アニメにはのんびりしながら見れるものもあれば、手に汗握るバトル系のものまで様々なジャンルがありますが、中でもこのアニメの設定が凄い!と感じたものは名作と呼ばれる一つの条件と言っていいでしょう。
そこで今回は設定が凝って作られた何度も見返したくなる設定が深いと感じたアニメをまとめてみました。
設定が深いアニメがみたいならこれを見よ
ではいくつか設定が深いと感じたアニメをご紹介します。
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX
引用元:https://www.videopass.jp/videos/114313
時代背景は今からだいぶ先の西暦2030年。身体を義体にし、電脳化が進んだ時代で犯罪組織と戦うための独立防諜部隊として集められたエリートばかりの集団「公安9課」が活躍する話です。
海外でもとても人気の高い作品で全米では初回視聴率がトップになったこともあるなど、日本での人気は逆輸入と言ってもいいくらいです。一話完結型のストーリではなく情報がどんどん次に繋がっていき独特の用語も多いですが、それがとても癖になる作品になっています。主役は草薙素子という女性で部下が全員男という珍しい設定になっており主役の草薙素子が体格いい男性陣に指示出しをし、率先して事件に挑んでいく様子は圧巻されます。
これだけ凝った世界観をどうやったらつくれるのか、謎ばかりです。
キャスト
田中敦子/ 阪脩/ 大塚明夫/ 山寺宏一/仲野裕/大川透/山口太郎/小野塚貴志/玉川紗己子
放送日
2002年10月〜2003年11月
PSYCHO-PASS
引用元:https://psycho-pass.com/3rd/
人間の心理状態や性格等を計測する事が可能となり、それを数値化する「シビュラシステム」が登場する未来の現代社会が舞台となっている。その中でも、犯罪に関しての数値を「犯罪係数」といい、犯罪をまだ犯していなくても規定値を超えれば「潜在犯」として裁かれる監視社会の中、そういった者達と取り締まる為に結成された「公安局」の苦悩や葛藤、活動が描かれている作品です。
今の現代社会、他国では実際に監視社会となっている国もあり近い未来、日本でも同じような事が当たり前のようになってしまうのではないかと少し不安にも感じました。また、ありふれた近未来ではなく、「潜在犯」と対峙する公安局の人達の戦いが刑事ものの泥臭さもあり、現代に通じる所があるのではないかと思わせる作品だと思いました。
キャスト
狡嚙慎也(こうがみ しんや)/関智一、常守朱(つねもり あかね)/花澤香菜、宜野座伸元(ぎのざ のぶちか)/野島健児、征陸智己(まさおか ともみ)/有本鉄隆、縢秀星(かがり しゅうせい)/石田彰、六合塚弥生(くにづか やよい)/伊藤静、唐之杜志恩(からのもり しおん)/沢城みゆき、槙島聖護(まきしま しょうご)/櫻井孝宏
放送日
2012年10月~2013年3月
鬼滅の刃
引用元:dtv
主人公が貧しいながらもささやかに家族に囲まれて暮らしていた大正時代、出かせぎにいっている間に鬼に家族を喰われ、妹だけが生き残ったものの、半分鬼になってしまいます。鬼は人を食べてしまうので、鬼は殺さないといけないのがルールですが、主人公の妹は鬼と半分まだ人間の心が残っていると感じ、主人公は鬼となった妹を殺さずに兄弟で身分を隠し、鬼への復讐を誓います。
鬼への復讐をしていくなかで鬼殺隊に入るために訓練を重ねて、仲間たちと出会い、強い鬼を倒して、やがて数奇な運命をへて鬼の親をみつけていくストーリーです。鬼になったら人を食べるという設定があるのですがそれが色々な意味をもつものになり、考えると深いと思いますし、さらに肉親を助ける縁の深い絆を感じます。
原作は週刊少年ジャンプで掲載されており、アニメ化のあとはかなりの人気で漫画単行本が簡単には入手できないようなことにまでなっていますし、主題歌を歌われたアーティストさんは紅白にまで出場を果たしたので、社会現象になったといっても過言ではありません。
