伊之介が使うケダモノの呼吸の由来や派生技はある?牙と型の違い

鬼滅の刃に登場するイノシシの被り物が印象的なキャラクター「嘴平伊之助(はしびら いのすけ」。

今回は、作品の中にもでてくる「獣の呼吸」などについてまとめてみました。

  • 獣の呼吸について
  • 獣の呼吸まとめ
  • 嘴平伊之助という人物

獣の呼吸の読み方や、どこで習得したのか、日輪刀などについても紹介していきます。

伊之介が使う獣の呼吸を会得した経緯と読み方

呼吸の相関図

獣の呼吸の由来ですが、伊之助が幼少の頃に猪に育てられたことから由来していることが分かります。

獣の呼吸の由来

我流で鍛え上げたとはいえ、戦いの最初の段階では伊之助の力はまだ通用するものではありませんでした。

 

引用元:鬼滅の刃

初めて伊之助が「獣の呼吸」を使うときに「我流」と言っていることから、獣の呼吸は育手を介したわけでもなく誰かに教わらずに自分で開発した呼吸法だということです。

蝶屋敷の機能回復訓練で全集中の呼吸を体得してからの伊之助はかなり強くなっています。

無限列車編では伊之助のおかげで上弦の壱の頸の位置を見つけることが出来て「獣の呼吸肆ノ牙:切細裂き」(きりこまざき)で細かく切り刻んだおかげで頸を露出させることが出来ました。

無限城で上弦の弐である童磨(どうま)と戦った時に初めて伊之助は自分に母親がいると知ったのですが、その時に「自分は猪に育てられた」と言っているため、自分は猪の子で最強の山の王だと自負する伊之助が「獣の呼吸」を編み出したと言ってもおかしくないでしょう。

公式ファンブックには獣の呼吸は風の呼吸に似ているということが書かれていて、風の呼吸から派生した霞の呼吸と獣の呼吸の使い手は鬼殺隊の中でもかなり力を持っていることが伺えますし、また無限城の戦いで「猗窩座(あかざ)」と戦う炭治郎が「透き通る世界」を覚醒した場面では、伊之助が研ぎ澄まされた感性を磨くという話をしたことがきっかけになっているため、この「研ぎ澄まされた感性」もまた獣の呼吸なんです。

さらに風柱の不死川実弥(しなずがわさねみ)はどの場面でも鬼舞辻無惨に確実な一撃を加えていて無惨戦の生き残りの一人でもあり、霞柱の時透無一郎(ときとうむいちろう)は上弦の壱の子孫にあたり「黒死牟(こくしぼう)」戦では14歳という若さでありながらかなりの活躍を見せていました。

その派生によく似ていると言われる獣の呼吸は、鬼殺隊の中でも最強に限りなく近いということが分かります。

獣の呼吸の読み方

獣の呼吸はそのまま読むと「けもの」となるのですが、「ケダモノ」と読みます。

これは伊之助が独自にこう呼んでいるから、という理由もありますが、普通にケダモノと入力すると獣と変換できるので伊之助の造語というわけではありません。

(ケダモノ)の呼吸は、嘴平伊之助が独自で編み出した呼吸法のこと、公式いわく「獣の呼吸は伊之助オリジナルです。風の呼吸は学んでいませんが、風の呼吸に似ているようです。」とのこと。

師範のような存在が居なかったため、単純な斬撃や、突き技ばかりですが、伊之助自身の身体能力と全集中の呼吸によって強化されることにより、非常に高い攻撃力を繰り出すことが可能。

牙と型の違い

伊之助が使うケダモノの呼吸は「牙」と「型」の2つの表記があります。

一般的には型で統一されているのですが、これには伊之助独自の解釈があって本人曰く、

  • 基本攻撃技「牙」
  • 攻撃ではないのは「型」

と使い分けられていて、本来は攻撃を意味する型をより攻撃的で野性的な意味として、攻撃は牙、それ以外は型、としているようです。

ケダモノの呼吸の牙と型の一覧

ここからは風の呼吸から派生した、伊之助のケダモノの呼吸の牙と型の一覧をご紹介します。

壱ノ牙 穿ち抜き(うがちぬき)

