善逸の兄弟子獪岳が鬼になった理由と死亡するまでの流れ

鬼滅の刃に登場する我妻善逸には兄弟子にあたる人物がおり、TVアニメ第1期17話にもほんの少しだけ登場しました。

今回はまだ(※2023年現在で)全容が明らかになっていない兄弟子・獪岳の、

  1. 善逸の兄弟子・獪岳のプロフィール
  2. 獪岳と善逸の関係性
  3. 獪岳が鬼になった理由
  4. 獪岳の戦闘シーン
  5. 獪岳の最期と死亡
  6. 獪岳の技と血鬼術

について紹介したいと思います。

善逸の兄弟子「獪岳」とは

【名前】 獪岳(かいがく)
【階級】 新・上弦の陸
【身長】 167㎝
【体重】 64㎏
【趣味】 博打
【死地】 無限城内
【討伐者】 我妻善逸
【声優】 細谷佳正

元々は元鳴柱・桑島慈五郎くわじまじごろうの下で学んでいた我妻善逸の兄弟子であり、人間時代は鬼殺隊に所属していました。

善逸と共に雷の呼吸の継承権を所有し努力を重ねる真面目な性格の少年でしたが、極度な自信過剰な面が玉に瑕だったと言われています。

劇中終盤では、

  1. 俺を正しく評価し認める者は「善」
  2. 俺を低く評価し認めない者は「悪」

という自分勝手な基準に到りました。

獪岳と我妻善逸の確執

獪岳は善逸より先に桑島の弟子になっていましたが、桑島は後から弟子になった善逸を獪岳と分け隔てなく大切に育てていました。

しかし、獪岳は自分だけが特別ではないと気が済まない他人を顧みない強情な性格を持ち徐々に不満を募らせていくと、いつもベソベソと泣きわめき何の矜持も根性も持たない善逸の事を「カス」と蔑み、二人で後継者と抜かした桑島に反感を持つようになります。

そのため、獪岳は桑島に大切に育てられながらも善逸と平等に扱われる事に不満を抱き鬼になると決めたため、人間時代に桑島と同じ柄の着物を受け取っていながらも獪岳が袖を通す事は無かったそうです。

また、雷の呼吸の使い手から鬼が出たことで桑島慈五郎は切腹して亡くなっており、桑島の仇を討つべく善逸は鬼となった兄弟子と無限城で対決する事になります。

善逸から見た獪岳

獪岳は同じ雷の呼吸の継承者でありながら壱ノ型が使えないという理由で他の鬼殺隊士からやっかみを受けていましたが、善逸は柱になれないと兄弟子を蔑む上の階級の隊士達に暴力を振るった事があります。

しかし、獪岳は善逸から事情を聞いても問題を起こすなと怒り「お前みたいなのがいるのは本当に恥だぜ」と心底善逸を見下していました。

善逸自身、獪岳が善逸の事を嫌っているのは充分伝わっており善逸もまた獪岳の事が嫌いでしたが、善逸はひたむきに努力している獪岳を心から尊敬しいつも背中を見ていたのです。

桑島と善逸にとって獪岳という少年は特別で大切な人でしたが、善逸は獪岳からどんな時も不満の音をしていた事から「心の中の幸せを入れる箱に穴が空いてる」と表現しどんどん幸せが零れていくと語っています。

そのため獪岳は満たされる事は無いのです。

獪岳の過去

(※右端、勾玉を付けている少年が獪岳)

実は獪岳は鬼殺隊に入る前の悲鳴嶼行冥のお寺にいた子供たちの一人であると単行本17巻第145話のおまけページで語られています。

柱稽古の際に悲鳴嶼は「ある子供が、言いつけを破り夜に出歩いていた時に鬼と遭遇し、自分一人が助かるために鬼に他の子供を売った」という過去を炭治郎に話していますが、その子供というのが獪岳でした。

また、その日獪岳はお寺のお金を盗んだ事を他の子供達にバレてしまい責められた挙句寺を追い出されており、その夜に鬼と遭遇すると自分の命可愛さにお寺の場所を鬼に教え自分は助かったのです。