週刊少年ジャンプに掲載されていてまだアニメ化されていないときから知ってはいましたが、正直そこまでの人気というのはなかったような感じがします。アニメ化になり、画像がかなり綺麗で、クオリティーが高いものになっていました。そこから人気が一気にでたのではないかと思います。実際かなり話題になったのはアニメがだんだんと進んでいってからです。
竈門炭治郎は家族を殺し妹を鬼へ変えてしまった鬼への憎悪、それとは別に人間の心はあるものの身体は鬼になってしまった妹の竈門禰豆子を元の姿に戻すための旅に出る。呼吸という独特の技を使うところも今までにはない深い設定だなと感じました。
キャスト
竈門炭治郎:花江夏樹/竈門襧豆子:鬼頭明里/我妻善逸:下野 紘/嘴平伊之助:松岡禎丞/冨岡義勇:櫻井孝宏/鱗滝左近次:大塚芳忠/錆兎:梶 裕貴/真菰:加隈亜衣/玄弥:岡本信彦/産屋敷耀哉:森川智之/案内役・黒髪:悠木 碧/案内役・白髪:井澤詩織/鋼鐡塚:浪川大輔/鎹鴉:山崎たくみ/お堂の鬼:緑川 光/手鬼:子安武人
放送日
2019年4月~9月
空中ブランコ
引用元:Twitter
同名の小説(直木賞受賞)を原作とした1話完結型アニメで、破天荒な精神科の医師とその患者の関わりを描いており、各登場人物が途中から動物の形でシンボル化されてくる(例えば、飛べない空中ブランコ乗りは「ペンギン」、理由はペンギンは空を飛べないから)ので、見る側にも想像力が必要になります。
精神病を抱える人たちの日常を描いているのですが、ストーリーは重すぎず、随所に笑いがちりばめられているので説教くさくありません。「身近にいる心が疲れてしまった人と、その人達にヒントを与える変な医者」の話、という感じでしょうか。世の中には本当にたくさんのストレスがあって、色々な症状が出ることを知りました。それぞれのエピソードが各話でリンクしており、特に最終話では「精神病って、普通に暮らす私たちから遠くにあるものではないんだ」と、考えさせられるほど深い設定です。
キャスト
伊良部一郎役 / 三ツ矢雄二、朴 ろ美(ろは王へんに路) マユミ役 / 杉本有美
放送日
2009年10月~12月
Charlotte
引用元:https://charlotte-anime.jp/
少しだけ人に乗り移ることができる能力者である主人公・乙坂有宇が、一人だけ目を欺く事ができる能力を持つ友利奈緒という少女と出会い生徒の一部が能力者という学園へと転入する。生徒会会長である友利、生徒会メンバーである高城丈士朗、途中で生徒会に加わる西森柚咲と共に町中に出没する能力者を探し、能力者を保護する日常を送ることに。ときには出会った能力者が抱える問題を解決したりすることで能力者を説得、保護することもあった。
この作品ではある話数で物語の方向性が180度代わるような出来事が起こり放映当初話題になりました。能力者が集まる世界観、何故能力者たちが能力を発動するには何かしらの制約があるのか等、序盤に伏線を張り巡らせておき中盤から一気に盛り上げて行くといった最近のドラマやアニメにはないスピード感を感じましたし、設定を変えたように見せるテクニックも凄いです。
キャスト
乙坂有宇:内山昂輝、友利奈緒:佐倉綾音、高城丈士朗:水島大宙、西森柚咲/西森美砂:内田真礼、乙坂歩未:麻倉もも
放送日
2015年7月〜9月
鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST
引用元:https://www.hagaren.jp/
母を錬金術で生き返らそうとして肉体を失ってしまった弟の肉体を取り戻す為に国家錬金術師になった兄と、兄の錬金術で鎧に魂を宿した弟のダークファンタジー系のお話。この作品は「生と死」というものが隠れたテーマになっていて、生きるという事、そして死ぬという事について深く考えさせられるアニメでした。
