アニメジョジョ5部の暗殺チームメンバー「ホルマジオ」がカッコいい!

敵味方ともに魅力的なキャラクターが次々と登場する『黄金の風』。

その中でも暗殺チーム(通称・暗チ)の人気は、幅広い年齢層においてとりわけ高いと言えます。

そこで今回は、暗チメンバーを独自に考察・紹介する『暗チ特集』を組んでみました。

ジョジョ第五部黄金の風「暗殺チーム」第一の刺客ホルマジオ

ホルマジオ
引用元:ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風BS11放送分より抜粋

コードネーム:ホルマジオ(チーズ)
年齢:23~26歳(リゾット28歳、ブチャラティ20歳あたりからの比例から推測)
スタンド:リトル・フィート
対戦:ナランチャ
戦果:黒星
声優:福島潤

ソルベとジェラートの無残な死、過酷な任務が多い割には実入りの少ない差別待遇、組織の中ですら持て余される使い捨ての鉄砲玉扱い。かっこいいですね。

そうした鬱憤が積み重なった暗チは、ジョルノによるパッショーネ幹部ポルポ殺害をきっかけに動き始めた歯車に乗り、ボスの娘トリッシュを奪い金・地位・自由という『栄光』を掴むべく走り始めました。

その先鋒となったのがホルマジオ

見るからに柄の悪い彼は、ある意味非常にわかりやすいギャングです。というか、『こーゆーヤンキー池袋とかにいるよなぁ~』と誰もが思うようなカッコいい兄ちゃんです。

超個性的なルックスのキャラが並ぶジョジョワールドにおいて、かなり普通寄りな外見をしているため一見モブっぽくも見えてしまうホルマジオですが、その実力は侮れません。

彼はスタンド『リトル・フィート』を駆使し、ナランチャを初戦からギリギリまで追い詰めました。

ホルマジオのスタンド「リトル・フィート」の能力

リトル・フィート
引用元:ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風BS11放送分より抜粋

ホルマジオのスタンド『リトル・フィート』の能力は極めて単純明快。

  • スタンドで触れたものを、自身も含めて小さくすることができる。
  • 自分自身意外の対象は、触ってすぐには極小にはならず、時間をかけて少しづつ縮む。

ホルマジオ曰く――『くだらねぇ能力って言う奴もいるけどよぉ』ですが、実際にはくだらないどころか、使い方次第では大変な脅威となり得る能力です。

そもそも、スタンドには原則的に『絶対的チート』というものは存在しません

持っている能力をどの場面で誰に対しどのように使うかといった、使い手の判断力・応用力・観察力次第なのです。

四部でも形兆の兄貴が以下の名言を残しています。

『スタンドというのは車やバイクを運転するのと同じなのだ……能力と根性のないウスラボケは、どんなモンスターマシンに乗ってもビビってしまってみみっちい運転するよなあ』スタンドというものの性質を、これ以上に表現しているセリフはないでしょう。

そういった意味で、ホルマジオは『小さくなる・する』といった非力なスタンドを最大限に活用していました。

三部のスティリー・ダンが『最弱のスタンド』ラバーズで承太郎一行を全滅スレスレまで追い込んだ手際を彷彿とさせます。

ホルマジオの持つ知性と胆力

ホルマジオはナランチャを小さくしつつ、彼のポケットに身を潜ませてずっと傍にいました。

「縮みゆくナランチャの服の中に、より小さな姿で潜む。」

かっこよすぎます!よくよく考えれば、これは相当肝が据わっていないと出来ません。何故なら、もし潜伏に気付かれれば呆気なく捕まり、握り殺されてしまうからです。

1~4部の主人公たちが、不良とはいえ一応カタギであったのに対し、5部の連中は全員ギャング。

敵を完全に屠ることに躊躇いがなく、むしろトドメを刺さない奴は間抜けくらいの価値観で皆さん生きている節がありますが、そうした世界で『小さくなった状態』=相対的弱者として敵の懐ならぬポケットに潜むのですから、もはや正気の沙汰ではありません

ただし、同じことをジョルノやブチャラティやフーゴに仕掛けていれば、割と早い段階で潜伏が発覚し窮地に陥っていたことでしょう。気合と根性の入った素直な良い子だけれど、若干アホの子でもあるナランチャ相手だからこそ、ああも都合良くことが運んだのです。

ホルマジオは『一人になった(多分一番アホそうな)ナランチャに潜伏して確実に仕留める』方法を取ったのですから、適切な判断を現場で素早く選択出来る優秀な暗殺者といえます。

ホルマジオの観察力

ホルマジオはナランチャの車の中にあった、トリッシュのための買い物をつぶさに観察します。

ストッキングにブランドものの頬紅

どう考えてもナランチャ自身の買い物ではなく、女性――それもオシャレに気を遣う若い女性が必要とする品々。ここでホルマジオは、それらがナランチャの母親や姉のものであるという考えを即座に一蹴するのですが、その際の考察がなかなかに興味深いものでした。

『女ってのは好みがえるせぇからな。こういうファッション関係は自分で買う』女心をよく心得ているホルマジオですね。やっぱりかっこいい。

お子様のナランチャやマンモーニのペッシ、頭はいいけど天然入ったブチャラティ、見るからに女王様気質で舎弟(ペッシ)をパシらせることに日頃から慣れ親しんでいそうなプロシュートの兄貴には、到達困難な結論であったことでしょう。