この事実を目が不自由な悲鳴嶼は鬼の口から聞くまでは知りませんでした。

そして、獪岳はその後に桑島に拾われて後継者として稽古を受ける事になったのです。

獪岳がクズと言われるその性格とは

獪岳は「自分の才能を正しく評価する者が善で、自分を正しく評価出来ない者が悪」という思想から非常に承認欲求が強い性格の持ち主です。

しかし、自分が助かるためには平気でお世話になったお寺や同じ孤児の子供達を鬼に売ったり、弟弟子を頑として認めなかったりと自分本位の考え方が目立ちます。

極めつけには師である桑島が自分のせいで自死したというのに爺が苦しんで死んだなら清々するさ。あれだけ俺が尽くしてやったのに俺を後継にせずテメェみたいなカスと共同で後継だと抜かしやがったクソ爺だと煽り倒しました。

また、耄碌した爺に用はないと笑い立てたほか、死の間際にも反省の色が一つも無かった事から獪岳はクズと言われています。

獪岳が鬼になった理由は?

獪岳が鬼になった経緯が語られたのは善逸戦が描かれた単行本17巻第145話「幸せの箱」冒頭です。

ある日、鬼殺隊だった獪岳は任務中に上弦の壱・黒死牟と遭遇すると圧倒的強者を前に刀を抜く事を諦めて跪くのでした。

地面に頭をこすりつけようが家が無かろうが泥水をすすろうが金を盗んだ事を罵られようが恥ではない、生きてさえいればいつか勝てる、獪岳はそう信じて進んできたと語ります。

そんな獪岳に黒死牟は鬼となりさらなる強さを求めるチャンスを与えると、獪岳は黒死牟から鬼舞辻無惨の血を与えられ鬼になる事を選択するのでした。

また、黒死牟の提案を受け入れたのは頂戴した無惨の血を一滴たりとも零せば首を斬ると黒死牟に脅されたためであり、その時の体験は体中の細胞が絶叫して泣き出すような恐怖と語っています。

そして獪岳は無惨の血を摂取し、その結果、人を貪る鬼へと変貌を遂げました。

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鬼滅の刃の表紙

獪岳と我妻善逸の戦い

獪岳と善逸が再会し戦ったのは単行本17巻第143話から第146話になります。

獪岳は敗死した堕姫と妓夫太郎に代わって「上弦の陸」の座を手に入れており、鬼舞辻無惨との最終決戦が描かれた無限城で善逸と邂逅し、一騎打ちを繰り広げました。

善逸は獪岳が鬼になったせいで師である桑島が自死した事を伝えるも、獪岳は嘲弄するばかりだったため、ブチ切れた善逸と獪岳は遂に刀を抜いて交戦します。

先に獪岳が肆ノ型「遠雷」で先制攻撃を仕掛けるも善逸がカウンターで獪岳の肩口を斬ると、獪岳は善逸の動きが以前とは別人である事に驚愕しますが、苛立ちを募らせて弐ノ型「稲魂」の連撃で善逸を押していき、参ノ型「聚蚊成雷」の波状攻撃、伍ノ型「熱界雷」で上空へ斬り上げました。

獪岳の血鬼術は自身の呼吸の型を強化し触れた者の皮膚や肉を罅割って焼く斬撃に変えるものであるため、太刀筋を防いでいても血鬼術に触れた善逸の顔や体には稲妻の様に罅割れが刻まれていきます。

獪岳は善逸を上空に打ち上げた後に陸ノ型「電轟雷轟」で更に斬り刻むと善逸は不規則な作りの無限城を落下していきました。

善逸は落下の最中、自分は特別であり他の者とは違うと豪語する獪岳を見据えると、兄弟子を見習えと言う桑島の説教や、善逸自身獪岳を嫌いながらも努力を怠らない兄弟子を尊敬していた事を思い出しますが、結局自分達は道を違えてしまったと亡き桑島に謝罪します。

そして空中で体勢を整えて着地すると心の中で「ごめん、兄貴」と謝罪し刮目すると、次の瞬間には善逸は漆ノ型「火雷神」の一閃のもと獪岳の頸を斬り落としたのです。

獪岳の最期

善逸の繰り出した技は獪岳も知らない雷の呼吸の型だったため、獪岳は頸を斬られてもなお桑島が善逸を贔屓して獪岳の知らない技を教えていたと絶叫します。

しかし、漆ノ型「火雷神」は善逸が獪岳と肩を並べて戦うために善逸が編み出した善逸だけの型であると聞くと、壱ノ型しか使えない善逸が六つしか型の無い雷の呼吸から七つ目を編み出したという事実が受け入れられず嫉妬で頭が変になりそうでした。