その他にも人種差別や迫害、巨大な組織との戦いも描かれており、この100年に起こっている私たちの世界と重なる部分が多く感じましたし、他の作品でも深いテーマの作品や僕たちの世界と重なるストーリーのお話はありますが、鋼の錬金術師はそれ以外に圧倒的な面白さがプラスされています。物語の終盤まで分からない謎があったり、戦闘シーンのリアルさ。そして暗いテーマの中に沢山入れられている笑えるシーンなど、そういう面白さがありますが、それ以外にも何か面白い要素があるからこそ僕は「圧倒的な面白さ」と自信を持って言える、それが鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMISTです。
キャスト
エドワード・エルリック:朴璐美/アルフォンス・エルリック:釘宮理恵/ウィンリィ・ロックベル:高本めぐみ/ロイ・マスタング:三木眞一郎/リザ・ホークアイ:折笠富美子/アレックス・ルイ・アームストロング:内海賢二/マース・ヒューズ:藤原啓治/ジャン・ハボック:うえだゆうじ/ハイマンス・ブレダ:佐藤美一/ケイン・フュリー:柿原徹也/ヴァトー・ファルマン:浜田賢二/マリア・ロス:名塚佳織/キング・ブラッドレイ:柴田秀勝/スカー:三宅健太
放送日
2009年4月~2010年7月
STEINS;GATE
引用元:http://steinsgate.tv/index.html
主人公は18歳になっても厨二病から抜けない大学生、岡部倫太郎、通称オカリン。「オタク」なメンバーたちと共に発明サークルで活動する日々だったが、ある日ひとりの天才少女の死をきっかけに周囲に異変が起こりはじめ、やがて壮大なタイムリープへと巻き込まれている物語。
いわゆるSF、タイムリープものの作品ですが、日本の秋葉原を拠点にストーリーが進んでいくことと、登場人物たちが如何にも存在しそうな「オタク」なことで、同じくオタクな視聴者としてとても惹き込まれていきます。現実に存在していそうなキャラクターたちが世界の異変に巻き込まれていくのがやけにリアルで、もしかしたら自分の知らないところで本当にこんな出来事が起きているのかもしれない…と錯覚してしまうほど。また、実際に存在しているコンピュータや団体名、人物名が多々出てくるので、それもあってリアリティが増しているのかもしれません。全部が全部作り話ではないところが、まるで自分もシュタゲの世界に生きているような感覚になります。一切ネタバレなどを見ないで、まっさらな頭で最後まで見てほしいアニメです。
キャスト
岡部倫太郎(おかべ りんたろう):宮野真守/椎名まゆり(しいな まゆり):花澤香菜/牧瀬紅莉栖(まきせ くりす):今井麻美/橋田至(はしだ いたる)/関智一
放送日
1期:2011年4月~9月
2期:2018年4月~9月
Serial experiments lain
時代は90年代 現実世界と仮想世界(ワイヤード)呼ばれる二つの世界が存在する。SFが設定となっている。テーマはネットワークのコミュニティにスポットライトを当てていて、その中で主人公:岩倉玲音(レイン)を中心に、人と人との繋がりとは?ネットワークにおける人との関わりなど現実世界に通ずるものがあり、深い設定になっています。
放送から20年以上経過したのにもかかわらず、2020年になってもこの問題は尽きない。コミュニティにおける問題もそうだが、テクノロジーという面においても画期的で、近未来予想といったものか、この技術は発展するといずれこうなる、とコンパクトな携帯端末機も作中には出てくるし、音声ガイドで主人公に呼びかける設定もあるなど、他の作品は所謂萌えとか、そういうジャンルに有触れているが、lainは異色な作品とも言えなくもない。
Serial experiments lainはアニメとゲームが連動しているためか世界観がとても深くて複雑でもあり、オリジナリティがあって、アニメとゲームの2作品がつながっている点もあるため、アニメ単体だと楽しみが減るかもしれないが、当時としては時代を先取りしているため、20年以上時が経った今でも十分楽しめる作品になっています。
キャスト
岩倉玲音/清水香里
瑞城 ありす/浅田葉子
放送日
1998年7月6日 - 9月28日
キングダム
引用元:dアニメストア