ケダモノの呼吸「壱ノ牙 穿ち抜き(うがちぬき)」は二刀の刀を相手に突き刺す攻撃。

那谷蜘蛛山(なたぐもやま)で父鬼と戦った際に伊之助が「壱の牙:穿ち抜き」を初披露したのですが、この攻撃は父鬼の頸に突き刺さってしまい、抜けなくなってしまい、穿ち抜きというだけに、突き刺した後は抜く勢いで致命傷を与える攻撃なのに刀自体が抜けないのでは全く役に立たず、伊之助は父鬼の反撃に遭い首をつかまれ瀕死の状態に陥ることに。

弐ノ牙 切り裂き(きりさき)

ケダモノの呼吸「弐ノ牙 切り裂き(きりさき)」は二刀の刀を勢いよく十字に振り下ろす攻撃。

無限列車で上弦の壱:魘夢(えんむ)が列車と融合してしまい、急所となる頸の位置が分からなくなってしまいますが、頸の位置を野生のカンで見つけた伊之助は「弐の牙:切り裂き」で鋼鉄の列車に守られた鬼の頸を露出させることに成功しました。

この後、魘夢の血鬼術に炭治郎が翻弄されますが、伊之助は猪の被り物のおかげで血鬼術に惑わされることなく炭治郎を見事サポートしきって魘夢の頸を斬ることが出来たのです。

参ノ牙 喰い魘夢裂き(くいざき)

ケダモノの呼吸「参ノ牙 喰い魘夢裂き(くいざき)」は交差させた二刀の刀を左右に斬りはらう攻撃。

稀血(まれち)を集めて十二鬼月(じゅうにきづき)に復活したいと企む響凱(きょうがい)の屋敷で初登場する伊之助ですが、ここで出くわした大きな鬼をあっという間に切り裂いてしまいます。

「的がデカいと切り裂き甲斐があるぜ!!」と叫びながら鬼に向かう伊之助の参の牙は、一瞬で鬼の頸を断ち切ってしまうほどの威力がありました。

肆ノ牙 切細裂き(きりこまざき)

ケダモノの呼吸「肆ノ牙 切細裂き(きりこまざき)」は素早い六連撃を繰り出し、広範囲に攻撃。

無限城の戦いで上弦の弐:堂磨(どうま)と戦ったときに繰り出された「肆の牙:切細裂き」

実この攻撃は堂魔には全く効果が無く笑いながらあっけなく避けられたことでも有名な技です。

珠世(たまよ)の人間返りの薬や老化の薬のおかげで弱体化した無惨には伊之助の攻撃が功を奏し、伊之助の得意技「切細裂き」で無数にある無惨の腕すら細かく切り刻んでしまいます。

伍ノ牙 狂い裂き(くるいざき)

伍ノ牙 狂い裂き(くるいざき)で上弦の壱童磨の細かい氷の攻撃を防ぐ伊之助

引用元:鬼滅の刃

ケダモノの呼吸「伍ノ牙 狂い裂き(くるいざき)」は二刀の刀を四方八方に斬りつける攻撃。敵に囲まれたときに有効。

無限城で「上弦の弐:堂磨」と戦ったときに出された技が「伍の牙:狂い裂き」で、四方八方に切りつける攻撃の狂い裂きは童磨の「血鬼術:散り蓮華(ちりれんげ)」という広大に広がる氷に囲まれた攻撃を散らしてしまいます。

この時、カナヲが一人で童磨と戦っていましたがあまりに広大な氷の攻撃に囲まれていたので、もし伊之助が飛び込んできてくれなかったら助からなかったもしれません。

鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)との戦いでは恐らく誰よりも無惨に攻撃を仕掛けていたのではないでしょうか。

さらに柱でさえ、一撃を入れるのに必死な無惨相手でも一度に二度攻撃を仕掛けられるのは、伊之助の体の柔らかさと二刀流ならではの刀さばきの上、刀で相手を切り裂く攻撃が多いので広大な範囲や無惨のように無数な触手なんかの攻撃には抜群に効果を発揮してくれます。

朝日から逃げようとする無惨に食らいついていく伊之助。

無限列車でもそうでしたが、恐れを知らない伊之助の精神力と二刀流という特異な戦い方が肝心なところで活躍を見せてくれる理由で、さらに刀を使った技だけではなくて肌に突き刺さる感性を持っている伊之助は致命傷にも負けることはありませんでした。

もし、鬼殺隊が解散しなければ伊之助は鬼殺隊最強の柱になっていたでしょう。

陸ノ牙 乱杭咬み(らんぐいがみ)