そこからホルマジオは更に『こんなもんを男に頼むのは外に出られない女』と推測を進め、トリッシュ=ボスの娘の存在を確信します。いろいろと性癖が拗れていたり、常識ぶっ飛んだ人々の中で、彼は案外『普通の感覚』を持っているようです。

ちょい悪男が一定層の女にモテるのは、世界共通のセオリー。おそらくホルマジオもご多分に漏れず、面倒のない女性を相手に上手いこと遊べるタイプでしょう…。

また、ナランチャのエアロスミスが生き物の呼吸、二酸化炭素の増減で敵を察知していると勘付く速度がただごとではありませんでした。ギャングは馬鹿には務まらないことが良くわかります。

オマエもか?!猫に厳しい男ホルマジオ

リゾットからの連絡を受けながら、ホルマジオは特に意味もなく膝に乗せていた猫を小さくして瓶詰めにします。

これはリトル・フィートの能力を仄めかす演出なのですが、普通に動物虐待では…。

『荒木先生は猫に恨みでもあるのか』とファンの間で囁かれる所以の一つとして、この『瓶詰め猫さん』は有名です。

ここは賛否が分かれるシーンですが、ジョジョの世界やホルマジオというキャラクターの性格を考えると”残虐”ではなく”かっこいい”といった方が適切でしょう。

ホルマジオ・クモスキー

猫に厳しいホルマジオですが、何故か蜘蛛の生体にやたら詳しい一面を披露。

ナランチャを瓶詰めにして上から蜘蛛をイン

追い詰められたナランチャを眺めながら、たいへん生き生きと蜘蛛が獲物を仕留め食らう様を語っていて、四部の露伴先生といいジョジョキャラは蜘蛛に対する情熱がやたら高いようです。

ホルマジオの覚悟

チンピラ臭の強いホルマジオですが、その覚悟の程は正にギャング。

  • エアロスミスで脚を狙撃されても怯まない。
  • 下水でドブネズミに迫られても、冷静に対処しマウス・ライド

最後は火だるまになりながらも『ブドウ畑』を突き止めたことに歓喜、自らの手首を思い切りよく掻っ捌きながら小型化して止血。ハナから無傷で勝利を手に入れようとは思っていません。

世の中タダで手に入るものはない、『栄光を掴む』には代償が必要。そういったシビアな感覚を、敵に対してだけでなく自身に対しても当たり前に適用できるのが、暗チの覚悟に裏付けされた凄味です。

スタンドから見るホルマジオの人間性

ハッキリ言って、ゲスい。いや、褒めてるんですよ、これ。

ホルマジオはそもそもギャングで暗殺者なので、素晴らしい人間性を持つ聖人君主様である必要は微塵もありません

むしろゲスくてナンボの商売で、彼のリトル・フィートは暗殺特化型とも言えるスタンドであり、それを熟知しているホルマジオは正々堂々タイマン勝負など決してしません。

殺るか殺られるかの世界の住人に、フェアプレイ精神など百害あって一利なし!殺ったモン勝ちなのです。

そんな彼が、小さなナランチャを瓶に詰め、蜘蛛をけしかけ嬲る様はゲスの極み。

根本的に弱者を嬲り倒すことに快楽を覚えるサディスト気質が透けて見えます。

これは三部のアレッシー(相手をどんどん幼児退行させて追い詰める)にも似た性質ですが、ホルマジオは己が『より小さく』なることも厭わぬ強いメンタルを併せ持つため、敵に回すと頗る厄介な男です。

彼の口癖『しょーがねーなぁ』は、諦めではなく彼なりの決意表明、即ち覚悟なのではないでしょうか。

目的のためならば、小さくもなる。身体も削る。命だって張る。全て引っくるめて『是非もなし(しょーがねーなぁー)』。善悪を越えた潔いゲス、それがホルマジオの魅力です。

お茶目マジオさん

壮絶な最後を遂げた、彼のお茶目な一面を見ながらお別れしましょう。

このシーン、ホルマジオは小さくなったナランチャを踏みつけていますが、しかし、周りの人達からはナランチャは見えません。

つまり客観的に見たホルマジオは、一人で地面に向かってオラついてる危ない人

ナランチャを瓶に詰め、更にテンション爆上げでオラつきまくるホルマジオさん。傍から見たら、昼間から酒瓶持って一人で叫んでる人です。

『うわ、ヤベェ…薬キマってるよ〜!近づかんとこ!』と思われるアレです。ご通行中の皆さん、薬はキマってません。栄光=薬の流通狙ってるだけの、ちょっと猫に厳しいただの暗殺者ですよ。

でもそこがカッコいいんですよね~ホルマジオの兄貴!

まとめ

暗殺チームの先鋒を務めたスタイリッシュチンピラ・ホルマジオですが、このレベルの強敵が『第一の刺客』であることそのものが、暗殺チームのヤバさを視聴者にビシバシ伝えてくれる素晴らしいキャラクターではないでしょうか。

チーム内では(あくまでチーム内!)比較的まともな常識的感覚を持ち合わせる彼は、プロシュートの兄貴とはまた違った意味で暗チの兄貴分的存在に思えました。

とにかくすべてがカッコいいホルマジオ、生きていようが死んでいようがカッコいいものはカッコいいものですね。