中国の秦の始皇帝が栄えるまでの時代を、秦の始皇帝と共に発展に寄与した人物を主人公としたアニメですが、そもそも世界観自体が実際にあった話に枝葉を付けて、より面白さを引き立たせており、設定の深さを感じます。恐らく、主人公の信という人物が歴史上にはいなかったと思いますが、そこを自ら創り出し、あたかも信の影響で秦の始皇帝まで昇り詰めるのではないか、と見てる側に思わせるところに作者の強い意図を感じました。
特に深いな感じた場面は、山の民と共に政の弟を倒しに行くシーン。出てくる人物それぞれに設定が作り込まれており、政はどうして弟から追われる羽目になったのか等背景が事細かに作られており、見てるこっちが簡単に読めないようにできていて、見ている側が次の展開を想像し、その予想を裏切る展開も制作陣の綿密な計算が込められているなと感じました。
キングダムが他の作品と違うところは、話の作り込みにあります。子供も楽しめるようにバトルシーンを増やすだけでなく、大人が入り込みやすいよう歴史に即した話で作り込んでいるので、年齢や性別を超えた唯一無二の作品です。
キャスト
信:森田成一
嬴政:福山 潤
河了貂:釘宮理恵
呂不韋:玄田哲章
昌平君:諏訪部順一
昌文君:仲野 裕
桓騎:伊藤健太郎
蒙武:楠 大典
張唐:浦山 迅
騰:加藤亮夫
麃公:斎藤志郎
王翦:堀内賢雄
蒙驁:伊藤和晃
王賁:細谷佳正
蒙恬:野島裕史
李牧:森川智之
春申君:内田夕夜
汗明:田中美央
オルド:木下浩之
呉鳳明:浪川大輔
成恢:鳥海浩輔
慶舎:平川大輔
媧燐:田中敦子
項翼:鈴木達央
白麗:上村祐翔
放送日
2012年6月〜2013年2月(第1シリーズ)2013年6月〜2014年3月(第2シリーズ)2020年4月〜(第3シリーズ)
幼女戦記
引用元:http://youjo-senki.jp/
冷酷に忠実に仕事をこなすサラリーマンの主人公は今日も人を解雇する。それが彼の仕事ではあるが、その冷たさゆえ解雇された人間に恨まれ、駅で線路に突き落とされ命を落とす。神をも信じない彼を神(存在Ⅹ)は、死ねば次の転生もない、泥沼の戦場へ幼女ターニャ・デグレチャフとして転生させる。前世の記憶を持ったまま転生し、死ねばもう転生することもない中でひたすら生きることを追求する魔導士官ターニャ、姿は幼女でピクシーと呼ばれるが中身はサラリーマンのおじさん。設定では魔導士は才能さえあれば、年齢は関係なく出世できることになっている。
設定が深いと感じるのは神を否定しているターニャに、神の名を唱えるよう神があらゆる手を仕掛けてくるところだ。ターニャは神と口にしないよう、常に神を「存在Ⅹ」と呼んでいて、死と隣り合わせの戦場では、神の恩恵が不可欠な状況が起こり、ターニャは心ならずも武器使用時に「主よ、父と子の名のもとに裁きの雷を落とし給え」という文句を唱えることになる。神、転生、魔導士、アニメにはよくでてくるキーワードばかりではあるが、深いストーリー設定だ。戦場の中で悪魔のような幼女が残酷に人を殺していくが、中身がサラリーマンなのでセリフに笑えるし、最後には彼女(彼)は神への信仰に目覚めるのだろうか、そう思いながら世界観に引きこまれていく作品です。
キャスト
ターニャ・デグレチャフ/悠木碧
ヴィーシャ/早見沙織
レルゲン/三木眞一郎
ルーデルドルフ/玄田哲章
ゼートゥーア/大塚芳忠
シューゲル/飛田展男
ヴァイス/濱野大輝
ケーニッヒ/笠間淳
ノイマン林大地
グランツ/小林裕介
ド・ルーゴ/土師孝也
ビアント/小柳良寛
アンソン/堀内賢雄
メアリー/戸松遥
放送日
2017年1月~4月
∀ガンダム
引用元:dアニメストア
いつの時代なのか分からない設定の世界が舞台の物語ですが、その世界では産業革命時代と同じくらいの文明レベルの技術はありましたが、ある時に月から高度な科学技術を持った人達が巨大なロボット兵器を使って侵略をしようとしてきます。地球人たちは複葉機などを使って応戦しますが、全く歯が立ちませんでした。そんな時に石像の中に埋もれていた一体のロボットが突然、動きだして応戦する事になります。
