります。
もっともカロリー計算がめちゃめちゃなな上に、ダイエットする気が全く伺えません。
さらにマシマシママの後、最後のJ鈴木とはどのようなラーメンバトルをするのでしょうか?タクシードライバーの彼は情報通ということで、流行りのラーメン屋で出会う可能性が高く、候補としては汁なしラーメンや温つけ麺が考えられますが、2年後ぐらいに画期的なラーメンが出れば、それがテーマになること間違いなし。
実は藤原千花のラーメン愛は1期3話のエンディングで明かされていた
かぐや様は告らせたい1期3話のエンディングと言えば「チカっとチカ千花っ♡」ですが、2番目の歌詞に藤原千花のラーメン愛が隠されていました。
2番目の歌詞に、
YO YO すたーとだ YO!
大好きですから
愛してマスカラ
ラーメンスイッチ バリカタ ON(ぐつぐつぐつぐつぐつぐぅ~)醤油とんこつ
バリカタ薄め
あっこれうまいやつ~!!ぷは~完飲引用元:チカっとチカ千花っ 作詞:福島真希
このようにバリカタの醤油とんこつラーメンを愛していると公言しています。
ただエンディングでは1番までしか歌われていないため、正式な登場はやはり1期11話ですね。
ドーンだyoを堪能できる動画がアニプレックスより公開されていたので、心行くまで藤原千花をご堪能ください。
まとめ
かぐや様は告らせたいのラーメン回において最も重要なポイント、それは当の藤原千花自身はただ単純に食べたいものを食べているだけということです。
にもかかわらず、見る人が見ればその一挙一動に魅了され、目が離せなくなるのは藤原千花の高い表現力や食に対する真剣さ、目的達成のための最適な手段を選択するクレバーさに魅了されてしまうからではないでしょうか?
そんな藤原千花は、
- 今後どのように物語を、良い意味でかき乱してくれるのでしょうか?
- アニメ第三期では、ラーメン回は収録されるのでしょうか?
藤原千花の活躍に今後も目が離せません。