ですが、二人は無限城の吹き抜けの上空で競り合っていたため、頸を斬られた獪岳と全力を出して力尽きた善逸の二人は床まで真っ逆さまに落下している状態であり、このままなら善逸も落下死し相打ちになる状況です。

獪岳が相打ちならば負けではないと考えたその時、不意に側に現れた愈史郎が「人に与えない者はいずれ人から何も貰えなくなる、欲しがるばかりの奴は結局何も持ってないのと同じ、自分では何も生み出せないから」と淡々と語ると独りで死ぬのは惨めだなと止めの台詞を吐くと、愈史郎は善逸を背負って救出します。

獪岳はそんな愈史郎を目で追いつつ何か叫びますが既にかなり下まで落ちていったために台詞は「・・・」と聞き取れませんでした。

恐らく落下中に灰化して死亡したと思われますが、こうして獪岳は惨めに一人で死亡したのです。

獪岳の雷の呼吸と血鬼術について

獪岳は雷の呼吸の使い手であり、技を強化する黒い雷のような斬撃を出す血鬼術を使えます。

血鬼術がおりなす斬撃は相手の皮膚や肉を罅割り続ける効果を持つ強力なものでした。

連撃の激しい雷の呼吸との相性は抜群です。

獪岳の雷の呼吸の型一覧

技名 詳細
弐ノ型 稲魂(いなだま) 半円を描く刃の五連撃
参ノ型 聚蚊成雷(しゅうぶんせいらい) 波状攻撃からの無数の斬撃
肆ノ型 遠雷(えんらい) 離れた場所から素早く斬り込む技
伍ノ型 熱界雷(ねつかいらい) 斬撃で肉体を稲妻の形状に罅割り焼いていく技
陸ノ型 電轟雷轟(でんごうらいごう) 一撃でもくらいと斬撃で体が罅割れ続ける広範囲の技

これらの雷の呼吸の型は血鬼術で更に強化されています。

獪岳は雷の呼吸・壱ノ型だけが唯一使えない

善逸は雷の呼吸で壱ノ型だけしか使えませんが、獪岳は壱ノ型のみ唯一会得できませんでした。

剣士の素質に偏りがある獪岳ですが、壱ノ型以外は会得しているために逆に壱ノ型しか覚えられない善逸と二人で共同の後継と括られたのが桑島の贔屓と受け取る要因となったのかもしれません。

獪岳が善逸を嫌っているのは何も善逸の性格や根性だけではなく、善逸が獪岳には使えない壱ノ型を使えるという嫉妬が過分に含まれているのでしょう。

獪岳の刀

獪岳の刀は黒死牟と同じく自分の血肉から作られたものです。

なお、剣士である事に固執しているらしくデザインは日輪刀とそっくりなものでした。

善逸の兄弟子獪岳が鬼になった理由と死亡のまとめ

  1. 獪岳は元鳴柱・桑島慈五郎を師とする我妻善逸の兄弟子
  2. 獪岳は壱ノ型しか使えない善逸を嫌っているが、善逸は獪岳が嫌いながらも努力している姿を尊敬していた
  3. 幼少期の獪岳は悲鳴嶼行冥の寺に世話になっていたが、自分の命欲しさに鬼に寺の場所を教えて逃げ出した
  4. 獪岳は任務中に黒死牟と出会い降伏すると鬼になる事を選択し鬼になった
  5. 鬼化した獪岳は上弦の陸の穴埋めとなる
  6. 無限城で我妻善逸と対峙し一騎打ちの末に敗北し死亡した

獪岳は生粋のクズでしたが剣士としては努力家であり、そんな姿を善逸も尊敬していましたが、弟子同士が歩む道を違えてしまい、結果弟弟子に敗れて死亡する最期を迎えました。

鬼化したにも関わらず壱ノ型しか使えない善逸に敗北してしまった獪岳ですが、鬼化してからの帰還がもう少し空いて技が馴染んでいれば善逸が負けていたでしょう。

戦う事を放棄して鬼に降伏した獪岳ですが、黒死牟と対峙すれば大体の隊士は自ずと降伏すると思うので獪岳が鬼殺隊を裏切るのは運が悪かったように思えて少し不憫です。

クズさはどうしようもありませんが…。

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