この物語はガンダムとしては異例の展開となっていて、他のガンダム作品と違うのは主人公が強力な兵器を扱っているのにも関わらず、人をほぼ殺めないという所で、その使い方については兵器としてではなくて人の役に立つ道具として扱っている所が斬新な設定でした。この世界は過去にガンダムが地球の文明を滅ぼしてしまった事で、その滅ぼした理由と言うのが何百年と続いた戦争を止めさせる為に地球の文明そのものを滅ぼしてしまったという事です。その歴史を顧みずに再び戦乱の世にしてしまおうと企む一派との戦いになって行きますが、戦争を繰り返すという人類の深いテーマに切り込んだ奥深い物語になっています。
キャスト
ロラン・セアック/ 朴璐美
キエル・ハイム 、ディアナ・ソレル/ 高橋理恵子
ソシエ・ハイム/ 村田秋乃
グエン・サード・ラインフォード/青羽剛
放送日
1999年4月9日~2000年4月14日
ユリ熊嵐
引用元:http://www.fwinc.co.jp/goods/49396/
惑星クマリアが爆発して以来、クマが人間を食べるようになってしまう。そこで人間はクマとの世界を分けるため断絶の壁を作り平穏な世界を作ろうとし、人間側にある嵐が丘学園に百合城銀子と百合ヶ咲るるという2人の転校生がやってきたのだが、実はこの2人は人に化けた人喰いクマだった。
一件ホラーな設定ですが、全体のメインテーマとして種族の差別やスキということはどういう事なのか、本当の幸せとは?と考えさせる深い内容です。登場人物はほとんどが女の子で比喩的でな描写が多く、ユリ熊嵐とタイトルにあるように百合的な展開が多くあります。クマが人を食べるという行為に、食欲の他に愛や性欲、承認欲求、などあらゆる欲望を表す設定でもあり、その展開はドキドキするものです。また、あの少女革命ウテナの幾原監督が手懸けており、抽象的な描写が多いことが様々なことを考えさせ、深い内容になっています。他の作品と違い分かりずらいところもありますが何度見ても考えさせる作品です。
キャスト
山根 希美(やまね のぞみ)/荒川 美穂(あらかわ みほ/生田 善子(いくた よしこ)
放送日
2015年1月~3月
コードギアス反逆のルルーシュR2
引用元:http://www.geass.jp/r2/
神聖ブリタニア帝国の第11皇子として生まれながらも、妹と一緒に遠く離れた東洋の国(旧日本)で過ごすことを余儀なくされた主人公の物語。自分を捨てた祖国に対する復讐するという設定で進められてきたが、いつしか黒い欲望に犯され、保身により、罪なき人々を次々傷つけてしまうよう闇落ちする展開が深い。
今の世界と同じような国が設定として出てくるというところも、入り込みやすいところだろう。心理的な戦いが描かれながらも、ナイトメアフレームというロボットアニメの要素を巧みに組み入れたところが深く、最後は世界のために自らの命を差し出し、物語は終わる。それまでのアニメは、多くが正義が悪を倒すという構図だが、主人公が復讐から悪に染まり、それが少しずつ違う目標に向かって歩み始めることで、世界を救おうとするが、この作品は自分の罪は抱えたまま、最後は大衆の前で堂々と死を受け入れてしまう。かつてこのような作品に出会ったことがない。残念なところは、途中でテレビアニメ的な広告会社による余計な邪魔が入ったであろう箇所が見られるところ。制作側に完全に任せきっていたら、もっと良いものになったかもしれない。
キャスト
ルルーシュ/福山潤、枢木スザク/櫻井孝宏、C.C./ゆかな
放送日
2008年4月~9月
ヨルムンガンド
引用元:https://www.jormungand.tv/
兵器によって両親を失い兵器を憎んでいる主人公ヨナが、武器商人ココと出会い、武器商人の仲間として行動を共にしていく中でさまざまな葛藤や思いを抱きながら成長するストーリー。幼いヨナは色々な知識や考え方をココや仲間から教わる中で自分のことや世界のことなど何もかも信じられなくなるほどの深い絶望を味わい乗り越えていくのですが、その間に心温まるエピソードがあったりそれぞれの信念などを感じとり勉強になりました。