ケダモノの呼吸「陸ノ牙 乱杭咬み(らんぐいがみ)」は二刀の刃のギザギザ部分をノコギリに見立て、引き裂く攻撃。

単純な動作ですが、攻撃力はどの技よりも最強で、対象の物理体制をある程度無視することが可能なうえ、鬼の頸を落とすことができるのです。

炭治郎、善逸と上弦の陸と戦う時も、二刀流ならではの戦いを伊之助は見せ、硬くて斬れないことの多い鬼の頸ですが、上弦の陸:堕姫(だき)に関しては柔らかすぎて斬れないという事態に遭遇します。

堕姫を驚かせるほどの伊之助の攻撃と、防御を一切しない伊之助の猪突猛進の勢で、とうとう堕姫の頸を斬ってしまうんです。

猪突猛進の伊之助だからこそ、堕姫を追いつめることが出来たのでしょう。

ところが、このあと堕姫の兄である妓夫太郎(ぎゅうたろう)に心臓を刺されてしまいます。

さすがの伊之助もこれにはかなわないと誰もが思ったことでしょう。

伊之助自身が、過去に炭治郎に語っている通り殺気を込めて見てくる相手に必ず気付き、そのため一瞬で心臓の位置をずらして妓夫太郎の攻撃から急所をずらすことが出来ました。

この、研ぎ澄ました肌の感覚も獣の呼吸の一つだと考えていいでしょう。

漆ノ型 空間識覚(くうかんしきかく)

ケダモノの呼吸「漆ノ型 空間識覚(くうかんしきかく)」は優れた触覚をさらに研ぎ澄ますことで、大気中のわずかな振動を捉えることができ、広範囲にわたって索敵が可能となります。

那谷蜘蛛山では複数の鬼と戦わなければならない状況になり、しかも味方の隊士が鬼に操られて味方である伊之助たちを攻撃してくるという複雑な戦いに。

「鬼の本体」を見つける必要があったのですが、鼻のきく炭治郎も那谷蜘蛛山の腐ったような異臭のために匂いを嗅ぎ分けることが出来なくなっていたその時、伊之助が「漆ノ型 空間識覚(くうかんしきかく)」で鬼の居所を察知することに成功。

漆ノ型は、攻撃技ではないので「牙」ではなくて「型」と表わされていて、次の捌ノ型も同じく攻撃ではないので「型」と表現されています。

捌ノ型 爆裂猛進(ばくれつもうしん)

ケダモノの呼吸「捌ノ型 爆裂猛進(ばくれつもうしん)」は非常に軌道面に優れた型。全集中によって強化された肉体で、超前傾姿勢をとり、両腕を後ろにし空気抵抗を減らす姿勢をとることで、直線の軌道で走り抜き、虚をつくほどの速さで相手のもとに行くことが可能。

捌ノ型も攻撃系の技ではないので「型」となります。

宇随天元に連れられて向かった遊郭で上弦の陸:堕姫・妓夫太郎との戦いで、うねうねと攻撃を避けていく堕姫を全集中で追いかける時に使われた型。

炭治郎と善逸が堕姫の帯を複数切る隙に爆裂猛進して堕姫の間合いに入り頸を斬ってしまう場面で、堕姫の頸はとても柔らかく複数の方向から斬る必要があるため、二刀流の伊之助にはもってこいの攻撃でした。

玖ノ牙 伸・うねり裂き(しん・うねりざき)

ケダモノの呼吸「玖ノ牙 伸・うねり裂き(しん・うねりざき)」は関節をすべて外し、腕を伸ばして遠くの間合いまで斬りかかることができる攻撃。

軌道が不正確かつ、いのししの被りもののおかげで、相手に悟らせないという強みがあります。

無限城の戦いで童磨の間合いに入れない伊之助とカナヲでしたが、伊之助のこの関節を全て外して戦う攻撃「玖ノ牙 伸・うねり裂き(しん・うねりざき)」で斬撃を童磨に入れることが出来ました。

この攻撃はこの無限城の戦いで伊之助が出した新技です。

拾ノ牙 円転旋牙(えんてんせんが)

ケダモノの呼吸「拾ノ牙 円転旋牙(えんてんせんが)」は二刀の刀を高速回転させて敵の攻撃を防ぐ。

無限城での「上弦の弐:堂磨」との戦いでは童磨が圧倒的な強さを見せていました。

童磨の冷たい氷のような攻撃は吸い込むと肺が凍ってしまうため、刀を高速回転させることで氷を弾き飛ばすことの出来る「拾ノ牙 円転旋牙(えんてんせんが)」で攻撃を防ぐしかなくとても不利な二人の状況でしたが、この後蟲柱(むしばしら)胡蝶しのぶが童磨に仕込んだ藤の花の毒が全身に行き渡り、童磨が弱体化していきます。

