「らんま1/2」は戦いによって乱馬が成長するストーリーですが、乱馬とあかねがいかにして仲を深めていったのかを追う漫画でもあります。
どんなにシリアスな場面でも隙あらばイチャつく二人を初期の頃から見ていきましょう。
お互いの恋のライバルが続々登場する最初期
犬猿の仲だったらんまとあかねはどういった経緯で結ばれたのでしょうか?
片想いをしていたあかね
第1巻第1話で、乱馬があかねより数段強いこと、あかねが元々男嫌いだったこと、風呂場で衝撃的な出会いをしてしまったことにより素直になれない関係がスタートします。
年上の男性に片想いをしているあかねに対して、乱馬は強くなることしか頭になく気持ちに余裕をもっているからこそ、歯の浮くようなセリフも普通に言えたのかもしれません。
とはいえ乱馬と良牙の決闘に巻き込まれて大事に伸ばしていた髪が短くなってしまった事件は、あかねが片想いに決着をつける踏ん切りにもなり、乱馬があかねを可愛い女の子と意識するきっかけにもなりました。
ちなみにヒロインだったあかねがロングヘアーから大胆なイメチェンをしたのは、作者の高橋留美子先生がロングのあかねにしっくり来ていなかったからだそうです。
恋のライバルたちと焼き餅
第1巻から第5巻までで怒涛のように二人の恋のライバルが登場し、お互いに対する気持ちを自分自身が認識をする間も無く二人の仲は急接近していきます。
響良牙
第2巻2話で乱馬のライバルとして登場した良牙は、あかねの髪を切ってしまう原因になっただけでなく、呪泉郷の呪いで子ブタになりあかねに可愛がられるようになり、格闘だけでなく恋のライバルとして乱馬の前に立ちはだかりました。
Pちゃんが良牙とは知らずにキスをしたり布団で一緒に寝るというあかねに対して、乱馬は怒りをぶつけやきもちを焼きます。
乱馬との喧嘩の当てつけに利用されることもあり乱馬の感情を揺さぶりますが、あかね自身は良牙に恋愛感情が一切ありません。
三千院帝
第3巻6話から第4巻4話の格闘ペアスケートは、そこまで意識していなかったあかねが、乱馬を意識しだすようになるお話です。
あかねに対する気持ちが既に大きなものになっていた乱馬は、あかねに手を出そうとした三千院に対して決闘を申し込みました。
あかねの目の前で女の姿になっていたらんまにキスをしたのも許せません。
怒りで周りが見えなかった乱馬は、皆の見てる前で「あかねは自分の許婚だ」と宣言し、その迫力であかねは乱馬を意識するようになります。
乱馬のファーストキスのくだりからあかねとキス未遂まで行ってしまうのも見どころです。
シャンプー
あかねが乱馬を意識するようになったタイミングで、乱馬を狙う恋のライバルとして第4巻から登場したシャンプーは、作中ずっとあかねの気持ちをかき乱し続けます。
目の前で深いキスを見せられシャンプーの勢いに押される乱馬にイライラするあかねと、あかねに危害を加えようとするシャンプーからあかねを守ろうとする乱馬は、お互いに素直になれなくても仲を深めていきました。
九能小太刀
第2巻で早々と登場した小太刀でしたが、恋のライバルとして話が動いたのは第9巻1話から4話で、小太刀に弱みを握られていいようにやられている乱馬と、自分の作ったクッキーを乱馬に食べて欲しいあかねがすれ違い続けます。
基本的に変人の小太刀に乱馬を取られる心配はしていないあかねですが、それでも目の前でベタベタされたら気分は良くありません。
ちなみに九能先輩は二人の関係に一切波風を立てませんでした。
五寸釘光
第5巻の1話から登場した五寸釘が二人の間に割って入ることはありませんが、乱馬の弱点を見つけて窮地に陥れることにより、乱馬とあかねの仲が急速に深まりました。
乱馬は猫によるストレスが一定以上になると、自身が猫化して自我を失い手が付けられなくなりますが、あかねの元に行くと大人しくなります。
深層心理であかねに好意を抱いている乱馬は猫の状態であかねにキスをし、それが二人のファーストキスとなりました。
久遠寺右京
少し遅い第9巻が初登場ですが、乱馬の幼馴染という立場を利用して乱馬に近付き、許婚を正式に認めてもらおうとします。