一見すると世間的にみて良くない概念で進んでいく仕事をこなしていくわけなのでこれはグレーだな、と思うことが多々ありますが、現実にもこの設定のようなことはよくあることだと気付かせられるので、白黒つけられることばかりではないことを考えさせられました。この設定なのにキャラはそれぞれ個性が強くビジュアルが良いので、映像的に見て飽きがこないのも良かったです。とにかく人間の思考それぞれを深い視点で表現しているので、現実世界でも起こり得そうと思ったり、実際の武器商人の旅を垣間見ることができた気がするので、リアルと幻想とのバランスが良い作品であることが他の作品との違いです。
キャスト
(ココ・ヘクマティアル)伊藤静
(ヨナ)田村睦心
(レーム)石塚運昇
(バルメ)大原さやか
(ワイリ)乃村健次
(アール)小西克幸
(マオ)四宮豪
(ウゴ)勝沼紀義
放送日
2012年4月〜2012年12月
かくしごと
引用元:https://kakushigoto-anime.com/
主人公である父は、娘に自分が漫画家であることを隠しているのですが、その理由は下品な漫画を描いているから。娘に嫌われたくない親バカの主人公と何も知らない虫目の日常を描い作品で、「隠し事は書く仕事でした」というしゃれたタイトルからも分かるようにコメディアニメです。
漫画家のあるあると父娘の日常を上手くリンクさせて物語が展開されていき、そんなコメディアニメですが、母がいない事を考えさせれらる場面や父が娘のために漫画が描けなくなる場面があるなど、ただ単に日常を描いたアニメではなく、裏というか深い設定だと感じました。
他のコメディアニメだと、シリアスな場面は次の大きな笑いを作り出すために用意されるのですが、このアニメではタイトルにある「かくしごと」にフォーカスがあたり物語が進んでいくので、作品の表も裏も楽しめる作品になっています。
キャスト
後藤可久士(ごとう かくし)/神谷浩史、後藤姫(ごとう ひめ)/高橋李依、十丸院五月(とまるいん さつき)/花江夏樹、志治仰(しじ あおぐ)/八代拓、墨田羅砂(すみた らすな)/安野希世乃、筧亜美(かけい あみ)/佐倉綾音、芥子駆(けし かける)/村瀬歩、六條一子(ろくじょう いちこ)/内田真礼、ナディラ/加藤英美里、マリオ/浪川大輔、古武シルビア(こぶ しるびあ)/小澤亜李、東御ひな(とうみ ひな)/本渡楓、橘地莉子(きつち りこ)/和氣あず未、千田奈留(せんだ なる)/逢田梨香子、汐越羊(しおごし よう)/古城門志帆、城路久美(じょうろ くみ)/原由実、大和力郎(だいわ りきろう)/小山力也、内木理佐(うちき りさ)/沼倉愛美
放送日
2020年4月~6月
魔法少女まどか☆マギカ
引用元:https://www.madoka-magica.com/tv/
どんな願いも叶える代わりに「魔法少女になってよ」。キュゥべえと名乗る生命体を助けたことをきっかけに、主人公の鹿目まどかや美樹さやかの運命が狂いだします。「魔法少女になってよ」の言葉を深い意味に捉えることをせず、どんな願いがいいのか気持ちを弾ませながら迷う中、すでに魔法少女として活躍している巴マミと共に敵の「魔女」に対面したことで、残酷で過酷な魔法少女の宿命を目の当たりにし、そしてさやかは自分の願いを叶えてもらい魔法少女に、まどかは物語の最後まで悩み自分にとって最高の願いと共に魔法少女になっていくお話し。
よくある魔法少女の設定から逸脱した物語になっており、キラキラした少女たちの姿や勇気と希望といった言葉、団結・友情などは出てこず、魔法少女が魔女に食べられるシーンや、主人公のまどかが最後の最後まで魔法少女にならないといった先が読めない展開となっています。願いが叶うことには必ず対価があり、その願いが叶ったからといって先のことを望めば孤独である、今まで考えもしなかった重みのある深い設定になっているのが魔法少女まどか☆マギカの最大の魅力です。
キャスト
鹿目まどか:悠木碧、暁美ほむら:斎藤千和、巴マミ:水橋かおり、美樹さやか:喜多村英梨、キュゥべえ:加藤英美里、佐倉杏子:野中藍
放送日
2011年1月7日〜2011年4月22日
蟲師
引用元:Amazon