そして、カナヲの「彼岸朱眼(ひがんしゅがん)」でとどめを刺し、童磨を倒すことに成功。

思いつき 投げ裂き(なげさき)

ケダモノの呼吸「思いつき 投げ裂き(なげさき)」は文字通り戦闘中に思い付いた攻撃で、二刀の刀をぶん投げる攻撃。

自身の刀を投げることは自殺行為とも言えますが、仲間の刀の威力を後押しすることができます。

この時、カナヲが「彼岸朱眼」で童磨の頸を斬ろうとしていましたが、力がわずかに足りず完全に切り落とすことが出来ずにいました。

そこに、伊之助の「思いつき 投げ裂き(なげさき)」投げられた刀ががカナヲの刀を堂魔の頸に食い込んでいき、童磨の頸を取すことが出来たんです。

嘴平伊之助について

  • 獣(ケダモノ)の呼吸の使い手
  • 頭にはイノシシの被り物を付けている
  • 誕生日は4月22日
  • 好物は天ぷら(「藤の花の家紋」の家で夕飯に出されてから好物に)
  • CV:松岡禎丞

「鬼殺隊」のメンバーで、炭治郎の同期。幼少の頃、母親から山に捨てられイノシシに育てられるという過去を持っています。上半身は裸で、頭にはイノシシの被り物、まるで獣のような見た目をしていて、性格は、普段から口癖として出ている「猪突猛進」そのもの。

他の生き物との力比べを生きがいとしており、他者を『相手にするまでもない弱者』か『より強くなるための踏み台とするに値する強者』としてしか認識していませんでした。

ですが、鬼殺隊入隊後は炭治郎や藤の家のお婆さんなど様々な人の優しさに触れ合うことで、自身の中での意識に変化が訪れ、特に自分より遥かに強い炎柱の生き様に立ち会った事で、『真の強さ』とはどんなものかに気付き始めます。

また、蝶屋敷の主人でもあり、三人の治療を行っていた胡蝶しのぶには今まで知る事のなかった母性を感じることもあったようで、記憶の底にわずかに残っていた母親の面影としのぶを重ねていた心境を自覚するようになりました。

そういった経緯もあり伊之助は、鬼殺隊の隊士たちや蝶屋敷の面々、特に炭治郎と善逸との付き合いを通して『人間』として強く成長していったのです。

素顔は美人

イノシシの被り物の下にある素顔は、筋骨隆々のたくまし体と乱暴な口調に見合わない綺麗な顔立ちをしています。美しい人間にしか目のない上弦の鬼の堕姫に獲物として狙われた事もあるので、その綺麗な顔立ちはそうとうなもの。

同期である善逸からはその素顔を最初に見た時に、「むきむきしてるのに女の子みたいな顔が乗っかってる」と気味悪がっていました。

ギザ刃が特徴的な日輪刀

  • 日輪刀の色藍鼠色(あいねずみいろ)
  • 二刀流の使い手
  • ギザギザとした刀身が特徴的

1本目の日輪刀は、縄張りに入ってきた鬼殺隊に力比べの末に獲得したものです。

2本目は那田蜘蛛山での戦いの後に新しく打ち直して貰ったもので、刃こぼれもない綺麗な刀身をしていたのですが、刀を貰った伊之助は石で叩いてわざと刃こぼれをさせていました。綺麗な藍鼠色の日輪刀を称賛していましたが、伊之助の行動に日輪刀を作った鉄穴森(かなもり)さんは大激怒。

幼い頃にイノシシに育てられており、育ててくれる師がいないため戦闘スタイルも呼吸も我流のもので、ギザギザの刃で敵を引き裂く攻撃を得意としています。

まとめ

  • 獣の呼吸は伊之助の我流!ですが、風の呼吸から派生している
  • 突進攻撃や突き攻撃などの単純な攻撃が多いが、その威力は凄まじい
  • 攻撃系は「牙」、攻撃でないものは「型」に分かれている
  • 思い付きの攻撃があるのが特徴

鬼退治をする鬼殺隊の中でも異色な伊之助ですが、その素顔は美人だったりとギャップがすごいキャラクターです。

まだまだ、多くの魅力が詰まっているので、皆さんもぜひ「嘴平伊之助」を追ってみてください。