乱馬自身、右京のことを友人と見ており、仲の良すぎる二人にやきもちを焼くあかねですが、右京があかねと良牙をくっつけようとする事もあり、逆に乱馬のやきもちを増幅させることが多いです。
お互いのことが気になりだしているが認めたくない序盤
やきもちを焼くこともありますが、お互いに素直ではないのでみんなが見てる前では憎まれ口をたたいてしまいます。
相手に対する本音がたまに見え隠れする
とはいえ相手が自分のことを好きなのではないかという淡い期待を抱きながら、相手の出方を伺うドキドキも見ものです。
乱馬とあかねのキスシーン
第8巻5話から8話で、演劇部のお芝居・ロミオとジュリエットにヒロインとして出ることになったあかねは、ロミオ争奪戦に勝ち抜いた乱馬と共にクライマックスでキスをしなければいけない空気になります。
ガムテープ越しでしたが二人にとってドキドキの体験になりました。
貧力虚脱灸
第13巻1話から第14巻1話の長編で、八宝菜によって乱馬の力が奪われ格闘家としてやっていけなくなるという危機から、乱馬とあかねはすれ違うようになります。
秘密の特訓に右京が連れていかれたこともあかねとしては面白くありません。
しかしあかねは自分の身を挺して人体図を取りに行き、乱馬は飛竜昇天破に巻き込まれたあかねを救出するなど、この頃からお互いのために自分を犠牲にするようになります。
やきもちが激しくなる
初期の頃はやきもちを焼いても相手に突っかかって文句を言う程度でしたが、この頃になると手が出たりストーキングをしたりと大胆に行動するようになります。
二人の婚約解消
第17巻5話から10話は、あかねとなびきの姉妹喧嘩に乱馬が首を突っ込み、お互いが「別れる!」と意地を張り合う大喧嘩に発展します。
あかねが感情を吐露するシーンや、仲直りしたいのにどちらも素直になれないシーンなどがたくさん出てきて、見ているこっちがやきもきします。
それでも仲直りのデートにウキウキ出かけていくあかねはとても可愛かったです。
お互いのことが好きであることを隠そうとしない中盤
中盤以降はお互いに対する愛情表現が落ち着いてきており、相手に対して素直に気持ちを伝えることも多くなってきています。
素直になると大人しい
とはいえあかねがサラッと気持ちを伝えるのに対して、乱馬はいつまでたっても上手く伝えることができません。
サクラもち占い
第21巻4話から6話で、運命の人だと顔にサクラの花びらマークが出るというサクラもちを作ったあかねは、何とか乱馬に食べさせようとします。
偶然サクラもちを食べてマークの出た良牙と小競り合いになった乱馬の顔には、Pちゃんの蹄の跡がくっきりとたくさん出てしまいました。
そのあざを花びらマークだと思ったあかねは、嬉しくなって素直な気持ちを告白します。
良牙も涙目になるいちゃつきシーンはファンからも愛される作中屈指の名場面です。
応援合戦
第21巻7話から第22巻1話では、今条マリ子にいいようにやられ落ち込むあかねのために、リベンジマッチである剣道部応援対決で九能を愛し励まさなければならなくなったらんまでしたが、どうしても九能に愛を注ぐことができません。
見かねたあかねが九能の対戦校の剣道部員として登場、それとは知らず乱馬は応援相手をあかねに変更して「愛してる」を連呼します。
乱馬が告白したといううわさが広がり、乱馬はテンパってしまいますが、あかねはサラッと受け流して余裕を見せつけました。
反転宝珠
第22巻7話から10話で、シャンプーが反転宝珠によって乱馬のことを嫌いになり、乱馬がもう一度シャンプーに好きと言わせるという不毛な争いのお話です。
あかねは乱馬の言動に呆れ、乱馬がどうなっても知らないと一時は突き放しますが、ムースの機転もありあかねが反転宝珠の力で素直になります。
あかねから「好きよ」と告白された乱馬は「くらくら」と何も考えられなくなりますが、反転宝珠を外されたあかねによって吹っ飛ばされ終了しました。
ちなみに数多くの女の子に抱き着かれる乱馬ですが、「くらくら」してしまうのはあかねだけです。
OVA「シャンプー豹変!反転宝珠の禍」では、最後に人のことを言えないはずの良牙と九能先輩に「二股は許さん!」と成敗されます。
既に付き合ってる!?