普通の人間には見えない(蟲)という生物を通じ、主人公の蟲師という職業のギンコが、蟲に体を侵された人を治していくというストーリーです。年代の設定がかなり作り込まれており、江戸時代と大正時代のちょうど境目のような時代背景で服装がかなり作り込まれていますし、まるで時代系の漫画を見ているような気持ちになりながら、別世界にいるような気分にさせてくれるいいアニメです。
アニメの作画も絵本を見ているような綺麗さで圧倒されますし、蟲の表現も絶妙に気持ち悪くならないように工夫して書かれており、比較的誰にも見やすい作品となっていると思います。主人公の仕事を通じての苦労や人間関係なども、人間って美しいな、自然って美しいなと思わせるようなストーリーです。
キャスト
ギンコ:中野裕斗(なかのゆうと)
放送日
2005年10月から2006年3月
七つの大罪
引用元:https://www.7-taizai.net/
ブリタニアの大地の舞台に主人公メリオダス率いる七つの大罪と魔神族との戦いを描いていく中で、各キャラクターの過去なども明かされていく物語。
深いと感じたのは、まず七つの大罪とエリザベスの設定がかなり作りこまれているため、一つ一つの発言が複線になっていることが後々分かることがかなり多かったところです。最初はただ魔神族との戦いだけなのかなと思っていたのですが、主人公メリオダスが元々魔神王の息子であったり、ヒロインが魔神族と敵対している女神族の最高神の娘からの転生者であったりと、他のキャラクターも設定が作りこまれているため複線が多いところが深いと感じました。
他の作品と違うところは、1シーズンで全てが解決するわけではなく複線を残したまま、次のシーズンで回収し、その複線も初回だと気づきにくかったりもするため、後々回収の際に「あーなるほど」となることが多いところです。
キャスト
メリオダス/梶裕貴、エリザベス・リオネス/雨宮天、ホーク/久野美咲、バン/鈴木達央、ディアンヌ/悠木碧、キング/福山潤、ゴウセル/髙木裕平、マーリン/坂本真綾、エスカノール/杉田智和
放送日
1期:2014年10月5日~2015年3月29日
2期:2016年8月28日~9月18日
3期:2018年1月6日~6月30日
4期:2019年10月9日~2020年3月25日
四畳半神話大系
引用元:https://yojouhan.noitamina.tv/
京都の大学に通う三回生の主人公「私」。
人々が思い描くような楽しく充実したキャンパスライフ...とはほど遠い自堕落な大学生活を送っていた。「あのときこうしていたら、今はこんな生活になっていないはずだ。」誰しもが一度は思いつつも、そんな過去には戻れないことを悔やみながら、私達は日々暮らしていかなければならないが、このアニメでは、そんな選択の違いがその後の生活にどんな影響を与えるのか、実際に異なる選択をする「私」を通して描く。
基本的には、主人公「私」(cv.浅沼晋太郎)のナレーションで話が展開され、各章ごとに物語の始点は同じだが、異なる選択をする世界線という設定で話が進みます。
このアニメが深いと感じるのは、「選択次第で人生はいくらでも変えられる」ことと「選択の違い程度では人生は大きく変わらない」ことの、矛盾した2つの結論を同時に考えさせられる点。
どちらの結論を受け取るか(もしくはどちらの結論も受け取るのか)は、見る人の考え方や現在の生活に大きく左右される。もちろんどの結論を受け取っても間違いではない。各章ごとに世界線が異なる設定の作品はたまに見るが、違う世界線のストーリーを最後にすべてまとめて、見る人によって受け取り方が変わるような深い結論を提示してくるのは四畳半神話大系だけでしょう。「私」のように自堕落な生活を送ってしまっている大学生に是非おすすめしたい作品。
キャスト
私(わたし)/浅沼晋太郎、明石(あかし)さん/坂本真綾、小津(おづ)/吉野裕行、樋口清太郎(ひぐち せいたろう)/藤原啓治
放送日
2010年4月~7月
まとめ
設定が深いアニメはのんびり見れるものとは違って一話一話、セリフの一つ一つを注意しないと世界観や設定の奥深さを十分堪能することができません。
今回紹介したものは再放送していないものが多いため、配信サービスを利用して全話一気に見ちゃいましょう。