第22巻2話から登場した乱馬の母・のどかの存在は二人に一層結婚というものを意識させます。
お前の相手は自分だろうというマインドはより強くなり、独占欲や彼氏・彼女面も増えていくのです。
麝香王朝
第24巻1話から第25巻2話で、中国からコロンの元にハーブが来ている時、あかねがハーブの部下との諍いに巻き込まれました。
あかねを傷つけようとしたことで怒る乱馬はコロンの制止を聞かず手を出してしまい返り討ちに遭います。
リベンジのための良牙とムースと行く旅路は長いものになりましたが、あかねの元に帰るんだという強い思いは乱馬の力となりました。
流幻沢
第25巻10話から第26巻11話では、あかねの幼少期の命の恩人・真之介を巡って二人にすれ違いが起きました。
真之介のために危険を冒すあかねと、あかねの危機を救うために自ら犠牲になろうとする乱馬は相手を想う故に不幸になりかけます。
事件が解決し帰路に着くころには、不器用ながらあかねを想う乱馬に対して、「一緒に帰れてうれしいわ」と言って乱馬と手を繋ぐあかねが素直で大人びて見えました。
OVA「よみがえる記憶・上巻、下巻」でアニメ化もされているストーリーで、らんま1/2の最終回かと勘違いするほどの美しいシーンです。
破恋洞
第27巻9話と10話、OVA「ああ、呪いの破恋洞!我が愛は永遠に」は、基本的に良牙と右京のカップリングの話ですが、随所に乱馬とあかねのイチャイチャが見られます。
手を繋いでも緊張したりドキドキしたりせずナチュラルな二人は、すでに付き合ってしばらくたった恋人のようです。
相合傘
第31巻6話に出てくるアイテム・相合傘があってもなくても二人がイチャイチャする話です。
効果は絶大で九能先輩となびき、九能先輩と乱馬など様々なバリエーションでカップルが誕生しますが、あかねと乱馬が傘に入った時のウブな反応は終盤に近付いているタイミングでは新鮮でした。
下校時に当然のように二人で一つの傘に入って帰るシーンも微笑ましいです。
既に夫婦のようなやり取りをする終盤
熟年夫婦のような生きぴったりの掛け合いをする二人の間に、もはや良牙やシャンプーが入るスキマはありません。
二人きりでイチャイチャ
ここまで来るとどんなシチュエーションで二人がイチャイチャするのかを楽しむ漫画になっています。
伝説の道着
第32巻8話から11話は、伝説の道着を着たあかねが乱馬より強くなり乱馬が嫉妬する話です。
伝説の道着は意思を持っており、若い女の子が好きであかねを気に入りますが、主人が異性に心を奪われると着れなくなると聞き、あかねをナンパしようとします。
二人っきりでいい雰囲気になり、当初の目的よりも目の前のあかねに心を奪われ「くらくら」と考えがまとまらない乱馬でしたが、すんでのところで策略がバレあかねは大激怒、乱馬の本気の謝罪にも耳を貸しません。
道着を着たあかねと本気で対決しなければならなくなった乱馬は、なんとか道着を破壊し、道着を失いペンキ塗りたてのベンチに落ちていくあかねの救出も成功、無事に仲直りします。
バレンタイン
第34巻2話は、乱馬に一目ぼれした小さな女の子からのバレンタインチョコを、あかねが届けるというお話です。
シャンプーたちに追いかけられながらもあかねからのチョコをソワソワ待つ乱馬と、自分からみたいに思われたら恥ずかしいあかねのドタバタな一日が過ぎていきます。
あかねからチョコを貰えず落ち込んでいた乱馬でしたが、帰り道でさりげなくあかねから渡されたチョコに言葉が出ないほど感動し、乱馬のいつもと違う様子にあかねもドキドキしてしまいました。
バストバトル
第34巻5話から9話で少しグラマーになったと喜ぶあかねでしたが、あかねを上回るスピードで胸がサイズアップしたらんまがあかねに不用意な失言をし逆鱗に触れてしまいました。
あかねとの喧嘩とのどかの訪問で乱馬は様々なピンチに陥りますが、天然なのどかのぶっ飛んだ思考により切腹は回避、あかねとも仲直りします。
高校一年生らしく好きな子の裸に興味津々な姿も母親に見せることができ、のどかは満足して帰っていきました。
日常から夫婦漫才
終盤になってくると二人はストーリーと関係ないところでイチャついてばかりです。
第34巻11話ではシャンプーとムースのカップリングの微笑み三年殺しの話だったのに、猫飯店でイチャイチャしています。
第35巻6話で、くノ一小夏が乱馬と八宝菜の修行で吹き飛ばされたお色気喫茶のリベンジにやってきますが、乱馬が浮気をしていると勘違いし怒るあかねと、乱馬の言い訳の仕方が夫婦のそれと一緒です。
第35巻11話の縁結びの笹の話では、縁結びのジンクスを使った二人のイタズラの掛け合いでずっとイチャイチャしています。
最後にちゃんと二人で短冊を並べるのは、仲良しカップルの証でしょう。
第36巻8話から10話で早乙女家が天道家の居候をやめるお話から騒動が巻き起こります。
いつでも一緒にいた二人が時間を取らないと会えなくなるという、今までと違う感覚に違和感を覚えすれ違っていきました。
女々しくうじうじしている乱馬を心配したのどかは、のどかが使っていた指輪をあかねに渡すように乱馬に言います。
バレンタインの時と真逆の立場で且つシャンプーたちから指輪も狙われますが、無事に指輪も渡すことができ(実際は指輪ではないというオチ)、のどか共々天道家に居候を再開することにもなりました。
結婚式を挙げる最終回
第37巻1話から始まる最後の長編では、あかねの白無垢、ウェディングドレスにドキドキしている乱馬が見られます。
あかねに化けたキーマに抱き着かれた時も「くらくら」と思考が鈍くなり、大切な金蛇環を手放す原因にもなりました。
結婚式は延期になりましたが、乱馬がフェンスの上ではなくあかねの横を歩いていく最終カットは、二人の強い絆を感じさせるエンディングになりました。
あかねと乱馬は結婚した?乱あの大団円までの紆余曲折のまとめ
物語が始まってすぐはいがみ合っていた二人でしたが、それなりに早くお互いを意識しだし仲を深めていきました。
作中では結婚までは至りませんでしたが、二人のお互いに対するマインドは「親の決めた許婚」から「これからもずっと一緒にいたい婚約者」へと変わったことでしょう。